KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

『線で繋ぐ引田鼻灯台~讃岐三崎灯台』 尾瀬山~竜王山

2023年02月03日 | 香川の里山

『1月は行く、2月は逃げる、3月は去る』とはよく言ったもので、少し前に

お正月だと思っていたら早や2月。その正月明けに善通寺から大麻山を縦走して

いこいの郷公園まで歩いたのがつい先日の様だ。今週はそのいこいの郷公園から

南に繋いで行く。スタート地点は尾瀬山。最終地点は竜王山。尾瀬山は私は既登の山。

奥様たちは竜王山が既登の山となる。いつもより少しゆっくり目にいこいの郷公園に

集合して、1台に乗り合せて尾瀬神社まで移動して駐車場に車を置いてスタートする。

このところの里山歩きのパターンで、今日も山行中は行動食で済ませて、下山後に

ランチをとる予定。尾瀬山が1時間30分。そこから竜王山まで歩いていこいの郷

公園着が2時間30分と予定したのだが、これが後々誤算となった。




駐車場からまずは展望台へと向かう。立派な東屋の展望台からは中讃から西讃の里山が

一望できる。琴平山の麓の牛尾口の大倉工業の白い建物が見えるが、今日はほぼあの

辺りまで歩くことになる。






満濃池と青山連峰(大高見山・猫山・城山)


