「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

豊洲土壌汚染問題、これから都民と都とのリスクコミュニケーションが始まります!

2008-07-27 10:43:20 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 下に、7/27の各紙の「専門家会議 報告書提出」に関する記事を掲載しました。
 
 私が思うに、昨日の専門家会議で一番大切なことは、「これから、都民と都とのリスクコミュニケーションが始まる」ということだったと思います。
 これは、会場を埋めた250人の傍聴者も同じ意見であると思います。
 内山先生、平田先生と私の質疑応答で、「リスクコミュニケーションは、専門家会議の場ではなされなかった。リスクコミュニケーションは、これからであり、それは、都と都民がする」と明言され、都もそれを確認する場面がございました。

 前のブログで、主な新聞社を見ていますが、どの紙もこの肝心なリスクコミュニケーションのことを、取り上げていませんでした。残念です。

 これからのリスクコミュニケーションで、
*専門者会議が出した方針で、本当に食の安全・安心が守れるものなのか
*都民が望む食の安全・安心を守れる方針はどのようなものなのか
*都民の望む方針と専門家会議が出した方針は一致しているのか
*豊洲土壌汚染地への移転と、現在地再整備では、どちらが食の安全・安心を守れるのか
*土壌汚染調査は、十分なされたのか
(有楽町層を土壌汚染調査をしなくても大丈夫なのか)
(地質学者のデータを東京都は出すと明言しています。)
*今後出てくる絞込調査結果、東京都環境確保条例第117条にそった土壌汚染調査にそった土壌汚染調査結果を元に、汚染の全貌はどのようなものなのか
*専門家会議の言った方針を達成できる技術はあるのか、どの技術をどこに、用いるのか。
(地下水浄化、地下水位管理、土壌浄化、遮水壁、建物建設、液状化対策)
*技術的な可能性を責任をもって検証する「技術委員会」はどのように構成するのか
*その技術を用いた場合、土壌対策費はいくらになるのか
*土壌汚染処理はどうするのか(底面管理、側面処理)、土壌汚染処理が確実になされた検証法はどうするのか
*汚染土壌の受け入れ先はどこなのか、
*運搬方法と確実な運搬がなされたことの検証方法はどうするのか
*液状化対策は、どうするのか
(特に5街区はどうするのか)
*今後の協議会のメンバー構成はどうするのか、公開なのか
*東京ガスとの費用負担はどうするのか
*土壌汚染の場所に移転することに市場内の合意形成はあるのか
*国会で土壌汚染対策法改正案が成立した場合、「汚染指定区域」となることの影響はどうなのか。


山ほど、東京都と都民がリスクコミュニケーションする課題が
あります。

どうか、東京都におかれましては、
十分な情報公開のもと、
都民とのリスクコミュニケーションの場を、
持っていただけますようにお願い申し上げます。

都議会もひとつのリスクコミュニケーションの場となると思います。
都民の台所、日本の台所、世界のTsukijiを守るために、
十分な議論が尽くされますことを期待いたします。 
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

専門家会議 最終報告 翌日7/27各紙の反応

2008-07-27 09:56:56 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
<日経新聞 社会面>
築地市場の豊洲移転、土壌対策費1000億円超も 専門家会議
 東京・築地市場の移転予定地となっている豊洲地区(江東区)の土壌汚染問題で、都の専門家会議(座長=平田健正・和歌山大教授)は26日、都庁で最終会合を開き、土壌入れ替えを柱とする対策を盛り込んだ最終報告書をまとめ、都に提出した。
 都は9月議会までに具体的な対策計画をつくるが、対策費は約670億円を投じる従来の計画より大幅に上積みされ、1000億円を超えるとの見方もある。
 専門家会議は▽地表から2メートルまでの土壌を入れ替えその上に盛り土する▽地下水の移動を防止するため建物下部の地中に遮水壁を設置する▽地下水位の変化を監視する――などを提言。そのうえで「対策を誠実に実行すれば健康に及ぼす影響は極めて低い」と結論付けた。(26日 21:34)

