kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

終業式

2012-12-23 | 陸上競技
金曜日、終業式でした。これで2学期は終わりです。

この日はクラスマッチの結果発表がありました。先日書いたようにかなりの種目で活躍をしてくれました。この結果は楽しみでした。総合で1位になれました。嬉しい限りです。プルタブ集めも順位がついていました。3位が8000g、2位が10000g、1位のうちのクラスが17000gでぶっちぎりの優勝!!これで完全制覇です。

教室に戻って生徒に話をしました。これまでのクラスマッチ、ほとんど見せ場もなく終わっていました。あまりにも勝てないので担当に「漢字テストをやってくれ」「簿記のクラスマッチにしよう」と無理難題を言い続けていました。クラスの生徒、勉強は本当によくがんばります。運動は頑張らないのではなくもともとできない部分があります。苦手なところです。その状況でクラスマッチで勝つというのは至難のことです。それでも優勝しました。理由は何でしょうか?

小学時代、中学時代にやったことがあるという生徒もいたでしょう。しかし、それだけが理由なら1年生の時が一番強いはずです。しかし、3年生になって最後のクラスマッチに勝てた。「経験がある」というのは理由にはならないのです。大きな理由は「団結力」だと思います。クラスによってはそれほどこの行事に思い入れがないところもあります。担任も同様。しかし、私はこの行事は大事だと思っています。勝負事は負けたくないというのもありますが、「何かを共有する」ことで子供たちが成長するからです。皆で勝ちたいと思っていたから必死になる部分が生まれるのだと思います。だから一年生よりは強くなっているのではないかと思います。

それぞれが「勝ちたい」と思って自分たちのやらなければいけないことを一生懸命にやった結果が総合優勝なのです。今回、テニスにはほとんどやったことのない者が何人もいました。それでも一生懸命に取り組んでくれて3位となる。優勝した種目ももちろん大事なのですがこういう「自分ができること」を全力でやるというのがもっと大事だと思います。

あとはやるからには徹底するというのも大事だと思います。他のクラスがどれだけクラスマッチを意識していたかは分かりません。でもうちのクラスは絶対に勝ちたいというか雰囲気がありました。バスケット、朝練も行い、昼練も行い、体育の時間もフォーメーションを考えたりマークする選手を決めたりととにかく本気でした。周りはなんであんなに本気なのかと思ったかもしれません。でも今の高校生が一つのことに一生懸命になるということは大切なことだと思っています。どこか冷めたところがある子が多いですから、熱くなる経験は絶対に必要です。周りから引かれても関係ありません。どっちがカッコいいかは一目瞭然だと思います。そこまで熱くなれない者は羨ましい部分があるのだと思っています。恥ずかしいとかいうのではなく、そこに何かがなければいけないのです。

もう一つ、そこまでやるか?っていう部分もこの子達はやっていました。勝つためにできることは全てやるというところです。プルタブ、2位と7キロ差です(笑)。3位の倍以上あります。万が一ここで負けたら他の部分の頑張りが台無しになります。1人が呼びかけたのですがびっくりするくらい集まりました。これも周りが引くかもしれません。そんなの関係ありません。自分達ができることを全てやるのです。クラス全体が勝つために一生懸命になれたということが総合優勝したというのと同じくらい嬉しく感じます。通常ここまでできるクラスはないでしょうね。本当に生徒に恵まれました。

残りあと3ヶ月。実質は1ヶ月もありません。残り何ができるか分かりません。しかし、ここまできたら全てをやって行きたいと思います。卒業式の日にやりたいことがあります。これは周りからなにやっているの?と思われるかもしれません。それでもこの子達と一緒に一生忘れられないことをやりたいと思っています。何十年たっても卒業式の日のことを思い出せる日にしたいと。その話もしました。冬休みの宿題も出しました。すごく簡単ですが(笑)。

2学期、本当に充実していました。私も生徒も心に残る日々が過ごせたと思います。

私はこれが終わってからすぐに神戸へ。これはまた別に書きます。
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話をする&ぞうのモニュメントを修繕する