左奥に七宝連峰。中央の右端の三角の頭が竜王山


琴平山の麓の大倉工業の建屋


どこから見ても同定が容易な飯野山



展望台でしばらくの間里山の同定を楽しんだ後、尾瀬神社へと向かう。

尾瀬神社は昔、尾背寺として下寺41ケ寺を擁した一大寺院だったが、長曾我部の兵火に

かかり廃寺となり、その跡に建てられた水分神社が明治時代になって尾瀬神社となったそうだ。




立派な鳥居を潜ると直ぐ脇に神泉。尾背寺建立時に掘られた泉で、一度も枯れた

ことがなく、雨乞いの神事に使われていたそうだ。

本殿でお参りをして一旦鳥居の方へ戻って行く。











参道の脇から尾根筋へと登って行くとアスレチックの遊具が並んでいる。今は訪れる

人のほとんどいないこの山中にも、出来た当時は子供たちの遊ぶにぎやかな声が

聞こえていたのだろう。県外の山でもそうだが、山頂近くに造られたキャンプ場や

アスレチックといった施設は、今は全く使われていない。人々のレジャーも時代に

よって次々と偏移している。







そんなアスレチックの遊具を見ながら歩いて行くと、しばらくして尾瀬山に着いた。

三等三角点 日浦 576.99m  山名標の文字もほぼ消えかかっていた。







尾瀬山山頂からしばらく歩くと鉄塔広場に出た。ここの鉄塔は他の鉄塔には無い

昇降防止の為にワイヤーが張られていた。隙あらば登って見ようとするあっちゃんだが、

これではさすがのあっちゃんも登るのは不可能だ。







鉄塔広場からも西に尾根道がほぼフラットな状態で続いて行く。こうなるといつもの

パターン。奥様たち二人は賑やかに話をしながら前を歩いている。小さなピークを

登り、下り坂になると文字の消えた鉄板の道標が道の脇にあった。相変わらずふたりは

話に夢中で通り過ぎて行っている。立ち止まってその矢印の道標をよ~くみて見ると

大寺の文字が何となく見えた。慌てて二人を呼び止めて、その矢印の方向へと左に

折れて登って行くと大寺山山頂だった。











四等三角点 大寺 573.47m ここから登って来た方向と反対に道は続いていたが、

間違って折り返して下ってしまう。








下って行くとまた鉄塔広場に出たが、ここでは行止りになっていて道が見つからない。

どうやら大寺山山頂から反対に続いていた道が尾根道の様だ。奥様たちに話をして

また大寺山へと引き返す。以前にWOC登山部で歩いた時もこの鉄塔広場まで

下って行ったトラックが残っていた。また同じミスをしたことになる。





大寺山からはほぼ下り。小さなピークでは登らずにトラバースの道が直ぐ下にある。











鞍部になった場所は南北に道があり峠の様な場所になっていた。脇には石柱が建っている。





大寺山から438mの標高点のちょうど中間地点で、今日初めての登りらしい登り。

438mの標高点の手前の鞍部でまた、ピークへの道とトラバース道に分かれていた。

このままピークに登ると、森林センターの登山口に続いている。





前回WOC登山部で歩いた時は森林センターから登って来たのだが、今日は違う

道を237mの柿畑の三角点の方へ下って行ってみる。ピークには登らず南側を

トラバース。最初は少し道は荒れていたが、直ぐに幅の広い快適な道になった。

道は相変わらず電力の保線路になっている。








広い尾根道から少し道が不明瞭になるが、踏み跡を辿って行くと林道に出た。










柿畑の手前には電波塔が二つ建っている。ここの電波塔はあまりメンテナンスが

されていないのか、敷地の中は草ボウボウで荒れている。道は電波塔の辺りから

落ち葉に隠れてはいるがコンクリートの道になる。








そのコンクリート道から舗装路にでると道の脇に四国のみちの道標。ここから竜王山へは

この四国のみちを歩いて行くことになる。ここまで既に予定していた時間をかなり

オーバーしている。奥様たちはそろそろお昼ご飯を気にし始めた。いつもの事だが

ルリちゃんはそうでもないのに、とにかくあっちゃんがうるさい。今日は予定では

財田町のお寺の中のピザ屋さんでランチの予定なのだが、このまま竜王山まで行って

果たしてオーダーストップまで間に合うか?いこいの郷公園まではまだ3時間弱

かかりそうなので、取りあえず行動食を口にする。








道の脇には梅の木に小さな白い花が溢れていた。近寄ると爽やかな香りが漂って来た。





その梅の木から少し歩くと今度は斜面一面にミツマタの群生が広がっていた。

ここまでの群生を見るのは初めて。まだ蕾の状態だが、これが黄色く色づいたら

見応えがあるだろう。そのミツマタの斜面の中に、陶芸の窯があり、その先には

これも見た事のない、太い大きな自然木を柱にした建物があった。











近寄って中を覗かせてもらうと、どうやらここでミツマタを加工して和紙を作って

いるような雰囲気だった。それよりも建物の中央で棟を支えている自然木が凄すぎて、

只々感心するばかりだった。この施設からしてミツマタは群生地というよりは

人工の畑のようだ。














ミツマタ畑のさらに先は香川県森林センターの敷地内になっていた。道の両側には

整然と並んだヒノキや苗畑が続いていた。首が痛くなるくらい見上げないと最上部が

見えない松の木が、真直ぐに伸びて道路の脇に並んでいる。











森林センターの敷地を抜けると北に向かって田畑が広がっていた。木原の集落に

差し掛かると、自治会館の様な建物の横に停めた軽トラックの周りに数人の人が居た。

近づいて見ると移動販売の車だった。その販売車に近所の人が買い物に来ていた。

まだ先の長い私たちも少し行動食を補充する事にした。ルリちゃんは菓子パンを

ひとつ。私はおにぎりをひとつ。あっちゃんはなんと揚げパンを三つも買っていた。










この辺りの民家では塀瓦の端に飾り瓦で飾られている。その内のひとつの布袋さんを

指さして『ルリちゃんのご主人?』と言うと苦笑い。『うちも痩せた痩せたと自分で

言うけれど、全然痩せてもいない』とあっちゃん。




そんな話をしながら歩いて行くと県道202号線に出た。ここから左に折れて

JR黒川駅を見ながら、今度は国道32号線に出た。国道を北に向かって

少し歩いて、今度は西に黒川地区へと入って行く。














道はここからも四国のみちになっている。そして財田川の支流の谷底平野のような

地形の中に春を待つ田畑が続いていく。振り返るとネギ畑の奥に阿讃山脈が見える。











この四国のみちは竹ノ尾越を越えて金毘羅さんへと続いている。








谷底平野も最上流部になってくると、両側から山が迫ってくる。








最終民家の手前では道にネットが張られていた。上から女性が降りてきたので

『すみません、竜王山に行きたいので、通らせてください!』と言うと、その女性が

『私たちもネットを開けさせてもらったの。昨日竜王山に登ってこちらの登山口を

確認しに来たのよ』と話してくれた。

民家の横からは竹林の中の山道になる。空は青色が広がって来た。昨日は曖昧な

天気予報で少し雨が降ったが、それを見越して今日に変更して正解だった。











竹林の中を登って行くと真新しく塗り替えられた朱色の鳥居があった。








その龍神さんからさらに登って行くと竹ノ尾越に着いた。ここからは今日初めての急登。

この竜王山を南から見ると三角の頭の形をしている。したがって山頂が近づくにつれ

どんどん急になってくる。先週と同じだけの距離を既に歩いて、最後にこの急登は堪える。











奥様たちも足を滑らせながら登っている。それでも15分ほどで何とか山頂に着いた。

三等三角点 竜王 421.6m  急坂だった登りは、下りも急坂。少し道を間違え、

木々の間を滑り落ちないように幹や枝を掴みながら下って行く。








竹ノ尾越からは広々とした道。杉林から竹林の中の道になる。竹林も丁寧に人の手が

入っているのか、とても雰囲気が良くきれいな竹林だった。










山裾に出ると北に景色が広がっていた。大麻山の大きな背中の横に。可愛らしく

善通寺五岳が並んでいる。佐分の集落の中を通り国道377号線に近づくと、

さすがにあっちゃんが、もうそこのうどん屋さんでお昼を済ませようと言ってきた。

ピザがうどんになったが、登り下りがあまりなかったとはいえ、ここまで結構な

距離を歩いてきた。温かいうどんの出汁が喉の奥に流れ込む。

そういえば前回セニョさん麺法師さんと尾瀬山に登った時も行動食しか持って来ずに、

下山後下道をぐるっと森林センターまで戻って時間が遅くなり、うどん屋さんを

探して遅めの昼食になったのを思い出した。一度あることは二度ある。














お昼ご飯を終えて、国道をいこいの郷公園へと向かう。沿面距離15.7km。行動時間

5時間30分の里山歩き。といってもほとんどが四国のみち歩きの一日だった。

今日の続きの尾瀬山から琴南町公民館までは直接尾根では繋がっていない。

尾瀬神社の駐車から南に東多治見川林道を通って、そのまま阿讃山脈へと歩いて

東山峠、大川山まで歩いて琴南町の公民館へと下るのが登山道が続いていてまず

間違いはないが、それでは最初に意図した阿讃縦走路とは別のルートで引田から

荘内半島まで繋ぐという計画から外れてしまう。東多治見川林道から阿讃縦走路に

向かう途中にある多治の三角点から東に七曲丸の三角点へと尾根が続いている

のだが、これが果たして道があるのか不明。航空写真を見て見ると尾根の南側に

等高線の様なくねくねと曲がり曲がった作業道の様なのが見える。やはりこの間は

作業道を歩くか保線路を探して歩くかだが、どちらにしても稜線の登山道と比べると

周り廻っていて距離がかなり伸びてしまうので頭のいたいところだ。この区間は

しばらくどう歩くかを考えて、来週は別の区間をまずは歩く事になるだろう。

さてさてあと何回で引田から荘内半島が繋がるかな?







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