<産経新聞>
築地市場移転問題 都議選の争点にも
2008.7.26 20:27
このニュースのトピックス:汚染・環境破壊
 築地市場(東京都中央区)の移転問題で、土壌汚染状況を調査している都の専門家会議(座長・平田健正和歌山大教授)は26日、汚染対策について最終報告書をまとめ、東京都に提出した。都は報告書をもとに9月開会の都議会までに汚染対策の内容をまとめる方針。莫大(ばくだい)な汚染対策費投入を必要とする移転については、来年夏に実施される都議選の争点となる可能性も出てきた。
 最終報告書で専門家会議は、地下2メートルまでの土壌をすべて入れ替え、同2メートルを超える汚染土壌を環境基準以下に処理することなどを要求。これらの対策実施により「人の健康や生鮮食料品に影響を及ぼす可能性は低い」とし、報告書を都に提出した。
 これを受けて都は、土壌対策の内容を9月開会の都議会までにまとめる方針。焦点の汚染対策費については当初、670億円と見込んだが、一連の調査で高濃度の有害物質が検出され、新たな対策を実施する必要性から1000億円を超えるとみられる。都は早急に具体的な工法の選定に着手する。
 一方、多額の汚染対策費投入を要する移転問題をめぐって都議会では、与党の自民が賛成、共産が反対し、民主が慎重な姿勢。そんななかで、与党の公明が6月開会の都議会で「移転ありきの議論はやめて再検討が不可欠」と自民とは違う立場を示すなど、来夏の都議選を見据えた移転論議が今後、本格化していきそうだ。

<読売新聞>
築地市場の移転予定地、豊洲地区の汚染土壌総入れ替えへ

 東京都築地市場の移転予定地である江東区豊洲地区の土壌汚染問題で、都が汚染対策の検討を委嘱している「専門家会議」は26日、予定地約37万4000平方メートルを地下2メートルまで掘り下げて土壌をすべて入れ替え、その上から2・5メートルの盛り土をすることを柱とした対策をまとめ、都に提出した。
 実現すれば、地表から4・5メートル下の土が新しくなる。
 投入される土の量は、東京ドームの約1・4杯分にあたる約170万立方メートルに上る見通しで、土壌汚染対策としては国内最大規模。
 都はこれを受け、具体的な工法の検討に入るが、当初の試算で約1300億円かかるとしていた費用について、効率的な工法を採用することで削減したいとしている。新市場の開場は予定の2013年から約3年遅れる見通し。
 予定地は東京ガスの工場跡地で、土壌と地下水から環境基準の4万3000倍にあたるベンゼンなどの有害化学物質が検出された。
 専門家会議は、この場所で住民が70年間生活しても健康面に影響が出ないことを基本に検討を進めた。その結果、予定地の土壌を地下2メートルまで入れ替え、その上に2・5メートルの高さまで新たに土を盛る必要があるとし、地表も厚さ25~40センチのコンクリートやアスファルトで舗装する。
 移転に反対する筑地市場の仲卸業者らは、土壌だけでなく予定地の地下水についても、「地震による液状化現象で地上に染み出す可能性がある」などと指摘している。これに対し、専門家会議は地下水を浄化したうえで、井戸を掘って継続的にくみ上げることで水位を地下4・5メートルより下に維持すれば、問題はないとしている。
 これに対し、築地市場の移転に反対する「市場を考える会」の山崎治雄代表幹事は「汚染対策を実行しても、予定地がきれいになるとは思えず、移転は絶対反対」と話している。
(2008年7月26日21時12分 読売新聞)

