KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

『線で繋ぐ引田鼻灯台~讃岐三崎灯台』 詫間四座

2023年01月27日 | 香川の里山


今週の線で繋ぐは、先週からの続きで詫間町の四座を歩いてきた。

七宝山の北に位置する四座を、地元の奥様たちは四座とも既に歩いているが、

私は二座が未登の山だ。先週車をデポした松崎のコミュニティーセンターから

スタートして詫間町を下道歩き。まずは松峯山に登って次に高尾木山、そして

妙見山・博智山を縦走するコース。時間的には今日も余裕がありそうなので、

山中では行動食で済まして下山後にランチとした。




最強寒波とテレビではオウムの様に繰り返してアナウンスしていたので、少しだけ

マシになる木曜日に一日ずらして集まった。先ずは博智山の登山口に集合して一台の

車でコミュニティーセンターまで移動。マシになるとはいえそれは日中の気温で、

朝一番はやはり寒い。防寒にも役立つマスクをつけたまま歩き始める。

詫間町は海岸沿いのせいかさほどではないが、高速で来る途中に見えたどの家の

屋根も真っ白だった。ただ吹きさらしの橋の上になるとさすがに道の脇は凍っていた。








松峯山に向かう途中にある先日オープンしたWOC登山部仲間のトッシーのお店は

まだ時間が早くて人気はなかった。『山から降りてまた来ましょう!』と話をして

先に進む。汐木山を左手に見て汐木原の集落の中を通って行く。







汐木原から東に今度は大原の集落から松峯山の登山口へと向かう。松峯山の登山口は

大原自治会館の横になる。取付きには例によって木製の大きな案内板。案内板には

色々と名前がついた岩が描かれている。








取付きの道標は何故か松棟山と書かれている。地形図にも山名は載っていないので、

地元でも呼び名が色々あるのかもしれない。








登り始めて直ぐに花崗岩の露岩が現れた。そして羊歯の脇に一応花立はあるが石を

積み上げただけのような山神さん。








わずか115mほどの標高だが樹林帯を抜けると見晴らしが良くなってきた。花崗岩が

風化した尾根は、里山ではお決まりの松の低木とネズミサシが生えている。尾根から少

し下には天空の腰掛岩。せっかくなので一応腰掛けてみたが、なかなかの座り心地!











