【ヒガンバナ科、切り花やブーケにも】
原産地は南米アマゾン川上流域のコロンビアからペルーにかけてのアンデス山地。和名の「アマゾンユリ」は英名「アマゾン・リリー」の直訳で、ユリの名が付いているが、ユリ科ではなくヒガンバナ科に属する。属名から「ユーチャリス」や「エウカリス」と呼ばれることも。日本には明治時代の中頃に渡来した。
大きな卵形の葉の間から高さ40~60cmほどの花茎を伸ばし、その先に純白の花をややうつむき加減に数輪付ける。花びらは6枚で、花の径は6~8cmほど。中央部分は雄しべの付け根が広がって王冠のような形。葉がギボウシに、花がスイセンに似ていることから「ギボウシズイセン(擬宝珠水仙)」という異名もある。
花は爽やかな香りを放ち、花持ちもいい。しかも純白で清楚なイメージとあって、切り花のほか結婚式などのブーケやコサージュとして使われることも。歌手の松田聖子さんが結婚式で身に着けたことでも知られる。「コサージュはアマゾンリリーの清らかな白の眩しき花嫁なりき」(鳥海昭子)。