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論争

 私は、心から松井秀喜を応援する純粋な思いを抱いた人々と共に、松井を応援するため、日々ゴジトピに通っている。私としては何も堅苦しい気持ちからではなく、多くの仲間とワイワイできたらいいな、と半ば遊び感覚でお邪魔させてもらっているのだが、中には、松井の打撃についてやヤンキーズのチーム状態などについて、自らの私見を述べるために、長文を投稿される方も何人かみえる。こうした論文が、時々論争を巻き起こすきっかけになることもあるが、終盤戦に差し掛かって、松井も不調に陥り、ヤンキーズも苦しんでいる現状では、厳しい言葉の飛び交う論争もあちこちで増えてきた。
 私としては、他人の喧嘩ほど面白いものはないと傍観を決め込んでいるのだが、そこで気付いたことがあるので、以下に記してみたい。
 
 論争と言っても、掲示板の性質上、1対1の言い争いでありながら、それぞれの投稿を読む多くの人たちがいるわけで、その際、読む者にどれだけ説得力のある投稿となるかは、次の2つの要素が基本となる。
 1つは、観察力・分析力・判断力という、頭の中での総合的な能力(すなわち、今の松井を見て、あれこれ考えて、こうだと判断する力)を、ひとまとめにして洞察力と呼ぶことにする。これに対して、もう1つの能力は、そうして導き出した結論を表現する能力、ここでは文章化する能力のことを言うので文章力と呼ぶ。(この文章力というのは、自らの考えを明晰に、論理的に伝える能力のことであり、視覚に訴えたり、文体を工夫することではない。)この2つの要素が互いに作用しあって1つの論文が完成するのだが、この要素の優劣によって、掲示板上での論文を次のように4つのクラスに分けることができる。
 A.洞察力○ 文章力○  B.洞察力○ 文章力×
 C.洞察力× 文章力○  D.洞察力× 文章力×
 この中で、最も説得力があり読む者を納得させるだけの力を持っているのがAであり、その主旨が理解できず、誰もが首を傾げてしまうのがDとなる。問題なのは、BとCのうち、どちらがより説得力を持った論文かということである。ここで忘れてならないのは、これらの論文がすべて掲示板上、すなわち、文字を介してのみ論者の考えが発表される点である。対面して論を交わすなら、身振りや表情などによって、言外の意図を伝えることもできようが、掲示板ではそうした副次的な要素は全く含まれず、文字で全てを伝えなくてはならない。従って、いくら洞察力に優れた論文でも、文章力が劣っていれば、読む者に論者の真意を伝えられなくなる。逆に、洞察力が少々欠けていても、文章力に長けていれば、読む者の共感は得やすいだろう。そういう意味で、私は、C>B だと考える。
 つい先日も、論争が湧き起こった。上のランク付けに従えば、Aランクの論者に、BもしくはDの論者が噛み付いたが、結果は火を見るより明らかだった。ただし、松井を応援する気持ちは両人とも共有しているはずだから、論理のすれ違いだけで優劣をつけることは避けたい。ただ、惜しむらくは、文章の不明瞭さ、これは如何ともし難い。私には何度読んでも何が言いたいのかが伝わってこないのだから仕方がない。それとも、ただ私の理解力が足らないだけなんだろうか・・・

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