引頭佐知(いんどうさち)の料理ブログ

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断捨離---画集

2014年07月27日 | ときどき日記

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絵の具箱の取っ手が、ポロリ。

捨てなさい、ってことなんだな。

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高校1年の春、美術部入部の際

求めました。

筆やナイフ、パレット、絵の具は

とっくの昔に、捨てましたが、

箱だけは未練がましく側に置いて

ます。なんの役にも立たないのに。

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その高校時代に定期購入していた

画集は、先日ごっそり捨てました。

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しかし、この1冊だけは、

一度はゴミ捨て場に置いたのですが、

また持ち帰り、本箱に(困ったもんで)。

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梅原龍三郎。

絵が好きというより、

色彩が好きなのです。

高校時代にインプットした

色彩が、いま、わたしの料理、

部屋づくり、いろんな箇所で

生きています。

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全く勉強をしなかった高校時代。

放課後は、よく、美術部部室へ

直行していました。

美術の先生が独立美術協会員

画家・妹尾正雄先生ということも

あり、部活というのに、それは

それは熱心に指導され、部員は

積極的に絵を描いていました。

部室に漂う絵の具やテレピン油の

匂い、いまでも思い出せます。

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画家は肉体労働といいますが

小柄で痩身の先生は、

エネルギーが満ち溢れており、

声が大きく、

廊下などで出会うと

すれちがいざまに、

大きな声で

「描いとるかっ!」

「引頭、描けっ!」

「美大、決めたかっ」

カツを入れられました。

部員の多くが美大に進学。

わたしも、そのつもりでいましたが

美大への進学は親が反対のため

断念。

小遣いの大半は絵の具代に費

やしつつも、どうせ、美大へ進学

しないんだしと、中途半端な気持で

描いていました。

が、この絵具箱を捨てなかったと

いうことは、18歳までロクに勉強

もせず、唯一燃焼したものが描絵

だったということでしょう。

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「北京秋天」

梅原龍三郎の北京時代の連作は

やはり色彩の妙にグッときます。

とくに惹かれるのがこの北京秋天。

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高校時代、この絵を見るたび、

中国北京へ、紫禁城、天壇公園へ、

できれば一度は訪れてみたいと、

夢を見させてくれた絵でした。

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実は飛行機が大の苦手。

乗らなきゃ北京に行けないんだと

なんとか自分を奮い立たせ、

12年前、北京5泊6日の旅へ。

憧れていた地だったからか、

見るもの、聴くもの全てが新鮮。

まるで昆虫のように触覚を働か

せて歩いた旅。

多分、ずっと気分上々↑↑

油断していたのでしょう、

路端で、目が合った猿が突然

飛びついてきてギュっと抱きつかれ、

頬に頭をすりすりされたりなんてことも。

このときのツアーは、やはり

北京は初めてという映画監督の

鈴木清順さんとの6人の旅。

この猿とのハグ、みなさんは

引きつってましたが、監督は

本当に愉快そうに

「お、モテてますね」と笑って

らしたのを思い出します。

あの時は、憧れの北京に旅してる

ことが嬉しくて、なにもかもが上の空

だったんでしょうね。

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「薔薇」

梅原龍三郎といえば「薔薇」の絵。

白が利いているでしょう?

薔薇の華やかさを際立てています。

この画集の解説で、梅原龍三郎氏が

京都出身、生家は友禅染めの家柄

と知り、なるほど・・・・・と

自分なりに腑に落ちたのでした。

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8月は、夏休み。

男前の断捨離と

新しい試みのための準備に

とりかかります。

つーーーか、やらなくちゃ!

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梅仕事

2014年07月27日 | いまが旬!

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梅雨明け宣言のあと、

20日より土用に入りました。

ここから晴天の続くのを見計らい

塩漬けした梅を取り出して、

土用干しします。

しかし、今年は天候が不安定。

しかも気温35度が続いたりして、

ちょっと強過ぎですね。

どんな梅干しになるのか、

ちょっぴり心配になりますが

これも経験、

なんでも経験、楽しみです。

ま、12時~3時の強い日は

避けて、日陰に干す方がよい

でしょう。

固くなりますから。

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そうそう、今日もニュースで

熱中症に注意を促していますが、

今年は「熱中症」で

教室をお休みされる方があり、

また、同じ日、出席はされたけど、

フラフラして体調が思わしくないと

いう方々に「梅干し」をお勧めしたら、

即座に

「しゃきっと、しました」

「蘇りました」。

と、直ちに元気を取戻されました。

さっきまで曇っていた表情が

即座に変わるのを目の当たりに

し、梅の効用の偉大さをクラス

全員で認めました。すごいねと。

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梅干しの効用は常識として知って

おくべきでしょうね。

●梅は多量の酸を含んでおり、

その酸が食欲を増進し、唾液の

分泌を促進し、消化を助けます。

●またその酸は食物の腐敗を

防ぐので、食あたりを予防します。

(お弁当に入れる一粒の梅干し

も、そうですね)。

●解熱作用もあり、風邪で発熱

したときは熱い梅干し湯を飲めば

発汗し解熱します。

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保存食品としてだけではなく「薬」

としても重宝な梅干し。

長期保存しておいても決して腐敗

することはないので、絶やさない

よう漬けておきましょう。

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写真は、洗う前の梅の実。

これは1個25gの中位の大きさのもの。

種類は南高梅ですが、別に南高梅に

拘らなくてもいいんですよ。

品種は300種もあるそうで(@@)、

どんな梅でも漬けることができます。

お弁当につかうのなら、大きさは

中位のを漬けましょう。

食べやすくておすすめです。

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よく洗って、かぶるくらいの

水に浸けて1晩おきます。

これは梅の実のアクの苦味を取り、

種離れをよくするためです。

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ザルにあげ、塩をまぶして

4~5日すれば、

白梅酢がでてきます。

ここで、重石を梅の倍量にします。

最初から重い重石を乗せると、

果肉が圧し潰され、塩がまわりにくく

酸が抽出されにくいのです。

梅から圧しだされる酸は塩を溶かし

さらに白梅酢が上がってきます。

上がりが少ないようでしたら

重石の量を増やします。

酸味の清冽&強烈な液、白梅酢。

いつも思うのですが、塩の力って

すてきですね。

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赤紫蘇がでてきたら

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分量の半分の塩でもみ、

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アクを出したら

残りの塩を加えてもみ
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水気をギュっとしぼります。

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このまま瓶のなかに入れても良し、

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今回は、赤紫蘇を加えないで

干します。

自転車の荷台に置いて。

朝10時。

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繰り返しますが、

12時~3時の間は、強烈な日光には

あてず、日陰に移す方が、食べやすい

柔らかさの梅干しになります。

これは16時。

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梅干し、

自分で漬けましょう。

保存食として、常備薬として。

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先程、宅急便の配達員(50代か)が

「梅、干してらっしゃるんですね。

この仕事で毎日いろんなお宅、

うかがってますけど初めて見ました」

「それ、本当?」

「ええ、なつかしくて、うれしいです」

.

これ、問題ですね。

そういえば、

facebook、食関連の方や

食に関心の強い方が

大勢いらっしゃいますが、

梅仕事の投稿をされたのは、

お2人のみでした。

ううーーん。

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