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経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

国家はなぜ衰退するのか・10年後の世界

2025年03月30日 | 経済

 『国家はなぜ衰退するのか』(アセモグル&ロビンソン)は見事な政治経済学の本で、発展には自由な政治と経済の制度がカギであることを古今東西の歴史を引いて明らかにしている。その反例になり得るのが中国であり、本が出てから10年以上が経って、答え合わせができるようになった。果たして、予想どおり成長は減速し、不自由な政治の下での限界が露呈しているのだが、思っていたのとは、やや違った形になっている。

………
 政治が不自由だとイノベーションが阻害されて成長は鈍るはずだが、中国は、成長が鈍ってもイノベーションは盛んで、優れた電池のEVは自由な欧州の脅威にすらなっている。中国の停滞は、イノベーションの衰えではなく、輸出の途を失ったためだ。ゼロコロナで内需を潰し、成長の再起動には外需が必要になったが、専制的な中国への反発から、国際市場は開かれなかった。専制的なために衰退はしたが、経路が違う。 

 イノベーションの発露である設備投資は、需要が見込めないと出て来ない。需要は設備投資次第なので、鶏と卵の関係にあって、国内で用意するのは難しい。これを解くのが輸出であり、それによって所得が増し、内需向けの設備投資も伸び、設備投資の比率が高まり、成長が加速して、国家は発展するわけである。『なぜ衰退』でも、貿易が発展の契機になっている例は、よく出てくる。

 これに対して、米国は独特で、内需で成長を加速させている。リーマン後は緊縮で失敗したものの、コロナ後はスタートダッシュに成功した。そして、ライバルの中国には市場を閉じ、輸出による成長の加速をブロックする挙に出た。そこまでは良いが、友好国にまで関税を掛け、物価高で消費を弱めてしまうと、国内の設備投資を鈍らせ、国家を衰退させかねない。需要を国内企業だけに都合良く与えるわけには行かない。

………
 日本は、輸出で成長を加速する力は既に失っている。コロナ後の消費回復で、名目での成長の加速には成功したものの、これを実質化しなければならない。それには、円安を是正して実質の内需を拡大しなければならないが、金融政策は消極的だ。東京都区部の1-3月期の消費者物価は前期比+1.0と前期の加速が続いている。対トランプ関税には、内需で企業に稼がせて、関税を払えるようにするほかない。これが衰退から脱する途となる。

(図)


(今日までの日経)
 対トランプ関税、日本のカード定まらず 通商戦略後手に。トランプ関税、陰る「米1強」。国内車産業13兆円に打撃 米追加関税25%、来月3日発動。

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3/27の日経

2025年03月27日 | 今日の日経

 1月の人口動態速報の出生は、前年同月比-4.4%と大幅な減少となり、このままのペースなら2025年の合計特殊出生率は1.11まで下がる。少子化は深まるばかりだ。婚姻は、前月の反動での大幅減だったので、わずかな減少の範囲内だった。婚姻を増加に持ち込まなければ、出生は回復しないわけで、若い低所得層へのテコ入れがどうしても必要である。ところが、石破政権は、参院選向けに物価対策ですか。的外れが続くから、少子化だって続く。

(図)


(今日までの日経)
 シーイン村の限界と「大中国」。都市再開発、遅れ・費用増8割。INCJ、問われ続けた「政府の財布」。首相「強力な物価高対策」検討。

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緊縮速報・大幅な緊縮財政だった10-12月期

2025年03月23日 | 経済(主なもの)

 10-12月期の日銀・資金循環統計の資金過不足は、一般政府が4期移動平均で名目GDP比-2.0%と前期から0.6もの緊縮で、一気にコロナ前の水準を回復した。家計は+1.7%と高まったが、コロナ前の2019年は+3.3%だったので、水準としては低い。目立つのは海外のマイナスぶりで-4.7%である。10-12月期は、雇用者報酬が伸びたのに、消費が鈍かった。第一には円安下の物価高だろうが、緊縮で可処分所得が削られているのかもしれない。

