く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<アンスリウム> 色鮮やかなハート形の〝仏炎苞〟

2014年12月23日 | 花の四季

【熱帯アメリカ原産、和名は「ベニウチワ」】

 サトイモ科アンスリウム属の常緑多年草。原産地はコロンビア、エクアドル、グアテマラなどの熱帯アメリカ~西インド諸島で、日本には明治時代中頃までに渡来していたといわれる。花のように見えるのはサトイモ科特有の「仏炎苞(ぶつえんほう)」と呼ばれるもの。本来の花はその中央部から突き出した棒のようなもので肉穂(にくすい)花序と呼ばれる

 アンスリウムの名前はギリシャ語の「アンソス(花)」と「オウラ(尾)」に由来する。和名は「ベニウチワ(紅団扇)」。鮮やかな紅色で大きなハート形の仏炎苞をうちわに見立てた。アンスリウム属を代表するものにセリゼリアヌム種やアンドレアヌム種があり、厳密には前者を「ベニウチワ」、後者を「オオベニウチワ」という。この2種をもとに多くの改良品種が作り出されてきた。

 世界的に有名な栽培地がハワイ島のヒロ。温暖な気候と良質の水が栽培に適していたこともあって、主に日系園芸家によって栽培や品種改良が進められてきた。そのため「オバケ」や「ミドリ」など日本語名が付けられた品種も。仏炎苞の色は赤、白、ピンク、緑、茶色と多彩で、花持ちが良いことから切り花やアレンジの花材として人気が高い。ハワイではバレンタインデーに贈る花として親しまれているそうだ。

 最近は「ヒメ(姫)アンスリウム」が鉢物として人気。「オオベニウチワ」をもとに日本で作出されたもので、葉も仏炎苞も小型だが花を多く付ける。アンスリウムには仏炎苞の色を楽しむものとは別に、様々な形の葉を観賞するためのものもある。シロシマウチワ(白縞団扇)、ナガバ(長葉)オオウチワ、ヤツデ(八手)ウチワ、ビロードウチワといった和名が付けられている。

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