日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

翻訳なんて

2006-10-27 06:16:52 | フランス語
僕は翻訳家でもないし、通訳でもないし、仕事のうえで
仕方なくその真似事をやることがたまにあるが、基本的な訓練を
受けているわけでもないし、真剣に取り組んでいるわけでもないので
たいてい失敗に終わる。もともと適性も才能もないし。

来月、日本の漫画についてフランス人にフランス語で説明しないと
いけない機会がありフランス語の資料をたくさん与えられたのだが
なんだか読んでいるだけでげんなりしてしまった。日本の漫画なんて
よく知っているし、慣れ親しんだテーマなんだがそれを果たして
フランス語で説明するとき、たとえば手塚治虫の「鉄腕アトム」を
説明したくてもそれをフランス語言うと何になるのか?
(astro, le petit robotと言うらしい)とかいろいろ考え出したら
知らないことだらけだし、どうも居心地が悪いのだ。

翻訳者というのはバイリンガルである必要はない、と思うのだが
ひとつひとつの単語のその向こうにある意味の重さを考えると
僕なんてとても翻訳なんてできそうにない、なんて思ってしまう。
例えばフランス来る前、bizarreという単語は「奇妙な、おかしな」という
意味でしか認識していなかったけど、こっちでun type bizarreというと
本当に、「変わっていて手のつけられない人間」となんか救いようのない
人間というニュアンスに変わる。日本語の「変な人」ってなんか
変わってるけど憎みきれないやつ、なんてニュアンスがあるけど
それとは全然違うのだ。そういうこと考え出すと翻訳なんて
できなくなっちゃうんだよな。

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2 コメント

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Unknown (Rintako)
2006-10-27 15:59:43
むしろ完璧なバイリンガルだと翻訳ができなくなるという話を聞いたことがあります。

結局のところ、翻訳者は、ある意味、おおざっぱな人間(あきらめの早い奴)じゃなければ務まらないのかもしれません。私のように。
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おおざっぱ (keroyonnet)
2006-10-28 06:50:28
コメントありがとうございます。翻訳、通訳最近あきらめモードです(笑)。昨日はちょっと投げやりになってました。おおざっぱ、って言いえて妙ですね。
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