(図)

………
 成長政策では、金融緩和はまったく効かないが、財政はじんわり効く。だから、コントロールがとても大事なのだけれど、景気が悪い時に吹かすことはするものの、順調なときに無頓着に締めないことができていない。大して意味のない日銀の金融政策会合は注目を集めるのに、そのために公表を遅らせた資金循環で、政府の緊縮が激しかったなんて出たところで、誰も気に留めない。

 もっとも、中央政府の過不足の水準は、コロナ前より一段低く、地方と社会保障が高めているから、緊縮してる感があまりないこともあると思う。地方が潤っているとか、年金が黒字を強めているとか、全体状況を眺めて戦略的に考えることが、日本は極めて不得手である。そもそも、財政の締まり具合には無関心で、とにかく所得税の控除を上げてくれればいいとか、粗い議論しかできていないのが現実だ。

 成長を加速させるには、経営者に売上が増すという期待を持たせて、設備投資をしてもらわなければならない。そうしたときに、政府が緊縮をして、可処分所得を削り、消費を抑制して売上が伸びないようにしていたら、設備投資は出て来なくなる。いかに、金利を下げて補助金を出したところで、売上が見込めないのに設備投資をするリスクを犯そうとする経営者はいない。

 経済学的には、財政を出してGDPを膨らましても、生産力を高めないので、成長は加速するものではないと言われるが、財政の役割は、需要を安定させ、売上に対する期待をもたらすところにある。それゆえ、じんわり効くことになる。言い換えれば、成長政策は、インセンティブによるのではなく、リスクをマネジメントしなければならない。そこがなかなか理解されないわけである。

………
 日銀は利上げを見送り、やや円安に動いた。日本経済の成長の起点は、もっぱら輸出である。輸出が増すのは、だいたい円安の局面で、それは物価高で消費にはマイナスに働く。つまり、景気が回復している局面なのに、消費を冷やさないように財政を出さないといけない。直観的になかなか理解しがたいことで、逆に、ああ良かったとばかりに締めがちだ。これが長期停滞に日本が嵌った理由の一つである。今週の動きを見て、日銀がハトで財政がタカじゃダメじゃんと、どれほどの人が思っただろうか。


(今日までの日経)
 ドイツ改憲、債務抑制を転換。決定会合、金利0.5%据え置き 米関税の影響注視 円安・円高、双方にリスク。ユーロ、対ドル急回復 欧州、国防費増が経済に恩恵。春季交渉、賃上げ率5.40% 連合2次集計 前年を0.15ポイント上回る。

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3/19の日経

2025年03月19日 | 今日の日経

 1月の第3次産業活動指数は前期比で-0.2。前期の-0.8に続いてなので、不調である。物価高を反映してか、小売業が特に良くない。他方、医療・福祉が伸ばしているのはいつものこととして、足下では不動産業も順調だ。この1年では、第3次産業全体だとコロナ前を超えていない中、金融保険業と情報通信業は、コロナ前の上を行く。インバウンドで潤っているはずの宿泊・飲食業では、ホテルとファーストフードばかりで、偏りがある。


(図)

 

(今日までの日経)
 公示地価、東京23区商業地は11.8%上昇。年金改革、自民恐れる財源論。40年債利回り3.0%、政局不安を意識。デモクライシス #SNSが政治変えた件。

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10-12月期GDP2次・成長と「収奪」

2025年03月16日 | 経済

 10-12月期GDP2次速報は、実質の前期比が+0.6%と若干の下方修正だった。それも在庫減が理由でなので必ずしも悪い要素ではない。もっとも、成長は輸入減の外需寄与度+0.7によるもので、内需寄与度は-0.2とマイナス成長である。設備投資は前期比+0.6%とまずまずだったが、雇用者報酬は+1.4%と伸びたのに、物価高の下、消費は0.0%と低迷した。目下の円安の是正で、少し上向いてほしいものである。

