このアンテナを使った運用の時は、遠方の局と交信できていることや相手局からのレポートが良好なことから、何となくFBなアンテナだな、とは思っていたのですが、あらためて実力のほどがわかってきました。山移動でも一度、市販のモービルホイップと取り替えながらレポートをいただいたことがあります。その時は、コメットのCSB7900を使用して42のレポートがJ型アンテナでは55に改善、カサカサしたノイズが少し発生するが、信号強度は明らかに強く、了解度もよくなったとのことでした。受けに関しても同様でした。CSB7900は安定した性能を発揮してくれるお気に入りのホイップなので、それよりも性能が高い?というのが信じられない気分でした。
定量的な測定ができればよいのですが、今回、我が家のベランダで、いくつかのアンテナと取り替えながらの原始的方法で再度、簡単な比較をしてみました。
比較した市販アンテナは下記の5本です(すべて144MHz)。
1)ラディックス3エレ八木 利得9.0dbi
2)ナテック手持ち2エレ八木 利得6.0dbi
3)コメット24KG 利得6.0dbi 5/8λ2段 2.06m
4)コメットSB7 利得4.5dbi 6/8λ 1.38m
5)第一電波RH205ロッドアンテナ 利得不明 5/8λ 1.34m
《比較対象》 J型アンテナ 利得不明 1/2λ 1.5m(スタブ部分含む)
リグはいつものハンディ機DJ-S17で、固定局からの弱めの安定した信号を何度も切り替えながら受信しました。比較は受信のみです。垂直系の4本の位置はまったく同じ、八木系の2本はもっとも強く入感する方向に合わせました。
その結果は
3エレ八木>J型アンテナ>2エレ八木>SB7>24KG>RH205
となりました。あくまでハンディ機のシグナル表示と耳だけのアバウトな比較です。
印象としては、3エレが頭2つ出てトップ、2エレからRH205まではどんぐりの背比べの勝負、J型アンテナはそれらよりも頭一つ上、といったところです。意外だったのは、2メートルもある24KGが振るわなかったことです。SB7の方がわずかに良いように思われました。ベランダという特殊な環境であることもご理解ください。全方位に障害物のない環境ならまた違う結果になったかもしれません。
このアバウトな実験でも、J型アンテナの実力はなかなかのものと思いました。市販のモービルホイップのいずれと比較しても、信号強度が上がります。モービルホイップではまったく了解できない信号が、J型アンテナでは了解できるケースもありました。ほんとに良く聞こえるアンテナです。
構造は、全長1.5メートルあります。下部1/4λのスタブ(マッチング)部分50センチと上部1/2λのエレメント100センチで出来ていますので、アンテナとしては1/2波長とみることができるかと思います。とすれば利得は2.14dbiに過ぎない・・・・? Jの形の短い方の先端あたりを手で触れると、激しくノイズが出て、受信できなくなります。スタブ部分が性能に大きく作用しているようです。原理はよくわかりませんが、こんな簡単な構造なのに、かなりのゲインであることは確かだと思います。
いずれにしても『改訂版手作りアンテナ入門』という本のおかげで、たいへんFBなアンテナに出会うことができました。欧米ではslim jimとかJ pole antennaという名称で使われているようです。エレメント部分を5/8λ2段にしたり、固定局用に太い銅パイプで作製したものなど、ホームページで様々なバリエーションが紹介されています。形も微妙に違っていて、スタブ部分の下にさらに1/4λのパイプが伸びているスタイルが多いようです。給電方法も同軸芯線をスタブ側にするのかエレメント側にするのか、などでも違いがあるようです。
これらを参考に、もっと丈夫なもの、たとえばエレメントをステンレスにするとか、携帯性を重視してロッドアンテナにしてしまうとか、いろいろと2本目を思案中です。
以前に掲載した「J型アンテナ自立式」の中で、アンテナの全体像や各部が今ひとつわかりにくいと思いますので、あらためて、写真を撮り直してみました。略図もご参考ください。
J型アンテナの全体像 150センチ
塩ビパイプ(マスト)に結束バンドで固定してます。
スタブ部分
1メートルの4mm銅パイプをU字に曲げて作ります。
スタブ部分2
スタブ下部 給電部 下から約6センチのところでハンダ付で給電。
