10-12月期GDPは実質前期比+0.7と高かったものの、2024年は、1-3月期の低さが響いて前年比+0.1とゼロ成長にとどまった。成長の基礎は、設備投資比率なので、こちらは16.6%と前年比+0.2で、アベノミクスでの最高を超え、イザナミ景気の最高に並んだ。成長は加速していると見るべきだ。この国では、成長加速は念仏のように唱えられるのに、果たして、どう実現されるのか、さっぱり理解されていない。
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机上の理論では、設備投資は、金融緩和と補助金や減税の産業政策で加速されることになっているが、現実には、企業は需要を見ながらしているので、これらは、ほとんど効果がなく、偶発的な需要増が設備投資を引き出す。コロナ後の局面も、やはりそうで、名目のGDP比率を四半期で見ると、2022年頃に輸出が過去最高水準を超えて伸び、設備投資率がぐっと高まって、あとは、その水準を保つという形になっている。
コロナ後の経済の特徴は物価高だが、それにもかかわらず、消費は、消費増税のときとは異なり、実質の水準を下げず、名目を高めることとなった。これは、コロナ禍でも、収入が支えられていて、リベンジ消費ができたからである。購買力のお陰で、実質を下げずに済んだため、値上げすなわち物価高が実現できたとも言える。そして、値上げで売上が増したことで、賃金を上げられ、設備投資もできたわけである。
政策としては、今の設備投資率を保つことが要点になる。2024年の名目3%成長の実績を踏まえ、企業は、売上が3%伸びると期待し、賃金も設備投資も3%伸ばそうという状況にあるから、これを維持するということだ。利上げで円安を収めて物価高を緩和し、消費が伸びるようにするとともに、不作為の緊縮で財政による需要を圧縮しないようにし、輸出の陰りなどの必要があれば、需要の追加が求められる。
(図)
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高校無償化で自公維が合意し、予算の年度内成立が確実になり、遅れが経済に悪影響を及ぼすことはなくなった。高校無償化で支出が拡大されるのは結構なこと。少子化の激化で未成年人口の毎年の減少は35万人以上となり、1人当たり公費が100万として、財政支出は3500億円減る。財源探しは無用だし、少子化対策を強化しないと緊縮が進む。少子化対策の「支援金」で医療費負担増とか、なぜ、そんなことで苦しまないとならんのかね。
(今日までの日経)
25年度予算案成立へ 高校無償化など合意。大学に迫る「35年の崖」。130万円の壁対策、企業に1人最大75万円助成 厚労省案。上場企業、純利益1.8兆円上振れ。車は対米輸出の3割、影響も。28都道府県、税収最高に 25年度予算案。ドイツ総選挙 空洞化 緊縮財政の傷深く。