「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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第二回おとしより相談センター及び地域包括支援センターの運営協議会 開催

2008-02-27 23:00:00 | 医療
本日、2月27日(水曜日)
午後6時30分から第1部開始、第1部終了後に第2部開始という形で、

(第1部) 中央区おとしより相談センター及び中央区地域包括支援センター運営協議会
(第2部) 中央区介護保険地域密着型サービス運営委員会
が、開催された。

傍聴させていただいた。

介護保険の運用に関して、
現場の声、現場事業所の声、状況を幅広く聞きながら、
分析していきたいと考える。

介護保険、ひとが作った制度であるから、
どうしても現場での適応の段階になると、
現場の状況に合わなくなるところが出てくる。
それがあるから、制度見直しも行われるわけであるが、
制度見直しを待っていては始まらず、
現場は常に動いている。
制度と現場の状況のギャップをいかに埋めていくか、
を考えるのが、とても大切になってくる。
基礎自治体の行政・区政の役割でもあると考えている。
(介護保険だけでなく、すべてに言えることですが。。。)

⇒以降が特に私の考え。


*『地域密着型サービス』について
「区民ができる限り住み慣れた地域で生活を継続することができるよう、平成18年の介護保険法の法改正で、新たに創設されたサービス。
サービス提供の事業所・施設が所在する自治体(ここでは中央区)が、その施設を指定し、その自治体の方のみが利用できる。

サービスの種類は、以下。

(1)夜間対応型訪問介護
従来からあった夜間の定期巡回による訪問介護に加え、利用者の通用に応じて随時対応の訪問介護を提供する。

(2)認知症対応型通所介護(認知症デイサービス)
認知症であるものに対して、デイサービスを提供する。

(3)小規模多機能型居宅介護
通いサービス(デイサービス)を中心に、訪問サービス(訪問介護など)、宿泊サービス(ショートステイ)を提供する。

(4)認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)
認知症であるものに対して、共同生活を営みながら、介護、その他日常生活上の世話を提供する。

(5)地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
入所定員が29人以下の(すなわち小規模の)介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)において、介護、その他日常生活上の世話等を提供する。

(6)地域密着型特定施設入居者生活介護
入居定員が29人以下の(すなわち小規模の)特定施設(有料老人ホーム、ケアハウスなど)において、介護、その他日常生活上の世話等を提供する。

以上。

⇒「夜間対応型訪問介護」は、特に高齢者の夜間の不安を解消するものであり、重要なサービスと私は考える。第二回定例会での私の一般質問でも取り上げさせていただいた。ここ一年中央区で月平均11.5人の登録人数である。このサービスが伸びないのはなぜか、常に分析の視点として、頭にある。
 また、「小規模多機能型居宅介護」は、理想的なサービスであると考えるが、これを行っている施設は、中央区では一つ。定員25名で、ここ一年間の平均登録人数は、12.9人。介護保険の制度上の縛りは、このサービスを利用すると、他のサービスを利用できないというものがあるという。また、運営する側も、「宿泊サービス利用者がいない日でも宿直が事業所に待機する必要があり」、当然、「訪問サービス」も行うのでその必要性もわかるものの、人件費が非常にかかるなかなか運営が難しいサービスであると感じる。
 「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)」は、中央区に2事業所あり定員18と9。ここの定員は、ほぼ定員一杯で推移している。「認知症対応型通所介護(認知症デイサービス)」は、中央区に3事業所。一日の利用定員は、3事業所とも一日10人。ここ一年間の月ごとのサービス利用の登録者数は、23.3人、28.5人、27.5人。今後、認知症に対するサービス提供の充実が、中央区の介護保険での課題になることと思われる。

*おとしより相談センター及び地域包括支援センター
 中央区の三地域(京橋、日本橋、月島)それぞれに「おとしより相談センター」があり、中央区役所内にそれらを統括する「地域包括支援センター」がある。
 「おとしより相談センター」の役割は、大きく分けて包括的支援事業、指定介護予防支援、その他の3つ。
 1.包括的支援事業
①介護予防ケアマネジメント
特定高齢者に対しての介護予防へつなげる。
②総合相談・支援
地域の高齢者の見守り、ネットワーク作り、相談業務、場合によっては訪問して相談を伺う。
③権利擁護
中央区社会福祉協議会「すてっぷ中央」と連携し、成年後見制度の利用につなぐなどする。また消費者被害防止の啓蒙を行う。
④包括的・継続的ケアマネジメント支援
ケアマネージャー支援。
2.指定介護予防支援
 要支援1.2の人に、自立の可能性を最大限引き出すように、介護保険内外のサービスを取り入れたプラン作成などをする。
3.その他
 地域の老人クラブ、町会へ、出前講座などし、働きかける。

⇒介護保険の鍵を握るのが、ケアマネージャーであり、そのケアマネジャーの支援を「おとしより相談センター」が担っている。ここで出される声を、大切にしていきたいと私は考えている。
 また、地域創りのひとつの要の役割を果たし、高齢者施策の大切な部分もになっいる。中央区は、「中央区高齢者生きがいづくり推進検討会報告書 平成20年1月」を、「中央区高齢者生きがいづくり推進検討会」でまとめたが、この生きがい作りの実現に向け、一つの重要な鍵を「おとしより相談センター」は、握っていると私は見ている。

*働くということと、介護予防ということ
⇒高齢になっても、働き続ける人がいる。働くことが生きがいである場合もあれば、働かざるを得ない場合もある。
 働くことそのものが、介護予防に寄与する場合もあるし、働かざるを得ないため、心に余裕もなく、介護予防のサービスを受けることができない場合もある。
 介護予防のサービスを受けることが、「福祉の施し」をうけるというイメージから、少し敬遠してしまう方もいらっしゃるという。
 基本は、働き続けることが、生きがいの方には、弱ってきた体の部分を、介護予防で機能低下を来たさぬようにしながら、ずっとその調子で働き続けられるようにすることであると考える。「働くこと」と「適切な介護予防の介入」このバランスをとることが必要である。そのバランスをとる働きかけの窓口が、「おとしより相談センター」であると考える。

以上、傍聴して考えたこと、終わり。

委員の皆様、行政の皆様、遅くまで会議、ご苦労様でございます。
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