花ごよみ

映画、本、写真など・

帝都地下迷宮  中山七里

2021-06-20 | 本 な、は行(作家)

帝都地下迷宮

廃駅オタクで生活保護を担当する
区役所職員小日向。

地下の廃駅って興味を引かれます。

小日向は廃地下鉄駅に忍び込んだ折、
少女と遭遇。

地下鉄廃駅跡に住む人たち。
訳あって日光を避けなければならない人たち。

殺人事件が勃発。
殺されたのは地下住民に
紛れ込んだ公安の女刑事。

小日向は地下の住人たちの事情に巻き込まれ
彼らの味方になり行動を共にすることに。

地下に住むに至った理由。
隠蔽された放射能事故。
権力への抗い。

小日向は職場に復帰できるのかな。
地下の人たちのこれからは?

設定は面白く読みやすく楽しめましたが
ラストは少し物足りない感じ。

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ドクター・デスの遺産  中山 七里

2021-02-11 | 本 な、は行(作家)

ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人 (角川文庫)

安楽死がテーマの物語。

生きる権利と、死ぬ権利、
はっきりとした答えがでないテーマ。

苦しみを伴う死、安らかな死。
どちらかを選ぶとしたら
やっぱり安らかな死。
それを自分で選択できる法律は
日本では存在しない。

これから先、回復の見込みは
絶対望めない状態で
無理やり生かされている のは
一体誰のためなのか。

安楽死、尊厳死、
残された家族の選択は
つらいものがあります。

見抜けなかったミスリード。
やっぱり中山七里、
だまされました。
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ロマンシエ   原田マハ

2021-01-24 | 本 な、は行(作家)

ロマンシエ (小学館文庫)

パリが舞台。

乙女な美大生美千之介が主人公。
美千之介周囲の人たちも魅力ある人物。
リトグラフに出会う美千之介。
この本からリトグラフについての知識も
得ることができました。

人の優しさにいっぱい包まれて、
読後はほんのりとした
穏やかな気持ちになることができました。

読み始めはこの物語についていけるのか、
一瞬戸惑いもありましたが、
予想に反して結構楽しめました。
こんな小説もたまにはいいです。
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〈あの絵〉のまえで  原田マハ

2020-12-27 | 本 な、は行(作家)

〈あの絵〉のまえで

6編からなる短編集。

地方の美術館を訪れ、
そこで自分を見つめなおし、
明日への希望につながっていく物語。

〈あの絵〉とは
ひろしま美術館のゴッホ、ドービニーの庭、
大原美術館のピカソ、鳥籠、
ポーラ美術館のセザンヌ、砂糖壺、
豊田市美術館のクリムト、オイゲニアプリマフェージ、
信濃美術館の東山魁夷、白馬の森、
直島地中海美術館のモネ、睡蓮。

各篇の女性たちが〈あの絵〉と
出会うことによって
癒され、勇気づけられます。

絵には心の痛みの快復、
そんなパワーが
秘められているという、
作家のメッセージを
受け取ることができました。

読みやすい小説。
一日で読めました。
共感できる主人公達。
優しさに包まれた素敵な物語でした。
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アンダードッグス  長浦 京

2020-12-23 | 本 な、は行(作家)

アンダードッグス (角川書店単行本)

返還前の香港が舞台。

登場人物が外人ばかりで
名前を覚えられなくて、
最初に書かれている
登場人物の紹介ページを
何度も見直しました。

各国の諜報員が登場、錯綜する情報。
誰が見方で誰が敵なのか?
目まぐるしく変化する展開。
派手なアクションシーンの連続。

途中遂行の目的など
分からなくなってしまうところもありましたが
スピード感、緊迫感があって
十分楽しめました。

これだけ込み入った人間関係、情報を
破綻することなく書き上げたのは
さすがリボルバー・リリーの作家。 

分厚い本でしたが
図書館の返却日が迫っていたので
あわてて読み始めました。

直木賞候補になったので
延長はできないと思い,
一気に読み終えました。
それがよかったです。
だらだら読んでいたらこの本のよさが
薄れてしまっていたかも。


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クスノキの番人  東野 圭吾

2020-09-12 | 本 な、は行(作家)

