波紋

一人の人間をめぐって様々な人間関係が引き起こす波紋の様子を描いている

思いつくままに    「気ままに生きる」

2016-07-10 12:03:13 | Weblog
久しぶりに梅雨らしい雨になり何となく落ち着いた気分になる事ができた。焼き尽くす暑さの後だけに『慈雨」である。今年はダムも渇水気味だといわれているので少しは補給の役に立っているかもしれない。私は毎月一回ある女性と会うことにしている。と言うといい年でまだデートしているのかと思われるかもしれないが、既に平均年齢を越した880歳を超えたおばあさんである。合うといつもお互いの健康状況を確認し身辺の出の出来事を含めた近況を話し合い、ピザとコーヒー」のランチで時間をつぶすのだが、心休まるひと時でもある。
この婦人には10歳年下のご主人がいるのだが、長い間釣具店で働き、定年後はお天気の良い日だけのバイトで暮らしている。したがって生活は楽ではない。既往症の心臓病もあり安心は出来ないのだが、其の生活態度はどんなときも変わらないのだ。愚痴をこぼしたり、なきがはいったり、人に物を頼んだりした事はない。そして深刻な表情を見せた事もない。
日々の生活の中でそんなにのんきに暮らせるはずはなく、一人で悩んだりしているのではと勝手に想像しているのだが、彼女からそんな表情を見た事がない。
「くよくよしても、しょうがないでしょ」と言うのが口癖でそれ以上のことはきいたことがない。そこには彼女の信念か、強い意思か、諦めか、そんな哲学が潜んでいるのかもしれない。
そしてむしろ周りの人を気遣う気持ちのほうが強いのである。
人生は様々であるが、一番強く大事な事はこの強い意志をしっかりと自分のものにして生きる事ではないかと教えられている。