2012-12-23 | 陸上競技
木曜日、授業は午前中だけでした。

この日は総合実践と科指導という大きなことがありました。総合実践は2学期最後の授業、今後のことと今自分たちがどのような状況にあるのかを考える時間となりました。この日の午後は先日から参加している「ぞうさんプロジェクト」に関する用事がありました。不足している部分があるので多くの人の力を借りながらやっていくしていかありません。そのことの意味を考えてもらいたいと思っています。単純に「寄付をする」ことだけに目を向けているわけではありません。自分たちの住む周南市に起きている出来事をしっかりと理解してそれをどのように自分の中で処理していくか。ここがなければ参加しても意味がなくなってしまいます。内面の部分を磨くことが大事です。

科指導もしました。これは1年生に向けて話をするものです。一応今年から科長となっています。これまでの取り組みとは色々なことを変えています。その部分の結果がどのように出てくるか?話を聞く気がない人間はどれだけ言っても伝わりません。聞く気がない者に何を言っても意味はありません。こちらに向けさせるというのは大変な作業です。全員授業を持っているわけではありませんから私の性格的なことを理解はできていません。そういう生徒に何を伝えるか・・・。難しい部分です。

タイミング的にペニーオークションの話をしました。「自分さえよければいい」という行動がどのように周囲に影響を与えるのかを考えさせたいと思ったからです。信じてくれる人たちを「裏切る」ことは許されない。「軽い気持ち」ではすまないのです。先を見越した行動ができていません。ここは今の1年生には必要なことだと思っています。しつこいようですかここはきちんと理解しておかなければいけないのです。

また、2時間目に避難訓練があったのでその部分の話もしました。「自分で何をやらなければいけないのかを考える」という部分です。避難訓練の時に少し話がありました。普段から避難訓練をしていたため東北大震災で津波に飲まれずに避難することができたというものです。実際にあったことですが本当に大事なのは「避難できた」ことではないと思っています。この小学校の生徒、避難場所が決められていてそこの場所に避難したということでした。教員側はそこで安心しています。「決められたこと」をやり終えたのでもう大丈夫だと思ったのでしょう。しかし、小学生が「もっと高いところがあるのではないか」と教員側に提案したそうです。「避難は高い場所にと言われている。ここよりも高いところがあればそちらの方が安全だ」と。生徒全体がより高い場所に避難したおかげで無事に津波を逃れたと報道されていたと思います。先ほどの場所では波に飲まれていたということでした。

我々が伝えるべきことはこういう部分なのではないかと思っています。決められたことをやる。これだけでは何も生み出しません。教員の言うことだけを聞くという生徒がこの先何ができるでしょうか。自分自身で創意工夫をできるようにならなければ本当意味での教育にはならないと思います。勉強ができることは大事です。しかし、一生懸命に取り組んでできないのであれば必ず誰かが手を差し伸べてくれます。適当にしかやっていなくて「できない」のであれば自業自得だと思います。何が大切なのかをお伝えて行くのが我々の一番の仕事。そう思います。

午後からは動物園へ。文化祭で作成した「ぞうのモニュメント」を動物園に寄贈することになったからです。文化祭の時に「ぞうさんプロジェクト」に参加し、周南市にゾウを呼ぼうという取り組みをしました。この際、3m20を越える大きなゾウのモニュメントを作りました。「なにかやっている」というのが来てくれた人に伝わればと思ったからです。2人を中心に全員でお花紙で花を作ってそれを貼り付けて作成しました。文化祭終了後、「壊すの辛い」と作成にかかわった生徒が涙していました。その姿を商工会議所青年部の方が見ておられ動物園と連絡を取ってくださり「一時的ではあるが設置しよう」と言っていただけました。「人と人とのつながり」です。この「ぞうさんプロジェクト」でお金を集めることが狙いではありません。もちろんお金がないとどうにもなりませんが・・・。生徒たちから申し出てくれたこのプロジェクトを通じて生徒の「心の変化」が生まれてくれればと思っています。そして自分たちの住む周南市の人たちと関わることで何かを感じてくれるのではないかと。多くの人の支えで生きているんだというのを感じてもらいたかったのです。それを実際に感じることができた出来事です。

