花ごよみ

映画、本、写真など・

悟浄出立 万城目学

2015-02-27 | 本 ま、や行(作家)

悟浄出立
中国の有名な古典を題材にした
短編集になっています。

中国古典をモチーフに、
その古典に登場する
「脇役」だった人に焦点を当て
それぞれの古典の中の登場人物の抱える
悩みや鬱屈した心情が書かれています。

中国古典の世界を味わうことが出来ました。

「悟浄出立」
表題作になっている作品です。
西遊記の沙悟浄の葛藤。
これはいつもの万城目さんっぽい作品。

「趙雲西航」
三国志の趙雲の望郷の想い。

「法家孤憤」  
始皇帝の暗殺を謀った男、
荊軻と読み方が同じの京科。
二人の出会い。

「虞姫寂静」
虞美人の命を懸けた舞。
潔さに胸が打たれました。

「父司馬遷」
司馬遷のことはネット検索しながら
読みました。
失望の中にいた父は
書くことを勧める娘の愛に救われます。

遠い昔の物語が、
作者によって蘇ります。
それぞれが切なさを伴い、
哀しみが余韻として残る、
静かでしっとりとした
物語になっていました。




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野菜と果実

2015-02-26 | 水彩画
 

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今日は終日雨の1日でした。
明日は寒気が流れ込んで、
かなり寒くなりそうです。

春と冬が交互にやってくるような、
気温の変化にとまどいます。

梅の花も五分、七分、満開の
便りが聞かれるようになってきました。
花粉症と梅の便りって
仲良くいっしょにやって来るんですね。







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アイネクライネナハトムジーク  伊坂幸太郎

2015-02-24 | 本 あ行(作家)


アイネクライネナハトムジーク

「アイネクライネ」
「ライトヘビー」 
「ドクメンタ」 
「ルックスライク」
「メイクアップ」 
「ナハトムジーク」
それぞれが独立した短編になっています。

短編の中で起こったことを
また他の短編の中で、
再び関連性を持たせてきたりしているので、
それが物語に深さと厚みを、
加算している気がしました。

それぞれの短編は、
それ自体が面白いけど
リンクしているというのが
分かった時はまた楽しいのです。

だけど時系列が前後して
読み直しすることが多かったです。

今回は殺し屋や泥棒とかは
全く登場しません。

家族の話や恋の話など、
この物語の登場人物は
身近な一般人が主になっているので
気軽に読めました。

クレーマーから気勢を削ぐ方法は
おかしかったです。

軽妙な会話、人と人の繋がり…
文章の中ににじみ出てくる
優しさが心地よい物語でした。



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公園に咲く花

2015-02-23 | 写真(花など)

この日の戸外は、
まるで春の様なぽかぽか日和。
公園に咲く花を撮りました。


菜の花が咲いていました。








やわらかい陽をいっぱい浴びた
早咲きの梅の花。




十月桜かな?


パンパスグラス
青空が似合います。




水仙は
もう終わり間近の感じです。

2月21日撮影



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アメリカン・スナイパー

2015-02-21 | 映画

監督はクリント・イーストウッド。

主演は自らプロデューサーとして、
映画化権を得たブラッドリー・クーパー。
彼は役作りのために体重を
大幅に増やしたそうです。

この映画は
イラク戦争に4回にわたり遠征、従軍した
アメリカ海軍特殊部隊の、
ネイビーシールズ所属のスナイパーである、
実在の人物、クリス・カイルの半生を描いています。
ブラッドリー・クーパーが、
クリス・カイルを演じます。



160人を狙撃で射殺した彼は、
“伝説の狙撃手”と称されていた。
また武装勢力側からは“悪魔”と呼ばれていた。

1.7k先の敵のスナイパーの
頭を打ち抜くシーンは
まるで“ゴルゴ13”並!!

家族を愛し、良き父でありたいと願う彼は
仲間を一心に守るため、
スナイパーとしての腕を発揮していく。
しかし戦果をあげることによって、
徐々に深く心が傷つけられる。

殺された人達にも家族がいるのに…
これでいいのかという気持ちが残り
すっきりはしません。

過酷な戦場の現実、
戦争の虚しさ、残酷さ
見ていて辛くなりました。

見たくないシーンなどを、
リアルに描いていて
怖くて胸がえぐられるようです。

爆発ものの映画はいつも見ていて
スカッとするのに
この映画はそんなことは全くなく
爆撃の音がなかなか耳から離れません。
観終わった後は、
複雑な気持ちが後々まで残ってしまう 
重い映画でした。








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満願  米澤穂信

2015-02-20 | 本 ま、や行(作家)

満願

6話の短編になっています。

6つの事件に隠された謎。
結末に明かされる、
心の闇と冷酷さ、
濃密でずっしりと
読み応えのある話でした。

「夜警」
交番勤務の警官
拳銃が好きということだけで
警官になった男 

「死人宿」
温泉宿での自殺者
主人公の謎めいた心の動き

「柘榴」
娘の心の危うさ

「万灯」
企業戦士の緊迫感

「満願」
刑期を終えた妻、
いったい動機は?