………
 2024年の実質成長率はわずか+0.1%に過ぎない。これに対して雇用者報酬は+1.3%だから、いわば前年より労働者への分配が増えたことになる。とはいえ、2年連続のマイナスの後であり、少し戻しただけとも言える。『日本経済の死角』で河野龍太郎さんは、日本の長期低迷は、生産性が伸びているのに実質賃金を増やさなかったという「収奪」をしたからだとしているが、2024年は転機になったのかもしれない。

 ところで、この「収奪」だが、確かに、実質値では、GDP(国内総生産)は伸びていても、雇用者報酬はほとんど増えていないので、そうしたことが言える一方で、名目値で見ると、様相が異なってくる。円安で輸出が増えている景気の局面では「収奪」が起こるものの、円高で輸出が不振になると逆が起こったりして、実質値のように、どんどん差が開く形になっていない。むしろ、売上に応じて賃金を増減させているという常識的な動きである。

 また、アベノミクス期で言えば、雇用者報酬には社会保険料を含むので、可処分所得という「手取」で見ると、政府も結構な「収奪」をしていて、差も広がっているように見える。アベノミクスでの成長の不振は、消費が伸びないことにあったから、これも長期低迷の原因の一つになるだろう。2024年は、定額減税で「収奪」をしなかったこともあり、名目消費は+2.3%だったが、2025年は年末調整まで待たねばならない。

(図)

………
 2024年は、日銀が消極的なために一段の円安を呼んでしまい、「収奪」が起こりそうなところを、高い賃上げで乗り越えた。2025年は、円安傾向が保たれていて、賃上げは昨年を上回りそうである。あとは政府が「収奪」をしないことだが、再分配は迷走中だ。物価高になれば、その分にも消費税はかかり、賃上げには社会保険料もついてくる。まともな再分配の政策を作らないといけないのだが、財務省は無能だ。必要なのは、解体ではなく、構築である。


(今日までの日経)
 米株安、企業業績を警戒。自動車関税、日本除外せず。奨学金肩代わり 若者呼ぶ。予算、混乱でも来月2日に自然成立。賃上げ機運でバイト時給最高。賃上げ「5%以上」相次ぐ 春季交渉。米関税が招く時間差インフレ。

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3/12の日経

2025年03月12日 | 今日の日経

 1月の毎月勤労統計は、常用雇用が前月比+0.4と高めで、現金給与総額が-0.6と下がったものの、ボーナス後なので水準は高く、両者の掛け合わせには、この半年は加速感もある。ただし、実労働時間は低下傾向が続いているために、結果、雇用×時間は横ばい状態になっている。パート比率が特に高まっているわけではないので、物流2024年問題に象徴される、残業が少ない、しない雇用が増えているのが理由かもしれない。


 2月の景気ウォッチャーは、前月比-3.0とやや大きめの低下となった。物価高に加え、大雪と寒波も影響しているようだが、先行きも-1.4と芳しくない。雇用だけは+2.0だったが、4か月分の低下を戻したレベルだ。基調判断も下方修正で、やや心配な結果だった。2月の消費者態度も、3か月連続での低下となっていて、雇用だけがプラスになっており、同様の傾向が見られる。

(図)


(今日までの日経)
 「関税不況」警戒、マネー収縮。ラピダス量産、民間から出資なお低調。年金法案「与野党協議を」。

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雇用の高い伸びという景気の加速

2025年03月09日 | 経済

 1月の労働力調査は、雇用者が前月比+19万人となり、10-12月期が+30万人になったのに続き、1月も前期の+28万人となり、秋からの加速が保たれている。米国流に、雇用で景気を見るなら、絶好調と言って良い。しかも、これは人数の供給の話だから、名目上ではなく、実質的な成長が加速しているということだ。

 ただし、雇用の中身を見ると、女性ばかりであり、業種も、製造、建設が減り、医療福祉が増える形だ。昔ながらの景気回復とは様相が異なる。それは、男性の就業率でもうかがえ、15-24歳はコロナ前を上回ったものの、25歳から54歳までの各10歳階級では未だ下回っている。こういうところが、景気の良さを実感しにくいゆえんだろう。