翌日に「設置式」を大々的に行ってくださるということになったので「ぞうのモニュメント」を修繕して設置に耐えられるものにしました。多くの人の知恵を借りながら何とか完成させることができました。本当に立派なモニュメントです。

        

多くのことがあった1日でした。私も相変わらずバタバタです。blog更新する時間の確保ができません。なんとかしたいですね。
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水曜日の練習

2012-12-23 | 陸上競技
他の刺激が大きすぎて記憶があいまいになります。数日前の練習を振り返るというのは大変な作業ですね。

水曜日は走ることにしました。予定通りという部分ですが。かなり寒くなってきていて身体がなかなか動かない状況です。それでも練習はやらなければいけません。

細かいことは省略。走り込みの部分だけ抜き出して書いておきます。

今後に向けて練習強度を増やしていきたいと考えている日でした。バトン走の感じを見るとまずまず動くなという感じを受けていました。150mを中心に走っていき最後は120mという流れです。本当に目指すモノがあるかという話をしてから練習を開始しましたが、こちらに伝わってくるものがありません。うーん、この状況では戦えないなという感じですね。

男子の中心となる選手、前日にかなり話をしていました。「なんとなかるだろう」という感覚が強すぎまず。この感じではインターハイどころか中国でも戦えません。「覇気」がないのです。もともと人の前に出てどうこうするタイプではないのですがこの部分さえも「戦うため」には変えていかないといけないと思っています。前回の練習でも400m選手に勝てないので「走る順番を変わるか?」と聞いたら「はい」と答えて順番を入れ替わっています。「何が何でも」という部分が足りないのです。かなり激怒しました。追いつめるつもりはありませんが自分で戦うという気持ちが足りないのです。誰のための練習なのかを分らない限り10秒8と7mは不可能です。潜在能力としてはあると思っていますが「心」の部分が弱い。今のままでは届かないかもしれないですね。最後のひと押しは私ではなく自分自身だというのを分らなければいけません。

女子は声が出るようになってきました。大きな目標を持ってこの冬を越えようと思っています。その目標に対して「自分は関係ない」「無理だ」と思うような選手はチームの足を引っ張ります。全員の「心」を一つにして初めて可能性が出てくる。チームによっては「1+1=1」にしかならないところもあります。これは数年前のうちも同じ。単純にメンバーの力を足しただけの「力」にさえならないのです。しかし、本当に「心」を一つにして「目標達成できる」と信じて全力で取り組むことができれば何倍もの力になります。もっともっと「できる」と思っています。これが出るようになってきただけでも少しは成長ができたのかなと。まだまだ「言われてからやる」というレベルです。本当に自分のための練習ができているのかという部分が問われますね。

この日の練習で一番印象に残っているのは「涙」です。ある選手が涙を流していました。今までの雰囲気では考えられないことです。もちろん練習がきつくて涙を流したのではありません。「悔しい」という涙です。走っていて自分よりも全員が前にいた。それを追い抜くことができない。目標意識がやっとでてきたので「今の自分ではだめだ」という気持ちが生まれたのだと思います。中学時代は間違いなく「とりあえず走る」という感じだったと思います。強くなるためだったら何でもやるというタイプではありません。どちらかというと「きついことは苦手」というタイプです。この選手が「悔しい」と涙を流す。これは大きな成長だと思っています。色々な力を借りて「心」の変化を生み出そうと思った部分が少しは伝わったのかもしれません。

こうやって選手が成長していくと面白いですね。これが継続してできるようになると一冬で大きくレベルアップします。あとはこれに技術的なこと、筋力的なことを結びつけていくだけです。ここができるようにならないと私の役割は果たせていないことになります。

非常に面白いですね。戦える可能性が出てきたと感じています。これが一過性のものにならないようにしてもらいたいですね。
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