波紋

一人の人間をめぐって様々な人間関係が引き起こす波紋の様子を描いている

      足跡     「老人会」

2016-08-07 07:29:31 | Weblog
老人会に出席すると話題は「病気。死、そして食べ物」が中心となる。しかしこの問題をどの程度に自分のこととして考えて話しているかと、人事のように自分は関係ないような軽さがあり、
重さが感じられない。単なる噂話の一つであり、自分は関係ないかのようである。
しかし、病気とか、死という話題はそんなに軽々しく口には出来ないおおきなもんだいであろうと思うと、其の話題に同調する気にならない。
終わった後ある婦人が私にそっと告げた。「来月腰椎の手術を受ける予定なの。毎日とても痛くて我慢できないので決心したのよ」みんなの前では笑いながら何事もないかのように話しながら
個々にはそんな苦しみや痛みを抱えている人がいることを知らされたのである。
どんなにつらい思いで毎日を過ごしているかと思うと聴いたときから、心が痛み少しでも何か出来ないかと考えてしまった。せめてお見舞いのしるしでも届けてあげたいとかんがえてみたが
それはその人にとってどれほどの凪ぐ攻めになるかと情けなくなる。
「死」の問題となればもっと深刻な事になるだろう。おそらく誰も口にする事はないだろうし、知られたくもないだろう。自分も其の立場だったら誰にも知られず、家族だけに囲まれて苦しまずに上野本へ帰ることが出来れば、一番幸せかなと思う
その時この世で犯した罪の数々を思い、そして課せられた役目を終えた気持ちを感謝とともにざんげしながらこの世の生活を終わる事ができる事を願っている。
死とはそれほどに厳粛なものであり、真剣に考え神の前に立つ事の意義を考えるべき他と思う。
世間話の一つとして軽々しく話す話題ではないと思いつつ、黙って聞いていた。
暑い日が続くようになった。高齢者には影響が大きく感じる。怠けているように見られても
静かに通り過ぎるのを待つしかない、