天空の腰掛岩の上には寝モアイ岩。モアイ岩の横では先ほどより一段標高が上がって

正面にはトンギリ山、そして三豊市ののどかな田園風景が見渡せる。











モアイ岩から花崗土の吊り尾根の先が松峯山山頂になる。











山頂からはこれから向かう高尾木山。そして澄んだ空気のお陰で瀬戸大橋も近眼の

私にもくっきりと見える。










松峯山山頂から折り返して登山口へと降り、高尾木山の取付きとなる加齢峠へと向かう。








北消防署第三分署を横目に、峠の頂部の切通の法面から高尾木山へと入って行く。

錆びた鎖を跨いで直ぐに山側に黄色い小さい高尾木山と書かれたプレートがあり、

そのプレートの横には先日も度々見たまちづくり推進隊みのの説明書きもあった。

落ち葉に隠れたコンクリートの道は谷筋を上へと続いている。













そのコンクリート道が途切れると道が不明瞭になる。左手にピンクのテープが見えたので

テープに従い登って行く。踏み跡は薄く少し藪ぽくなって来たが、直ぐ上に尾根が見えた。










テープは見当たらなかったが、細い木の枝を掻き分けながらしばらく登ると尾根に出た。

奥様たちは暑くなってきたと上着を脱いだ。ここからは尾根筋の道。電波塔の電源施設を

横目に見て、テープを見ながら登って行く。











山頂からは北に詫間町の街並みが見降ろせ、南西には燧灘越しに法皇山系

雪を抱いているのが見える、その手前には今流行りの父母ケ浜に白波がたっている。











山頂は四等三角点 高尾下山 270.31m。山名標の前が不自然な大きな窪みに

なっていたので、ここも山城跡かなと思ったが、帰って調べてみると海軍の

機銃陣地の跡ではないかと言う事だった。




山頂からは北西に詫間越に向かって下って行くが、これがなかなかの急坂。

麓近くまで張られているトラロープを握りながら降りて行く。先週位から下り坂で

痛みだした膝が今日も少し痛む。我慢できないような痛みではないが、これが悪化すると

困るな~と思いながら、負担を掛けないようにゆっくりと降りて行く。














貯水槽の横を通りさらに下って行くと、地形図で詫間峠となっている場所に出た。

道の脇には峠らしくひっそりとお地蔵さんが佇んでいた。山頂と同じ木の道標。










道標に書かれた仁尾方面へとトラバース気味に歩いて行く。切通の間を抜けると鳴子峠

書かれた石碑が場所に出た。その手前にはお地蔵さんが数体祀られたお堂がある。













県道231号線の旧道を歩き県道にでた。奥様たちはここから直ぐに向かいの

ミカン畑から妙見山へと取り付いたとの事だった。その取付きでは搬送用の

モノレールの取替の工事をしていた。工事のトラックが古いレールの積み込みを

していた横を通って登って行くと、トラックの運転手から『その先で工事をして

いるので、何かあったらいけないので入らないでください』と注意された。







仕方がないので引き返して詫間側に下りながら、登って行けそうな場所を探す。

集落の手前から尾根に向かって登って行くと、山神さんの祠までは踏み跡が

あったが、そこから先は道は途切れてしまっていた。











奥様たちが前回あるいたルートが通れないとなれば、あとは詫間越えまで仁尾方面へ

下って、妙見宮から登るルートしかない。そうなればかなりの時間のロスになる。

こうなったら尾根を辿って登って行くしかない。最初はイノシシにそこら中掘り返された

竹林の中。次に急登となるが『まだ藪でないからマシね』と言いながら余裕があった。








ただその余裕は直ぐに羊歯の藪を目の前にしてなくなった。でもこうなったらこの

羊歯の藪に突入するしかない。まずは切り込み隊長の私から藪の中へとダイブ。







暖かい時期の羊歯の海では埃が立って閉口するのだが、今日の羊歯は下の方が枯れていて

その枯れた葉が絡んで絡んで足が前へと進まない。途中で今度はあっちゃんが先を行き、

最後はまた私と交代して、とにかく足を持ち上げ掻き分けながら登って行く。











結局、山神さんの祠から僅か100mほどを作戦苦闘して20分以上かかって最初の

ピークに出た。予想しなかった久しぶりの藪漕ぎにホッとする。





小ピークの先で前回奥様たちが歩いた道に合流した。ここからは尾根に沿っての道。

さっきまでの藪がウソのようだ。尾根には至るところにタヌキのタメ糞。この山域には

かなりの数のタヌキがいるようだ。











尾根道を時折急登を交えながら妙見山へと近づいて行く。途中で12時のサイレンが

聞こえて来た。今日は下山後に詫間町でランチの予定。そのお店が13時30分までで

オーダーストップになるので、奥様たちが騒ぎ始めた。











山頂手前では少し眺望があった。顔面岩の横を抜け山頂には取付きから1.4kmほどの

距離を1時間かかってやっと着いた。











羊歯の海で苦戦して登山靴の中が屑だらけでチクチクしていた。山頂でやっと

落ち着いて、腰を降ろして靴を脱ぎ中のごみを取り除く。ただ腰を降ろした

場所が悪くて、『あ~あいかんのに~!』とあっちゃん








時間は12時10分。ここから博智山を通って車をデポした登山口までは2kmほどの距離。








デポの場所からランチのお店までの移動時間を考えても、あとはほぼ下りなので

オーダーストップまでには充分に間に合う。

充分間に合うというのに奥様たちが『急ぐわよ!』と言いながら、博智山への

急坂をガンガンと下って行く。膝を庇いながらも必死でついて行くヘッポコリーダー。











博智山山頂では石鎚山の天狗岳や瓶ケ森にもある金属の山名のプレートが置いてあった。

その脇では絵馬を掛けた木枠が倒れて、絵馬が散乱していた。管理する人がまだ知らないのか、

それとも管理する人がいなくなったのか、でもこうなるともうゴミでしかない。







山頂標の横からは東の景色が広がっている。ここ最近で歩いてきた大麻山善通寺五座

そして天霧山から黒戸山。空気の澄んだ青い空に、流れる雲の白さが寒さを誘う。











八畳岩からは詫間の街並みを見下ろせる。詫間の港の横の塩生山にもその流れる

雲の影が映っている。







八畳岩の下の掲揚台でルリちゃんが『急だけど時間が短い地獄坂を下ります!』と。

何度か来ているこの山で初めて歩く道。どこの里山でもそうだが、次々と道が出来る。








急な場所にはロープが張られた地獄坂。名前ほどではないかな?と思いながらも

やっぱり膝の具合が気になるが、『ランチ・ランチ!』と言いながら下って行く

奥様たちに付いて降りる。











地獄坂を降りきると車を停めた登山口より少し東にでた。そこから下道を歩いて駐車場へ。














お目当てのランチの時間には充分間に合った。以前は居酒屋だったお店がコロナ下で

カレーの専門店に切り替えたお店だ。海鮮とビーフの二種盛のカレーは、今まで

味わったことのないスパイスが効いていて、奥様たちも大満足。








ランチのあとは朝まだ開いてなかったトッシーの所で食後のコーヒー。もともとお爺さんの

鉄工所だった建物をさらぴんと名付けてオープンしたお店。旧知のトッシーと綺麗な奥様が

迎えてくれた。コクのあるコーヒーを飲みながら、奥様たちは娘の様な若いトッシーの

奥様とアレコレ話をしている。それを見ながら『いつもこんなに賑やかなんですか?』と

トッシー。『そうなんよ、いつも二人はこんな感じで、私は静かに後ろから付いて行ってる』と、

奥様たちには聞こえないように答える。コーヒーとは別に姐さんの薬膳茶も試飲させて

もらいながら、今度はトッシーと話し込む奥様たち。

山を下りた後、美味しいランチと楽しいコーヒータイムで大満足のお二人だった。











少しづつだが繋がって来た。

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