 絶好調さは、今春の賃上げにも反映しているようで、「昨年よりは低いかも」という見方は覆された。法人企業統計の10-12月期は、売上高も営業利益も伸びており、人件費/売上高は低い水準にある。1月の税収は、所得税が前年同月比1兆円増というサプライズだった。物価高で名目ばかりの成長という印象に、実態が見えにくくなっているところがある。

(図)

………
 日本経済は、生産性が上がっても賃金が上がらないという病弊を抱えてきた。しかし、コロナ後の物価高で、売上が伸びると賃金も伸びる形に変わった。こうなると、企業が収奪していたから賃金が上がらなかったとする従来の見方は改めざるを得ない。経営者の感覚としても、収益が上がっていても、売上が伸びない中での賃上げは怖いし、売上が見込めるなら、何としても人員を確保したくなる。

 では、なぜ、売上、とりわけ、国内が伸びなかったかというと、政策としては、円安と負担増という消費を抑制することばかりしてきたからである。金融緩和と産業政策で設備投資を促されても、国内では売上が伸びないようにする政策が採られては、国内向けの設備投資はできないし、それを動かす人員を確保しようとも思わないわけだ。今、目の当りにしているのは、偶然、まとまった売上が現れると、伸びが伸びを呼ぶという循環である。

………
 高額療養費の問題は、保険料の軽減が目的化したために起こったように思う。高額療養費のリスクを避けられるなら、保険料を上げても良いとする国民は多いだろう。少子化対策の財源を、広く課されているからといって、健康保険に載せたのは戦略的な誤りだった。乗せるなら、所得の保険である雇用か年金だろう。医療に載せるにしても、少子化で減る子供や専業主婦の医療の分を回すといった理屈がいる。それが欠けていたため、醜悪な形になった。雇用増と大幅な賃上げによって、健康保険の収入も増している。それを上回る高額医療の伸びにどう対処すべきかが、本質的な問題である。


(今日までの日経)
 米3月利下げ、見送る公算。高額療養費、引き上げ見送り。賃上げ、はや「満額」続出 要求は6.09%、32年ぶり水準。トヨタ、中国で200万円EV。高校授業料や給食無償化、5月中旬めど制度設計。地方、婚活に「女性いない」。中古車、7カ月ぶり最高値。25年度予算成立へ 衆院通過 3437億円減額。

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働かざる者は産むべからずなのか

2025年03月04日 | 社会保障

 出生の急低下を受けて、日経は「出産・結婚を阻む壁を早急に取り除け」という社説を掲げ、結婚と就業を両立できるようにせよと主張しているが、実は、こうした価値観の押し付けが少子化を進めているとも言える。出生動向基本調査を見れば、「働かずに産みたい」という女性の方が多数派である。出産・育児は、肉体的にも精神的にも大変なので、両立は難しいと思うのは自然だ。しかし、こうした女性には目を向けず、願いをかなえようという施策も打とうとしない。両立対策はあっても、出産対策はしないのである。

 筆者は、出生の挽回には、非正規への育児休業給付の差別撤廃、非正規への保険料軽減を通じた適用拡大は必須だと思っている。両立せずとも産める環境づくりが必要なのだ。誰も「働かざる者は産むべからず」とは言わないし、「働かなくても産めるようにして」とも口にしない。しかし、そうした表に出ない、出せない実態を見極めつつ、施策を遂行しなければ、少子化という社会衰亡の病は克服できない。それゆえ、政治は、異次元の少子化対策や手取りの増加策で、財源を費やしながらターゲットを外した施策をしてしまうのである。

(図)

 

(今日までの日経)
 維新、年収の壁引き上げ「160万円案」も賛成 来年度予算案きょう衆院通過。児童手当、見えぬ効果 経済不安解消には力不足 「1人目の壁」対策が急務。1月税収17.4%増 所得税が押し上げ。むつ市 大学キャンパス誘致 若者の流出抑制。

