ノンラジアルアンテナを作る際に、目的の周波数に合ったLC回路(コイル、コンデンサー)とする必要があります。その際、あらかじめコイル巻き数やコンデンサー容量がわかっていれば好都合なわけです。でも、コイルといっても巻き数だけでなく、太さ、間隔、材質によってインダクタンスが変わってきます。コンデンサーもバラツキがないとは言えません。実際に使用するコイル、コンデンサーで回路を組み、どのあたりの周波数で共振しているのか。その作業を進める上でディップメーターというのは重宝な計器で、アンテナアナライザー(AA-200)がその代わりになりうる、ということは以前書いた通りです。
その後もいくつかコイルを巻いて試してみました。すべて145MHzのコイルで、中心周波数は145.000を念頭に調整しましたが、たいへん便利に使えています。
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(測定の要点)
・この周波数であればアナライザー側のリンクコイルは1回巻き(直径3cm)で十分。
・5pF前後のコンデンサーやバリコンで回路を組む。
・被測定コイルに接触すれすれまで近づけ測定する。1cmくらい離すと浅いディップとなり、さらに離すと測定できなくなる。
・大方の周波数を把握し、目的の周波数より上にあればコイル間隔を縮める、下にあれば広げるといった具合に調整し追い込んでいく。
といった感じです。とんでもない周波数になっていれば、コイル巻き数を増減するということになります。
太さ2.2mmのなまし銅管、外径1.5cm、5回巻きにしたコイルでは、おおむね145MHz帯でマッチングし、コイル間隔1mmほどで145.000付近となりました。
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もう少し大きなコイルをということで、同じ線材を外径2.3cm、4回巻きとしたところ123MHzでディップ。直径を大きくすると、一気にインダクタンスが増してしまうようです。3回巻きに減らして145MHz帯には収まったものの、上に行き過ぎてしまいました。コイル間隔を縮めると今度は下に行き過ぎ。という感じで、クリティカルですが縮めたり広げたりしてなんとか145.000に近づけることができました。コンデンサー側はバリコンの場合も5pFあたりで固定しておくのがコツのようです。
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コイルの特性(共振)が目に見えるというところが面白く、巻き数、直径、間隔の違いで思いのほか変化します。単銅線、撚り線、銅管、スズメッキ線など線材での変化も少なくないです。アンテナに組み込んだ場合、性能的にどのように変わるのか? あるいはさほど変わらないのか? そのあたりは追々試してみるつもりです。
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