く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<アマランサス> 南米原産のヒユ科1年草、観賞用として渡来

2015年09月01日 | 花の四季

【赤粟・仙人穀とも、高栄養価の〝疑似雑穀〟

 ハゲイトウ(葉鶏頭)と同じヒユ科ヒユ属(アマランサス属)の1年草。原産地は南米で、種子を乾燥させて食用とする。古代インカ帝国では主食のトウモロコシや豆類とともに重要な作物の1つとして栽培された。日本には観賞用として江戸時代に渡来し、江戸末期には「赤粟(あかあわ)」と呼ばれて東北地方で栽培が始まった。

 アマランサスの語源はギリシャ語で「しおれない」「色あせない」などを意味する「アマラントス」。花期は8~10月頃で、太い茎が直立し高さは2mにもなる。その茎の先や葉の付け根に小花が密集したケイトウに似た花を穂状に付ける。花色は赤や紅色のほか白や黄色も。花は切り花やドライフラワーのほか、赤系の染料としても利用される。

 イネ科のヒエやキビ、アワなどの雑穀に対し、ヒユ科のアマランサスは「疑似雑穀」と呼ばれる。種子は小さな微粒子だが、タンパク質や鉄分などミネラルを豊富に含み「スーパーグレイン(脅威の穀物)」と称される。別名「仙人穀」。これは青森県の恐山の修行僧がアマランサスを食べて修行に励んだことに因む。アマランサスには世界保健機構(WHO)が「未来の食物」として期待し、NASA(米航空宇宙局)も宇宙食として注目している。

 日本でも雑穀ブームの中で人気上昇中。アマランサスを小麦粉に練り込んだパンやクッキー、うどん、ラーメン、納豆など様々な食品が相次いで生まれている。アマランサスの国内最大の生産地域は〝雑穀王国〟岩手県の最北端にある軽米町。この町ではアマランサスの花の妖精をデザインした「かるるん」が「ヒエポン」とともに町のイメージキャラクターになっている。

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