⇒各紙の反応、次につづく


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

各紙の反応 続き

2008-07-27 09:55:02 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
<朝日新聞>
築地移転、豊洲の汚染土壌入れ替えを 専門家会議報告書
2008年7月27日0時31分
 築地市場(東京都中央区)の移転予定地・豊洲地区(江東区)の土壌汚染対策を検討する東京都の専門家会議が26日にあり、土壌入れ替えや地下水対策を盛り込んだ最終報告書を都に提出した。都は8月にも具体策を示す方針だ。
 報告書では、予定地の土壌を地下2メートルまですべて入れ替え▽地下2メートルより下で汚染土壌を環境基準以下に処理▽地下水は建物が建つ場所は着工前に環境基準以下にし、建物がない場所も将来的に環境基準達成――などの対策を示し、食の安全を守れるとの見方を示した。
 これに対して築地市場の仲卸業者でつくる「市場を考える会」は「継続的な分析と透明性をもった検証・議論を要望する」との声明を出した。

<毎日新聞>
東京・築地市場移転:豊洲土壌汚染、封じ込め可能 都専門家会議が最終報告
 東京・築地市場の移転が予定されている豊洲地区(江東区)の土壌汚染問題で、東京都の専門家会議(座長・平田健正和歌山大教授)は26日、地下2メートルまでの土壌をすべて入れ替えるなどの対策で、健康や生鮮食品への影響は抑えられるとの最終報告書を都に提出した。都が推進する豊洲移転を事実上後押しする内容になった。
 移転予定地は過去に東京ガスが都市ガスを製造した場所で、土壌や地下水に残留する有害物質のベンゼンやシアン化合物が気化して健康被害を起こしたり、生鮮食品を汚染する危険が指摘されていた。
 報告書は▽予定地周囲を遮水性の板で囲い汚染物質の移動を防ぐ▽地下2メートルまでの土壌をすべて入れ替え、地下2メートル超の汚染土壌も環境基準以下に処理する▽地下水を環境基準以下に浄化する--などを提言。これらの対策で健康、食品への影響を抑えられると結論づけた。
 専門家会議は07年5月から計9回開催。同10月に地下水から環境基準を大幅に上回るベンゼンが見つかったため、都が予定地の約4100地点を調査。このうち1地点から基準の4万3000倍のベンゼンが検出された。しかし全体だと、基準を超えた割合は▽土壌でベンゼン0・8%、シアン化合物2・2%▽地下水でベンゼン13・6%、シアン化合物23・4%--となり、報告書は「全域に高濃度汚染が広がっているわけではない」と指摘した。
 都は8月にも、汚染を除去する具体的な工法や費用などを盛り込んだ対策計画をまとめる方針だ。【市川明代】

 ◇意見、質問264通
 専門家会議の約200人分の傍聴席は、築地市場で働く移転反対派の仲卸業者や環境団体のメンバーらでいっぱいになった。
 会議終了後、委員と傍聴者との質疑応答が2時間にわたって続けられ、傍聴者は「都がしっかり対策を実施するか、専門家会議はそこまで責任を持つべきだ」と指摘。仲卸業者も「私たちの後ろには消費者がいる。移転ありきで決められた対策では怖い」と疑問の声を上げた。
 都は会議前に専門家会議の報告書案をホームページで公開。「地震で液状化しても絶対大丈夫といえるのか」「汚染土壌はどこで処分するのか」などメールやファクスなどで264通の意見や質問が寄せられたが、多くは報告書や移転計画を疑問視する内容だった。

