Hiro君の手作りジャズライブ・京都 Blog

寺崎純(p)を中心とする京都のプレーヤーと大阪、神戸を主戦場とするジャズメンとのブッキングを、行いたいと考えています。

カドソン T-900BN,T-902AS

2008年02月02日 20時29分13秒 | Weblog
佐藤達哉氏は、そもそもAS(アンティークサテン)を好んでられたのですが、BNの反応性に惚れ込んで、当初半々に使う予定が、もっぱらBN(ブラックニッケル)を使われているとのことです。確かに、ジャズライフで時間的に追ってみると、ASの紹介の後、マウスピースの論評でBNが写っている。私はASのぼーっとした、低音の良く響く所は好きなんですが、キーアクションがかちゃかちゃして、チト喧しい。多分、オイルが足りないんでしょうが、キーに管体が反響している部分もかなりあると思います。その点、BNは、キーがなめらかで、気持ちいい。レスポンスも良好ですが、これはトーンホールが低くなったというだけでなく、キーの調整法にもよるものではないかと思います。鳴らない鳴らないと、あちこちで言われていますが、結構鳴ります。カイルベルスのブラックニッケルを吹いていたプロ、今はこの方セルマーのリファレンスに換えていますが、漸く自分の音になったとか。この方、思いっきり息を吹き込むような野蛮な吹き方をしない方で、カイルベルスは鳴りにくい、というイメージを私は持っているのです(吹いたことはありません)が、カドソンは、喧しいくらい大きな音が鳴ります。低い音もAS程ではありませんが出ます。そもそも、楽器として狙っている音が全然違いますが、響かないとか、音がBNは劣るとか言うことは、いくらなんでも言い過ぎのように思います。BNがカーリングトーンホール出ないから、ワンランク下の楽器、ということではないと、中島楽器の方は仰ってました。BNは息を入れたら、入れただけ音が出てくると言う感じ。楽器も軽い感じ。従って、息の入れ方にも反応性が高いというのが本当のところです。ただ、既述の如く、ASとBNでは音は全然違います。これは良いとか悪いとか言う問題ではなく好き嫌いの問題。吹いていると、だんだんBNの硬質なエッジのある、芯のある音に、おつむが馴染んできます。私が解らないのは、これだけ音に差がある楽器なのに、佐藤氏は完全に乗り換えたと言う点です。元々はビンテージのセルマーフリークだったという話も。音に対するこだわりをプロの方はお持ちで、その為には多少のキーアクションの悪さは我慢するという方が結構多いんですが。ただ、佐藤氏を知っている方は、このサックスを使われているの、何となく解ると仰ってました。プロならどんな楽器を使っても自分の音が出せるというのもホントの所。楽器に対する強烈なこだわりも又ホント。
セルマースーパーアクション・シリーズⅡにネックだけゴールドプレートにしてますが、この楽器の音の良さも、カドソンを吹いていてよく解るようになりました。
私の考えとしては、セルマーは抵抗があり、吹きにくい。調整済みでも低音が出しにくい。でも、色気のある音出ますね。カドソンは共に抵抗が低く、始めからホントに吹きやすい。音程も良好。キーアクションもOK.ASは最初の圧倒的なボーッとした音、良い鴨って感じ。BNは、楽器、キーアクションの軽さから、安物っぽく感じたのですが、慣れてくると、結構良いんじゃない???と思っています。何れの楽器もまだまだ吹き込んで、自分の中でのイメージが、しっかりするのに時間をかける価値があるように思います。
まあ、プロは色んなマウスピースを吹く機会があるので、セッティングも違ってくると思いますが。それに佐藤氏はF♯キーのないものをお遣いです。私のは、何れも佐藤氏の選定モデルですが、F♯キー付きで又話は違うんでしょうけど。ついでに申し上げると、選定モデルでない楽器も吹きましたが、全然問題は感じませんでした。私の使用するマッピはポンゾールのメタル、リードはファイブラセルですが、普通のリードも使います。普通のリードでは、更に音が荒れるというか、倍音が増えるというか、そう言う音になります。リガチャーはエディー・ダニエルズⅡを使用しています。
それにしても、関東の方は本当に恵まれてますね。佐藤氏のワークショップが開かれたりして、カドソンの各種フィニッシュの違いが音にどう出るか等の説明を聞く機会が在るとか。
私は、佐藤氏がこれだけ音の質の違う楽器を何故乗り換えてお遣いになるのかを実際にお聞きしたいのですが、サイトにも一切書かれていないので、東京に行った時にスケジュールが会えばライブに行く事しか方法がありません。ただ、色んな楽器をいくつか所有する意味は解ります。
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