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第4回都議会定例会 本会議代表質問にみる築地市場移転問題 (都議会民主党)

2010-12-11 23:00:00 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 都議会代表質問における築地市場移転問題を見てみる。
 都議会の議事録速報版より該当箇所を抜粋する。

****都議会ホームページより****
  午後一時開議

〇議長(和田宗春君) これより本日の会議を開きます。

〇議長(和田宗春君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

〇議長(和田宗春君) これより質問に入ります。
 百二十二番酒井大史君。
   〔百二十二番酒井大史君登壇〕

〇百二十二番(酒井大史君) 私は、都議会民主党を代表して、都政の主要課題について、知事並びに関係局長に伺います。
(中略)
 最後に、築地市場の再整備について伺います。
 石原知事は、今定例会の所信表明に先立ち、十月二十二日の定例会見において、豊洲移転を進めていくことを決断したと発言し、あわせて、議会が決めかねるから決断した旨発言しました。
 十月二十二日という時期に、石原知事が豊洲移転を決断しなければならない必然性がどこにあったのか、それこそ強引な決断であったといわざるを得ず、私たちは大変な怒りを感じています。
 石原知事は、所信表明でも、現在地再整備は十数年かかる致命的な事実が明らかになったと発言していますが、石原知事がいう十数年というのは、現在地再整備が完成するまでの期間でしかなく、仮設に移転をした時点で、大雨による浸水被害も含め、老朽化のリスクは解消するのです。
 また、石原知事は、現在地再整備の可能性についての議論は、第三回定例会で尽くされたと思いますと、感想らしきことを述べられていますが、特別委員会での報告は、あくまでも中間報告です。都議会での取り組みを勝手に解釈し、強引に豊洲移転を進めるのであれば、今後の関連議案について、都議会の合意を得ることは困難になります。
 また、その後、地元中央区からの要望が提出されたことや、水産仲卸の総代選での結果などだけを見ても、現在、東京都が強引に進めようとしている豊洲移転案にも、合意があるとは到底思えません。それにもかかわらず、十月二十二日に豊洲移転を決断するまでに至った石原知事の見解を伺います。
 石原知事は、十月二十二日の定例会見で、業界の意向調査について聞かれ、さんざんしましたと述べていますが、一体、いつ意向調査を実施したのでしょうか。
 十一月二十四日に行われた水産仲卸の総代選挙では、五十二対四十八で、いわゆる移転反対派が過半を占めたと聞いていますが、これこそ、石原都政が業界の大方の合意を得ようとしてこなかったことのあらわれです。
 そもそも、この選挙戦を前に、石原知事が豊洲移転を宣言したり、その内容を書面にして全組合員に配布したり、投票日にあわせて豊洲移転サポート相談室の開設を発表したり、選挙介入を思わせる行政にあるまじきやり方が、この間の市場関係者の根強い不信感となっているのです。
 私たちは、業界の大方の合意を得るために、市場関係者に対する意向調査を実施すべきと主張してきましたが、東京都の一方的な方針を既成事実として押しつけようとするやり方こそ、強引であるといわざるを得ません。
 今回の総代選挙を踏まえ、水産仲卸業者の意向がどのようなものであると認識しているのか、見解を伺います。
 十月二十七日には、地元自治体である中央区から、中央区長、並びに区議会自由民主党、公明党、友愛中央、民主党区民クラブの各幹事長の連名による築地市場移転問題についての要望書が提出されました。
 要望では、平成十六年十二月にも築地市場地区の活気とにぎわいビジョンを策定し、都知事あてに検討、協議をお願いしたとのことですが、今回、地元中央区が改めて要望してきたということは、石原知事が何年もの間、地元自治体の要望をさんざん無視し、豊洲移転だけを強引に進めてきたことの証左にほかなりません。
 石原知事は、十月二十九日の定例会見で、論外、論外、こういう機能は一カ所に集約して初めて機能が上がると述べていますが、地元中央区からの要請さえもまともに聞かず、門前払いするような姿勢では、大方の合意形成を図っていくことは困難です。
 東京都においても、地元中央区などの要望について真摯に対応すべきと考えますが、見解を伺います。
 以上で、都議会民主党を代表しての質問を終えます。
 なお、答弁の内容によっては再質問を留保いたします。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

