脳デザインプログラムによって
天才を作り出すという「金のゆりかご」。
その「金のゆりかご」により、
精神に異常をきたしたという
子供たちが…
物語の主人公、野上雄貴に、
GCS幼児教育センターの、
社長より就職の誘いが、
そんな中、GCSを調べていた、
フリーライターから
過去にGCSで起こった事件を聞かされる。
野上は自分の過去に関係する
事柄を知り、調べることになる
野上雄貴は自分が子供の頃、
GCS幼児教育センター(金のゆりかご)で
「天才」になるための、
教育を受けたものの挫折、
今はタクシー運転手となっている。
彼はGCS幼児教育センターに対し
不信感を持っている。
想像を超えた二転三転する展開は、
とても面白く楽しめました。
でも読み終えてから考えてみると
なんか納得のいかない所も
多々あります。
ページ数も多く、
細切れの時間に読んでいたので
読み終えるまでに、
かなりの日数を要しました。
なので記憶力が曖昧になって
思い違いもあるとは思いますが…
野上雄貴の現在の奥さんは
なんだかあっさり置いてけぼり、
いつのまにか心の中には
過去に関係した女性、
梨佳が大部分を占めています。
守君とは双子の篤志も、
ネタばれになるので
書けませんが、
うつろな視線、捻れた口元など、
見た目まで…?
最終的には天才同士の子供の
力量を比べるだけなの?
梓と秀人も中途半端な扱い。
この人達、結局なにか解決策を、
得られたのでしょうか?
自分本位の親たち、
子供達にも共感できる人達は、
いなかったです。
登場人物に心惹かれる人間が
一人も現れませんでした。
でも着眼点は面白く
ころころ変わる先の見えない展開、
時間つぶしには結構いい小説でした。