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イシバノミクス・物価高と少子化の凄まじさ

2025年03月02日 | 経済(主なもの)

 いまや一番重要な指標になってしまった商業動態・小売業の1月は、前月比+0.6、前期とは+0.7で順調だった。もっとも、実質では、CPI・財の前月比が12月+1.3、1月+1.2と物価高が凄まじかったために、大きく低下している。ようやく、利上げで円安が是正に向かっているものの、物価に表れるのは、もう少し先だ。それでも名目が伸びているのは、物価高に耐える力をまだ持っているということでもある。

 鉱工業生産の1月は前月比-1.1だった。2,3月の予測で伸ばすと、1-3月期は前期比+0.7となり、久方ぶりの2期連続増となる。一進一退の状況に変わりがないが、ベースが少しでも上向いてくれれば十分だ。財別では、資本財(除く輸送機械)は1-3月期が前期比-4.8とマイナスで、完全に一進一退で、建設財も-1.1と同様である。他方、消費財は+3.2となっていて、連続でのプラスが望めそうになっている。

(図)


………
 12月の人口動態速報で、2024年の出生は前年比-5.0%の72.1万人と判明した。-5%が3年連続という少子化にも程がある物凄い低下で、同じ少子化でも厳しさの面構えが違う。合計特殊出生率は、おそらく1.15人で、また-0.05も下がる。2024年の婚姻はようやく底入れしたものの、出生の底入れには1年位はタイムラグがあるので、2025年は1.1人までいくだろう。子世代が親世代の半分になるわけで、支える負担は倍増だから、今30歳前後の人の老後は相当に厳しくなる。そもそも、この激しさでは、国の存続が危い。

 日経は、少子化の背景の婚姻の少なさは価値観の変化としているけど、2022年にちょっと増加して、2023年に大きく下がり、2024年に戻したという経過からすると、物価高の生活の苦しさが大きいと思う。結婚は一定の所得があればできるので、ボーダーにいる人が脱落することで減ってしまう。少子化対策は、ボーダーの人をターゲットにしないと意味がない。結婚できている人に児童手当を増やしても効果が薄いのは当然だ。

 「年収の壁」対応の所得控除拡大で1.2兆円の減税をするらしいが、これだけあれば、低所得者の社会保険料を半減でき、手取を増やして、壁を除去した上、一気に適用拡大ができ、年金の給付水準も向上させられる。そもそも、所得税に本物の壁はないのだから、お笑い種でしかない。また、厚労省は壁対応で補助金を入れるらしいが、そんな余裕があるなら、非正規への育児休業給付の差別撤廃が先だろう。 

 どうして、こうも的外れな方に思い切りが良いのかね。生活の苦しさ、結婚の難しさから、国民が手取増を願うのは正しい。しかし、その本質がどこにあり、何が解決につながるかを考究するのは政治の役割だ。受け狙いの思いつきに対する場当たりの調整では、とても正解にたどり着けない。与党は、目先の乗り切りに気を取られ、給付つき税額控除のような正しい政策を次の参院選で掲げられなければ、とにかく負担減の野党にまたやられるだろう。役所の枠を超える戦略を選べず彷徨うのは、この国の宿痾であるにせよ。


(今日までの日経)
 昨年の出生数最少72万人 社会保障、現役世代に負担 少子化、政府想定超す。「異次元の少子化対策」初年度は不発。昨年の婚姻数、戦後2番目の少なさ コロナ禍減少分が戻らず 単身定着、価値観変化か。社会保険料の肩代わり、企業に8割→全額還付。政府・与党、高額療養費上げ延期を検討。年収の壁160万円になると…納税者の多くは2万円減税。与党「年収の壁」160万円に 国民民主、賛成せず 所得税1兆2000億円減。強い米景気に陰り、円高圧力に 148円台。れいわ、本社世論調査で維新に並び6%。

 

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