整体でバキバキしないわけ

今日は思い切って整体院っぽくない話を書きます(笑)。
腰痛の人や肩こりの人に「なぜそうなったと思うか」をお聞きすると、
特に思い当たる理由がないお客様は「姿勢が悪いからと思ってます」とお答えになります。

身体の歪みは悪の権化みたいな扱われようです(苦笑)。本当に身体の歪みは悪なんでしょうか？

たとえば、猫背。

猫背の背中の丸くなり方にも個人差があります。あの「カーブ」はその人にとっては「その」カーブでないとダメ、なんだと思いませんか？

猫背なんだから、背中が丸ければいいのかというと「今の猫背」よりも浅くなっても違和感があるし、深くなっても辛さがある。まさに「その」カーブのときだけ、その人は「違和感がない(または少ない)」んです。とても、「たまたまそのカーブ」だなんて思えません。
ちゃんと設計されてそのカーブになってるような感じです。ほんの少しの位置の変動でも違和感が出たりしますものね。


きつい腰痛で横くの字になっている人もそうです。「その」角度が一番ラクなのであって、浅いくの字でも深いくの字でもダメ、みたいな。いわんや反対側のくの字なんてありえません。右くの字の人に「どうせ歪んでるんだから、左くの字でもいいじゃん」は通用しませんよね？？


ギックリ腰で身体を丸めて寝込んでいる人も。身体がまっすぐがラクでもなく、のけぞる姿がラクでもなく、極限まで丸めた姿勢がラクなんだ、と。

こういうことを想像していくと、僕には「そのときどきでラクな状態を身体は選んでいる」んじゃないかと思えてくるんです。

子どものようなまっすぐな姿勢がラク。どこかが痛くなって、くの字がラク。ギックリになって、エビみたいになるのがラク。猫背がラク。

Aというラクな状態から、なにかが起こって、Bというラクな姿勢へ。Cといラクな状態へ。Dというラクな体勢へ。
こうなってるんじゃないか、と。
僕の少ない経験では「痛くなる方向へ歪んだ人」をみたことがないんです。Aというラクな状態から、わざわざ痛くなるBという姿勢へ移行した人なんているんでしょうか？？？？

つまり・・・人は「ラク」な方向しか選ばないようになっているのではないのか？というのが僕の考え。


正しい姿勢から、歪んだ姿勢へ。正しい姿勢から、悪くなった姿勢へ。これが原因です、と。
だから
悪い姿勢から正しい姿勢へ、歪んだ姿勢から正しい姿勢へ。
これが割りと一般的な整体院のイメージですよね。

でも僕は、

ラクな姿勢から、別のラクな姿勢へ「選択」をしていくんじゃないか、と想像するんです。
ここまで考えたときに、Aというラクな基本形(１００のことがムリなくできるとして)からBという別のラクな状態(２０のことはなんとかできる)に移行した身体を、今度はBというラクな状態から、Aというベーシックなラクな状態へと移行させてあげればいいんじゃないか。それだけなんじゃないか、と。



ラクからラクへ。なんか、簡単そうでしょ(笑)。悪から正へ、よりは(笑)。

かいつう館はバキバキされたくない人向けの整体院です＾＾骨、鳴らすのコワいという人向けに「痛くありません。こわくありません」というサロンは多いと思うのですが、かいつう館はこういう理由から矯正テクニックを用いないんです。だって、、、悪くなければ矯正しようがありませんものね＾＾

今日もありがとう。