スタブ上部 手前の銅パイプに3mm銅パイプのエレメントを差し込みます。
銅パイプを平行に保つためにプラスティック板で固定。
この部分が動いたりするとSWRが極端に悪化します。
このアンテナでもっともクリチカルな部分。
4:1バラン
分解した状態 約50センチ 上の2本がエレメント
定量的な測定ができればよいのですが、今回、我が家のベランダで、いくつかのアンテナと取り替えながらの原始的方法で再度、簡単な比較をしてみました。
比較した市販アンテナは下記の5本です(すべて144MHz)。
1)ラディックス3エレ八木 利得9.0dbi
2)ナテック手持ち2エレ八木 利得6.0dbi
3)コメット24KG 利得6.0dbi 5/8λ2段 2.06m
4)コメットSB7 利得4.5dbi 6/8λ 1.38m
5)第一電波RH205ロッドアンテナ 利得不明 5/8λ 1.34m
《比較対象》 J型アンテナ 利得不明 1/2λ 1.5m(スタブ部分含む)
リグはいつものハンディ機DJ-S17で、固定局からの弱めの安定した信号を何度も切り替えながら受信しました。比較は受信のみです。垂直系の4本の位置はまったく同じ、八木系の2本はもっとも強く入感する方向に合わせました。
その結果は
3エレ八木>J型アンテナ>2エレ八木>SB7>24KG>RH205
となりました。あくまでハンディ機のシグナル表示と耳だけのアバウトな比較です。
印象としては、3エレが頭2つ出てトップ、2エレからRH205まではどんぐりの背比べの勝負、J型アンテナはそれらよりも頭一つ上、といったところです。意外だったのは、2メートルもある24KGが振るわなかったことです。SB7の方がわずかに良いように思われました。ベランダという特殊な環境であることもご理解ください。全方位に障害物のない環境ならまた違う結果になったかもしれません。
このアバウトな実験でも、J型アンテナの実力はなかなかのものと思いました。市販のモービルホイップのいずれと比較しても、信号強度が上がります。モービルホイップではまったく了解できない信号が、J型アンテナでは了解できるケースもありました。ほんとに良く聞こえるアンテナです。
構造は、全長1.5メートルあります。下部1/4λのスタブ(マッチング)部分50センチと上部1/2λのエレメント100センチで出来ていますので、アンテナとしては1/2波長とみることができるかと思います。とすれば利得は2.14dbiに過ぎない・・・・? Jの形の短い方の先端あたりを手で触れると、激しくノイズが出て、受信できなくなります。スタブ部分が性能に大きく作用しているようです。原理はよくわかりませんが、こんな簡単な構造なのに、かなりのゲインであることは確かだと思います。
いずれにしても『改訂版手作りアンテナ入門』という本のおかげで、たいへんFBなアンテナに出会うことができました。欧米ではslim jimとかJ pole antennaという名称で使われているようです。エレメント部分を5/8λ2段にしたり、固定局用に太い銅パイプで作製したものなど、ホームページで様々なバリエーションが紹介されています。形も微妙に違っていて、スタブ部分の下にさらに1/4λのパイプが伸びているスタイルが多いようです。給電方法も同軸芯線をスタブ側にするのかエレメント側にするのか、などでも違いがあるようです。
これらを参考に、もっと丈夫なもの、たとえばエレメントをステンレスにするとか、携帯性を重視してロッドアンテナにしてしまうとか、いろいろと2本目を思案中です。
以前に掲載した「J型アンテナ自立式」の中で、アンテナの全体像や各部が今ひとつわかりにくいと思いますので、あらためて、写真を撮り直してみました。略図もご参考ください。
J型アンテナの全体像 150センチ
塩ビパイプ(マスト)に結束バンドで固定してます。
スタブ部分
1メートルの4mm銅パイプをU字に曲げて作ります。
スタブ部分2
スタブ下部 給電部 下から約6センチのところでハンダ付で給電。
スタブ上部 手前の銅パイプに3mm銅パイプのエレメントを差し込みます。
銅パイプを平行に保つためにプラスティック板で固定。
この部分が動いたりするとSWRが極端に悪化します。
このアンテナでもっともクリチカルな部分。
4:1バラン
分解した状態 約50センチ 上の2本がエレメント
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます