JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

鷹討山 移動運用 

2014年04月06日 | 特小・DCR運用

 
 本日、久しぶりの移動運用。亘理郡山元町の鷹討山。深山のすぐ隣の山で、標高がわずかに高く310m。震災前、ここから尾根沿いに福島県新地の鹿狼山まで踏破しようと挑戦を続けていたのですが、津波で常磐線がズタズタになって、まったく足が向きませんでした。おおよそ3年ぶりに訪れた山は、以前と何も変わらず、むしろ道が少し整備された様子で、歩きやすくなっていました。

 約50分の登山。まずは深山山頂にてDCRをワッチしてみると、フクシマFC349局の信号が入感。霊山東物見山移動。0.5Wとのことでしたが、メリット5。しばらく交信を続けて、鷹討山へ。






 本日の装備は
 ・リグ DPR6 DJ-P24L、ID-51
 ・アンテナ 60cmモービルホイップ三脚取付、RH770

 いつもの通り三脚にモービルホイップを設置して準備万端整えたところで、タイミングよくオカザキKG295局よりお呼び出しあり。本日の移動地は、角田市の斗蔵山。標高250mほど。鷹討山とは角田市街をはさんで真向いという位置関係。距離約10km。DCRでは当然ながらメリット5。ということでさっそく特小へ。それも初めから1mW。入感ポイントを合わせてメリット5。安定して交信を続けることができました。





 DCRに戻り、ミヤギIT03局。石巻市上品山移動。この山頂から上品山は初めて。メリット5。アンテナマークは0本~1本。1Wで5エレ使用とのこと。その割には弱いような。交信中、特小L3にてフクシマFC349局の変調が聞こえてきました。いったんミヤギIT03局に待機いただいて、特小にてフクシマFC349局をお呼びしたところ、メリット5で交信成立。霊山東物見山とは見通し。距離25.8km。DJ-P24LのSメーターも1本振ってきます。たいへん良好な伝搬。終了後、そのまま特小にてミヤギIT03局をお呼びしてみました。当然ワッチされているものと思っていたのですが、応答なし。DCRに戻り確認したところ、霊山局はメリット5で入感するも、当局の信号は全く入らなかったとのこと。上品山と鷹討山は完全見通し。そんなはずは・・・。あらためて特小での交信実験をお願いし、上品山から呼んでもらうことにしました。ところが・・・。入感なし。こちらからも何度か呼んでみるも、応答なし。そうこうしていると、斗蔵山のオカザキKG295局のお声が。なんと斗蔵山には上品山の信号が聞こえているそうです。仲立ちをお願いしながら慎重に上品山の信号を捉えようと試してみましたが、結局、片鱗も捉えられませんでした。帰ってからカシミールで再度確認したところ、完全見通しかつ理想的な伝搬空間。距離74.7km。腑に落ちませんね。上品山と鷹討山、何か特異的なブロックでもあるのでしょうか?


鷹討山ー上品山


 続いて、DCR。イバラキAA818局。大河原町モービル移動。メリット5。アローラインをお使いとのことで、モービル移動とは思えない安定した信号でした。DCR用アローライン・・・、にわかに興味が涌いてきました。さらにミヤギAZ17局。大崎市加護坊山移動。メリット5。アンテナマークは立たず。ID31を購入されたとのことで、DCRとの比較を兼ねて430DVモードでの交信実験を試みてみました。当局のアンテナはRH770、加護坊山局は付属ホイップ。双方5W。DCRに近い条件での交信を試みたところ、ところどころケロってしまう上に、すぐに応答なく、うまく交信が続いていきません。メリット4~5。アナログモードにしたところ、今度は風切音とノイズで了解度が下がってしまいます。今回の実験では、DCRの方が了解度は格段に良い、という結果になりました。



 久しぶりの里山歩きと無線運用。特小もDCRも430DVモードも新たな課題も見つかってこれからますます楽しみです。交信いただきました各局さま、ありがとうございました。


 帰路、鷹討山山頂から見えていた海岸線の白い長大な壁が気になって、見てきました。噂に聞いていた巨大防潮堤。山下駅の東の海岸にある防潮堤はまだ工事中で近づくことはできませんでした。しかし、その巨大さだけは実感できました。海はまったく見えず、頑なに拒んでいるかのようです。仙台空港近くの現場にも行ってみました。こちらは工事道路から防潮堤に登ることができました。高さ6~7m。上部の幅は7.2mもあります。砂浜に一直線に伸びる巨大壁。まさに万里の長城のごとし。震災から3年。これが復興の姿と言われると、考えてしまいますね。その内側に1か所だけ1000年希望の丘プロジェクトなる瓦礫でつくった「緑の防潮堤」が築かれていました。防潮堤としての機能は?ですが、景観的な意味はあるのかもしれません。 


津波で廃墟となった山下駅

かつてのホーム

仙台空港近くの防潮堤







1000年希望の丘「緑の防潮堤」






コメント (4)
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