〇知事(石原慎太郎君) 酒井大史議員の代表質問にお答えいたします。
(中略)
 次いで、築地市場の豊洲移転についてでありますが、築地市場は、わずかな揺れの地震でさえ、屋根の一部が落下するまで、施設の老朽化がきわまっております。先日の大雨でも、市場の至るところが冠水し、売り場では停電が発生して、エレベーターに人が閉じ込められるなど、市場業務に大きな支障が生じました。
 このように耐用年数の限界を大きく超えた施設では、産地、顧客が求めるニーズへの対応もままならず、市場業者はますます疲弊して、じり貧となるなど、その経営環境も一段と悪化するのは必至であります。
 現在地での再整備は、仮にすべてが順調に進んでも十数年かかりまして、前提となる晴海ヘの仮移転は二重投資となるなど、到底容認できないというのが業界の声でありますし、常識で考えても当然のことでしょう。
 こうした現実を直視し、現場に即して柔軟かつ冷静に判断すれば、現地再整備が全く選択肢たり得ないことは明白であります。にもかかわらず、議会としての結論は、先の展望も示されぬままに先送りされました。
 業界団体の大多数も、早期の豊洲移転を望んでおります。現場に先の見えぬまま待つ不安、焦燥、混乱を強い続けるわけには、行政側としてはできません。慎重な検討なる美名のもとで議論をいたずらに継続し、現地再整備に固執することこそ、強引であるとのそしりを免れないと思います。
 これに似た案件の八ッ場についても、新任の大臣は、非常にクールに現場を見て、ある大きな決心をしたと思いますが、いずれしろ、現場をもう少し詳細に見て、現場の人の声を本当に聞いて、この問題を判断していただきたい。
 豊洲移転の決断は、首都の行政を預かる主体者の責任として、首都圏三千三百万人の食生活を支える新市場の整備にしっかりと道筋をつけることでありまして、昭和からの宿題にここで区切りをつけるものです。
 現在、議会でもさまざまな議論はありましたが、よりよい豊洲移転に向けて、ともに知恵を出し合っていく時期に来ているんじゃないでしょうか。
 他の質問については、教育長、東京都技監及び関係局長から答弁いたします。


 〔中央卸売市場長岡田至君登壇〕

〇中央卸売市場長(岡田至君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、水産仲卸業者の意向についてです。
 築地市場の移転につきましては、業界六団体のうち水産仲卸組合は意見が分かれているものの、それ以外の五団体は移転を強く望んでおります。これら五団体は、先般も、議会における現在地再整備に関する検討の結論が先送りされたことを受けまして、平成二十六年度の新市場開場を求める要望書を提出するなど、一致団結して豊洲新市場の一日も早い実現を求めております。
 都といたしましては、市場業者が抱える課題、心配、不安に丁寧に耳を傾け、移転についての理解を深めることが重要であると考えております。このため、十一月末に、築地市場内に、豊洲移転サポート相談室を開設し、より多くの方々からの質問や要望などに常時的確に対応できるよう体制を整えました。今後、こうして把握した意見、要望等を踏まえ、円滑な移転に向けた効果的な支援策を具体化することによりまして、水産仲卸業者も含め、市場業者の一層の理解が得られるよう努めてまいります。
 なお、今回の総代選挙の結果につきましては、都が見解を申し上げる立場にはありません。
 次に、築地市場の移転に関する地元中央区などからの要望についてです。
 都はこれまで、中央区に対し、豊洲新市場の整備に関して、節目節目で情報提供や説明を行うとともに、双方で意見交換を行ってまいりました。
 先般、十月二十七日に、中央区から、市場の仲卸機能の一部を築地に残すことなどを内容とする要望書が提出されました。本要望は、そもそもすべての機能を豊洲へ移転する都の方針とは相入れないものであり、また、機能を分散することは、物流コストの上昇を招くとともに、至近距離に二つの市場を整備する二重投資となるなど、極めて問題が大きく、受け入れることはできないことを区に対して説明してございます。
 一方、跡地利用につきましては、平成十六年十二月に、築地市場が豊洲へ移転した場合を想定した中央区からの築地市場地区の活気とにぎわいビジョンに関する要望書に対しまして、都は、跡地利用については、立地特性を十分生かし、都民全体の貴重な財産として、東京のまちづくりに貢献するものとなるよう、今後、慎重に検討していく旨の回答を行っております。
 今後とも、跡地利用につきましては、こうした観点に立ち、豊洲新市場整備の財源とすることを前提といたしまして、関係者と十分な意見交換を行い、都全体で検討してまいります。

〇議長(和田宗春君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時三分休憩

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