波紋

一人の人間をめぐって様々な人間関係が引き起こす波紋の様子を描いている

思いつくままに  「小さき者に神」

2016-08-26 10:55:03 | Weblog
先日の新聞に突然のように障碍者を殺傷する事件があった。犯人はこの障碍者施設で看護師として働いていた人物いわれている。突然の犯行のように見えたが、証言ではじぜんからのけいかくであったらしく、その行動は周到なものであった。しかし正常な理性を持ち合わせている人間では到底考えられない事件でもある。何故ならこれらの動機が金銭でも怨恨でもなく個人的な独断的な思想によるものだからである。
強いて言えば孤独から来る独自の世界への没入とでも言うのか、周辺の人間関係が殆どなかった環境におかれていた事がきっかけかもしれない。
人間は小さいときからの育ち方や環境によって影響を受けやすいのだが、どんな育ちかをしていたのかと考えさせられた。私は小さい物心がつき始めたころから父に連れられて日曜日になると教会へと行っていた。そして「日曜学校」での礼拝において無意識の内に神の存在を教えら、それを信じるようになっていた。成人になり仕事でしばらく教会を離れて、かなり世の中の事を知らされ経験し罪の中に身をおいて誘惑も多かったが、定年を過ぎてから神に呼び戻されるように教会へと帰って行った。そして高齢になるほどその思いは強くなり、自らの罪を悔いながら過ごしている。三浦綾子さんの「氷点」を読んで人間の「原罪」を強く考えさせられたのもこのころである。自分が意識するかしないに拘わらず人間は「原罪」の中におかれていると言う意識を持ったのだ。また人の心にはそれぞれ意識する貸し中にかかわらず、神の存在があることも知らされていた。この犯人もその成長過程においてこれらのことを知る機会があったら、こんな事を起こすこともなかったと思うし、人の心に神が存在している事をしらされないばかりに
犯行に及んだのではないかと考えさせられている。