JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

FM用マグネチックループ

2014年09月14日 | ゲルマラジオ


 無電源ラジオは電波のエネルギーのみで作動するので、なんといってもアンテナ次第です。特にFMの場合、信号強度が弱いと音が割れたり、歪みを生じやすく、なるべく強い安定した信号が必要となります。通常の中波ゲルマラジオと同じ単純回路を採用していることもあって1号機、2号機とも音質は最低レベル。せめて、アンテナだけでもと、ネットで製作記事の出ていた磁界型ループアンテナを作ってみることにしました。

 参考ページ
 http://www.cepstrum.co.jp/hobby/magnetic_loop/2magnetic_loop.html

 5D2V同軸ケーブル60cmを1ターン。これで直径18cm程になります。なぜ1/4λの90cmでなく60cmかいうと、5D2Vの強度で安定して円形を保持できるのはこのくらいが限界では?というだけの理由です。同調点はFM放送帯より高めになると思われますが、送信するわけではなく、受信専用なので良しとします。直径1m以上にすると、中波にも十分使えるそうです。作り方は二通りあり、上部の網線に切れ目を入れる対称型と、切れ目を入れない不平衡型。両端の芯線、網線の接続の仕方も異なります。興味のある方は、上記のページを参考ください。


対称型マグネチックループ

切れ目幅 5mm


 今回は、対称型、不平衡型の両方を作ってみました。無電源ラジオとの接続はミノムシクリップ。まずは対称型。手持ちでさっそく聞いてみると、意外にクリティカルで、入感ポイントを合わせるとまずまずの音量で聞こえてきました。ポイントが合わないと全然です。8の字指向性もあり、回すと強くなります。入感ポイントでは垂直でも水平でも変化なし。続いて不平衡型も試したところ、信号強度、了解度とも対称型と同程度でした。利得は感じられません。大きさ並みのアンテナということです。



 ふと、この二つをつないでスタックにしてはどうか?と考え、さっそく実験。結果は、シングルより確実に音量が増加、受信面積が2倍になった分、捉えられるエネルギーが増加したことを実感。ロッドアンテナ2本のダイポールと同等以上、と言ったところです。この大きさなので健闘していると言えます。聞こえ方はシングルと同じで、ポイントを合わせると急に音量が大きくなります。指向性も同様。


マグネチックツインループ

接続部


 磁界型ループをツインにしたことで、はたしてどのような動作になるのか、通常のツインループと違いはあるのかは?です。参考までアンテナアナライザーで共振点を調べてみると、95MHz付近にありました。80MHz~110MHzあたりは実用になると思われます。利得の得られるアンテナではありませんが、手持ちもできるので野外での移動受信には便利かもしれません。



 音質改善効果はあったか?といえば、まだまだ。せっかくのFM放送なのに、現状では中波ゲルマラジオの音質以下。次は回路自体を見直してみるつもりです。



コメント (2)
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