クスノキの番人

クスノキの番人という
仕事を任された玲斗。

人生の意義を見いだせず
いままで生きてきた。

人と関わることを通して
人間的な成長をしていきます。

彼が徐々に知りえたクスノキの秘密。

不思議な霊力のあるクスノキをめぐっての
祈りと家族の愛。

玲斗がみるみるうちに、
たくましくなっていくのがうれしいです。

千舟さんとの出会えてよかった。

希望の持てるラスト。
やさしさの詰まった物語でした。
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夜がどれほど暗くても  中山七里

2020-09-06 | 本 な、は行(作家)

夜がどれほど暗くても

主人公は他人のスキャンダルを
追いかけることを生業とする、
週刊誌の副編集長志賀。

息子の事件をきっかけに、
追いかけられるほうへと
立場が逆転。

いわれもない誹謗中傷に晒される奈々美。
息子の事件の被害者遺族である
奈々美を守るのに奔走する志賀。

加害者家族と被害者家族、
見えないネットの暴力。
度を越した取材。

社会、人間の闇の部分に
気が重くなります。

最後はうまくいって一応一安心。
事件の真相、真犯人の動機は
すこし物足りない感じ。

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ベルリンは晴れているか  深緑 野分

2020-07-23 | 本 な、は行(作家)

ベルリンは晴れているか (単行本)

登場人物がカタカナなので、
名前が頭に入りにくく
何度も各人物についての説明が
書かれているページを
めくり直しながら読み進めました。


露、米、仏、英国に占領された、
敗戦直後のドイツが舞台。

ナチスドイツが滅亡。
その時ベルリンで起こっていたこと。


孤児となった17歳のドイツ人の少女と泥棒との旅。
その少女を通しての戦中戦後のドイツ。

一応ミステリー作品の形をとっていますが
あまりにも生々しい戦争の恐ろしさ、
悲惨さが描かれていて
まるで実際に起こったこと、
ノンフィクションのように感じました。

街の崩壊、裏切り、密告、
人同士の監視、人種差別、人の命の軽さ...

普通の精神では生き抜くことが、
困難な過酷な時代。

表現力と細密な描写が見事で
物語の世界に引き込まれました。
読みごたえのある作品でした。
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笑えシャイロック  中山 七里

2020-05-11 | 本 な、は行(作家)

笑え、シャイロック (角川書店単行本)

銀行の不良債権回収を
描いた金融ミステリー。

問題債権の回収をしていた上司を
なきものにされた結城が
上司の後を引き継き
不良資産貸し出しの
回収を行う。

結城の上司、伝説の債権回収マン山賀。
彼の残した仕事、
地上げ屋、新興宗教、ベンチャー企業など
焦げついた案件の着手を図る。

第一話で早速いなくなってしまった
山賀、山賀が握っていた銀行の闇。

どんでん返しの帝王 中山 七里。
その名の通り、
どんでん返しはありました。
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希望の糸  東野 圭吾

2019-10-24 | 本 な、は行(作家)

希望の糸

加賀恭一郎シリーズの11作目。

喫茶店経営の女性が殺害される。

災害によって二人の子供を
亡くしてしまった常連客の男性。
運命に流される容疑者達。
今回は加賀の従弟の松宮が事件に挑む。

松宮の亡くなったといわれていた父親の謎。

今作のテーマは親子のつながり。
血のつながりを超えた親子の愛。

犯人探しというより
人と人の、関係や絆が描かれていて
読み応えのある作品になっていました。

登場人物はそれぞれが
善良な心を持っていました。

やっぱり加賀は、阿部寛が頭に浮かび
松宮は溝端淳平が浮かんできます。

複雑に絡んだ糸がほどけていき
明らかにされた多くの真実。
希望の糸、いいタイトルです。
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