「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

都市型地域ケアの構築

2010-11-27 20:05:16 | マニフェスト2011
 都市型地域ケアの構築をテーマに、11月27日NPO法人ヘルスケアフォーラム主催のシンポジウムが開催され参加してきた。
 そこで議論されたことをもとに、都市型地域ケアの形を考えたい。
 以下は、都市型地域ケアの構築に向けた“青写真”である。

 問題の根源は、家族機能が低下し、地域のつながりが希薄になっていることである。
 望むと望まざるに関わらず、地域とのつながりがうすれつつあるのである。
 家族機能が壊れてもいる中、在宅で安心して老後を過ごすことはたいへんむずかしくなってきている。

 孤独死がどれだけあり、在宅死がどれだけ可能であるのか、現状を知る必要がある。

 まずは、改めて地域のつながりをつくれるような仕組みがほしい。
 いままでは、地域のお祭りが自然とつながりをつくってきた。
 声かけ運動もひとつの手法であろう。

 急ぎ、配備すべきとしては、夜間対応型訪問介護、訪問看護、安心コールなどあるところであるが、なにかあれば、24時間電話をかけて相談し解決できる仕組みがほしい。
 利用者が電話するだけでなく、定期的に電話を利用者に入れて安否を確認していくのもひとつの形であろう。
 配食サービス、ガス、電気、新聞配達なども安否確認としては、欠かせない。
 災害時の要援護者名簿の整理と、防災拠点委員会訓練での要援護者避難支援訓練も忘れてはならない視点である。

 グループホーム、デイケアを整備することも必要。
 それが、人口5000人から一万人すなわち小学校区ごとに整備されることが、顔がみえる範囲ということで望ましい。
 それらサービスの担い手は、新たな発想からつくることはできないだろうか。
 すなわち、対価を払う側と、サービスをする側という関係からのサービスではなく、共生の発想からの仕組みづくりの形が理想である。
 例えば、「地域組合」という形。お金を、地域組合に払って、いざというときに備える仕組みである。
 マンションの場合、マンション管理組合(または、マンション自治会)が、サービスを提供するか、サービス会社と提携することで、サービスの担い手になることも可能かもしれない。マンション管理組合(マンション自治会)がいくつかが連携してもよいだろう。

 ①行政と民間組織(NPO/NGO)の連携、②医療と介護福祉の連携、③病院・高齢者施設と地域・街との連携、④社会福祉協議会とNPOの連携など様々な連携の中から、24時間の安心の在宅医療介護、グループホームやデイケアなどの整備を模索して行きたい。

 NPO法人ヘルスケアフォーラムでは、「健康」「介護」「福祉」は与えられるものではなく、自分自身の課題として考えられるように、行政/病院/医師会/社会福祉協議会/町会/民生委員/NPO法人等市民グループ一体となった啓発活動を区民に行うということである。
 多いに期待したい。
 
コメント
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