「関守」
不気味で怖ーい話。

六つの話とも、
自らの願望と自己保身のため、
犯罪を起こしてしまった人たち。

その犯罪に対し、
どうして悪いのかを
本人はあまり自覚していなさそうなのが、
ほんと恐ろしくてゾッとします。




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鳥の絵

2015-02-18 | 水彩画

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2月は寒暖の変動が大きい月。
まわりの空気は冷たくても、
背中に当たる陽の
心地よいぬくもりが
春が近くまで来ていることを
教えてくれます。

置物の鳥ですがどことなく
春っぽい絵になりました。






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悼む人

2015-02-17 | 映画


天童荒太の直木賞受賞小説の映画化。

主演は高良健吾。

事件や事故で亡くなった人達の現場を訪れ、
その人を追悼するため、
放浪の旅を続ける坂築静人(高良健吾)と
彼に関わった人達との物語。



原作は数年前に読みました。

過去に舞台中継がWOWOWで
生中継されていたのも見たことがあります。
静人は向井理が演じていました。
奈義倖世を演じたのは小西真奈美。

映画では静人には高良健吾。
大竹しのぶが母親。
主人公と一緒に旅をするようになった女性、
奈義倖世を石田ゆり子が演じます。



彼の行為に不信感から疑問を抱く
雑誌記者の蒔野抗太郎には椎名桔平。

映画化ということで
期待を胸に見に行きました。
監督は舞台と同じ堤幸彦。
脚本も舞台と同じく大森寿美男。

井浦新、貫地谷しほり等が共演。

自分とは関係のない死者を、
心に刻むという行為。
生前愛し愛されたということを
胸に刻み込む。

人として生きてきたことに
不幸や葛藤があったとしても
必ずどこかに愛があったのです。
かけがえのない人だったはず。

坂築静人(高良健吾)の悼む姿、
原作でも感じた何ともいえない
不思議で神秘的な空気感が、
この映画にも再現されていました。


    





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山女日記  湊 かなえ

2015-02-15 | 本 ま、や行(作家)
 
山女日記

7つの連作短編小説になっています。
登場人物のリンクもあります。

山を目指す女性を描いていています。

『妙高山』デパート勤務の律子と由美。
『火打山』バブリーな美津子。
『槍ヶ岳』律子の先輩の牧野。
『利尻山』医者の妻となった姉と希美
『白馬岳』希美と姉が姉の子供の七花と登山
『金時山』律子の同僚舞。
『トンガリロ』帽子デザイナー柚月。
短編毎に少しづつのつながりを
持たせています。

それぞれの山に登ることによって
美しい景色の中に身を置き、
自分を見直し、
悩みに対しての答えを探っていく。

達成感から心の変化、
覚悟も生まれてきます。

女性の心理の複雑さ、
切なさもあります。

登山の効能、
すばらしさが描かれています。

そして一歩前へ、
光の差す方向へと進み出す。

湊さんいつもの毒はなく
物足りなさも感じてしまいますが…







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マエストロ!

2015-02-14 | 映画
監督は小林聖太郎。

主演は松坂桃李と西田敏行。

一度は解散したオーケストラが再結成。
練習場は廃工場、
「負け組」楽団員たちが集合。

指揮者である天道は謎めいた人物。
西田敏行が型破りの指揮者、
天道を演じます。



コンサートマスターで
バイオリニストの香坂には松坂桃李。

特訓を重ねたという
松坂桃李の演奏も期待して見に行きました

miwaがフルート奏者の橘あまね役で出演。
miwaのフルート演奏も聞けます。



はじめはなんとなく
しっくりこなかった楽団員たちが、
音楽を介してだんだん一つになっていく
過程がいいです。
ほのぼのとした気持ちになりました。

あまね(miwa)と香坂(松坂桃李)、
過去のつらい思い出、
悩みを抱えながらも、
それを踏み台として前に進む姿、
音楽を通して成長する姿が素敵です。

クライマックスで演奏された、
佐渡裕さん指揮の「運命」と「未完成」
コンサートシーンの演奏は圧巻、
見ていても力が入ってしまいました。

音楽の力、音楽が心にグッと響く映画。
音響効果がいい映画館で
観ることができよかったです。

楽団員達の再起というストーリーと
音楽の歓び、そのどちらも楽しめました。

小林 聖太郎監督のお父さんは
「探偵!ナイトスクープ」初代局長の
上岡龍太郎だそうです。
この映画は西田敏行が主演。
二代目局長が主演の映画
ということなんですね。








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