毎日新聞 2008年7月27日 東京朝刊

<東京新聞>
築地移転 土壌浄化徹底求める 専門家会議最終報告書 反対派『汚染残る』
2008年7月27日 朝刊
 東京・築地市場(中央区)の移転を予定する豊洲地区(江東区)の土壌汚染対策を検討する都の専門家会議(座長・平田健正和歌山大教授)は二十六日、都庁で会合を開き、土壌と地下水浄化の徹底を求める最終報告書をまとめ、都側に提出した。
 都は二〇一三年三月の新市場開場を目指し、今秋にも土壌汚染対策工事の業者を選ぶ入札公告を行い、来春の対策工事着手を予定している。
 今後、具体的な工法を検討するが、報告書に盛られた提案をすべて実施すれば「国内では最大規模の対策工事」(平田座長)となり、スケジュールが遅れる可能性もある。
 最終報告では、地下二メートルまでの全土壌を入れ替え、それより深い部分の汚染物質も環境基準以下に処理。地下水も環境基準以下を目指して浄化する。汚染物質の移動を防ぐため、地下水の上昇は地下二メートルまでに抑えることなども盛り込んだ。
 一方、傍聴者との質疑応答で、移転反対派から「地下水の浄化は技術的に無理」「調査していない(地層深部の)粘性土が汚染されている可能性がある」などと批判が続出した。
 日本環境学会の畑明郎会長(大阪市立大大学院教授)は会合終了後の記者会見で「対策を取っても汚染は残る。(最終報告は)絵に描いたもちだ」と述べた。

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7/26専門家会議での私の質問

2008-07-27 03:32:28 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
専門家会議で、質疑応答をできる幸運を手にすることができました。

私の質問は、8問。

1、2003年5月土壌汚染対策法が施行されているが、その後に、第6街区では、東京ガスは、事業所を廃止している。
 土壌汚染対策法の適用になるのでは。

回答⇒有害物質を排出する事業所は、1986年(昭和61年)に廃止になっており、適用にはない。

2、報告書の中に、今回の「意見書とその回答」も入れるべきだ。

回答⇒要望として聞く

3、技術的な証明が不十分であり、技術的な工法を検討する「技術協議会」なるものをつくるべきだ。

回答⇒検討委員会を検討する

4、土壌汚染対策費試算を、専門者会議試算と東京都試算の別々に出していただきたい。

回答⇒専門家会議では、試算できない。

5、現状では、「卸売市場整備基本方針」に謳われている「食の安全・安心」が守られない。豊洲移転をするには、農水省の認可が必要であると思われるが、どのような日程であるか。

6、「東京都環境影響評価条例」に定める基本手続きでは、現在、関係区市町村長の意見や都民の意見が提出されたところで止まっていると思うが、今後、その手続きにそって、「都民の意見を聴く会」が行われると思うが、どのような日程で行っていくのか。

回答⇒今後取りまとめていく。

7、「協議会」は、もちろん公開か。

回答⇒検討する

8、食の安全・安心を守る視点を入れていただきたい。

回答⇒これからリスクコミュニケーションを都と都民の間で行っていく。

以上。

今後、公開になる議事録もご参考下さい。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

専門家会議最終回に臨む、意見書集を配布することができました!

2008-07-27 02:38:05 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 意見書集を400部作成し、専門家会議に臨みました。

 配布自体なかなか難しいところがありました。

 特に、庁舎内では、配布物禁止の決まりがあるようです。
 会議などでは、事前に承諾を得ることが必要です。
(ただ、事前にお願いしても許可がおりない事が多いそうです。)

 質疑応答のトップバッター大阪市立大学大学院教授の畑明郎先生が、
 一か八かの提案をして下さいました。

 「自分達の意見書の提案が、当日配布資料の『豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議報告書(案)に対する意見募集の実施の結果について』において、きちんと意図が汲まれていない。意見が反映されていない。
 きちんと提出した文章を見ながら質疑させてほしい、全員に配布する資料を準備したので、配布させてほしい」と願い出て下さいました。

 これに会場が反応し、平田座長の承諾がおり、配布の許可が出されたのでした。 即座に、近くの数名の方が、会場内配布に協力くださり、無事配布。

 畑先生のご尽力、それに応えてくださった平田座長に感謝です。
 
 意見書集は、専門者会議の会場、及び記者会見会場で配布することができました。
 
 専門家会議を終えて、手に残った意見書は、30部程度。
 約370部が無事手渡ることができました。
 その意見書を使いながら、私も質問しましたし、他の人も、質問することができました。
 省略のない実際の意見書を目にし、理解がより深まることに役立ったのであれば幸いです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする