く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<BOOK> 「大相撲 知れば知るほど」

2015年09月17日 | BOOK

【ベースボール・マガジン社発行、「相撲」編集部編著】

 大相撲人気が続いている。今年は1月場所から4場所続けて15日間「満員御礼」。この9月場所も前売り券が既に千秋楽まで完売しており、5場所連続の大入りが確実とか。ところが第一人者白鵬が初日からよもやの2連敗・休場で、日馬富士も含め横綱3人のうち2人が休場という異常事態。前売り券を買った相撲ファンは肩透かしを食ったような気分に違いない。

          

 本書発行日は7月の名古屋場所が始まる直前の7月11日付。表紙はもちろん圧倒的な強さを誇ってきた横綱白鵬が飾る。4章構成。第1章「大相撲歳時記」では1月の明治神宮奉納土俵入りに始まって12月の冬巡業まで、関取たちの1年間をカラー写真を中心に紹介する。第2章は「大相撲ものしり帖」。賜盃(しはい)や優勝額、土俵入り、行司や呼出し、明け荷(開け荷)、弓取式、決まり手などについて詳しく触れる。

 その中には知っているようで知らないことも数々。賜盃は千秋楽の表彰式後どうなるのか。記念撮影がすむと相撲協会が預かって保管し、優勝者には後日、小型のレプリカが贈られるそうだ。優勝額は一見カラー写真に見えるが、もともとはモノクロ写真に油絵の具で彩色したもの。62年間担当していた彩色家が85歳で引退したため、昨年の1月場所からはデジタル写真技術によるカラー写真になったという。

 他にも▽「国技館」という名称がヒットしたから相撲は「国技」といわれるようになった▽番付に呼出しや床山の名前が行司のように常に載るようになったのは2008年の初場所から▽稽古廻しは汚れても洗わず、干して日光消毒するのが基本▽明け荷の重さは空で10キロ、荷物を詰め込んだら50キロ以上▽江戸時代の名横綱谷風が上覧相撲で将軍からもらった弓を手に舞ったのが弓取式の始まり――など相撲界の様々なエピソードなどを満載している。

 第3章は「人気力士 オフショット名鑑」。番付上位の力士を中心に出身地や体格、得意技などに加え「寸評」を添えている。白鵬は「東日本大震災の際の慰問など土俵外での貢献も大きい」、照ノ富士は「入門前は数学オリンピックの金メダルに輝いたことも」。エジプト出身の大砂嵐の本名は「シャーラン・アブデラハム・アラー・エルディン・モハメッド・アハメッド」と実に長い。貴ノ岩の身長が「1182cm」になっているのはご愛嬌か。第4章「大相撲を楽しむための徹底ガイド」では様々な疑問にQ&A方式で答えている。タイトル通り「知れば知るほど」相撲のテレビ観戦がより楽しくなってきた。

コメント (1)
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