JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

飯坂温泉 大鳥城跡

2013年01月03日 | 里山 移動運用


 年末年始、今回も恒例により飯坂温泉でのんびりしてきました。相変わらず客は少なく、いつもの定宿はほぼ貸切状態。

 昨年、飯坂ほど廃墟の多い町はないと書きましたが、その後も旅館の閉館が続いているようで、何年か前に1度お世話になった宿も旅館マップから消えていました。飯坂の町は縦横に狭い路地が迷路のように入り組んで、しかもそこかしこにある旅館の廃墟が街全体に独特な雰囲気を醸し、魅力ともなっているのです。何度も訪れてしまうのは、歩くたびに何かしら発見があるからです。悲しいことではありますが、旅館の廃墟も確実に増え続けているようです。今お世話になっている定宿は大正時代から続く老舗で、残念ながら昭和初期の大火でかつての姿は失われました。急な木造階段、川沿いに面した内湯などに、当時の風情を少しだけ偲ぶことができます。老舗といっても家族経営の超リーズナブルな宿で、自分にとっては本当にありがたい存在です。なんとか続いてほしいと願わずにはいられません。


摺上川沿いの温泉街



鯖湖湯 湯温47度 

西根神社周辺



西根堰遊歩道



 さて、飯坂温泉の楽しみは、温泉街にある高台からの無線運用です。宿から歩いて数分の愛宕山から何度かオンエアしたことがあります。標高は数十メートルしかありませんが、福島盆地が一望で、宮城や山形各局と交信できています。昨年、ここで交信中、飯坂にもう一つ見晴らしの良い高台があるとの情報を得ました。

 温泉街の西に小高く見える丘がそれで、かつて大鳥城というお城があったそうです。今は、館ノ山公園として整備されています。城といっても平安時代のもので、奥州藤原氏に属した佐藤氏の居城だったそうで、源義経ともゆかりが深いのだとか。

 宿から歩いて20分ほど。温泉街を抜け、細い山道を登ると、芝が張られた山頂部に到着。かなり広い平坦地で、ここが本丸跡。佐藤氏の居城であったことを示す案内板の他、放射線計が設置されていました。眼下に温泉街と福島盆地、東に霊山、西に吾妻連峰が見渡せます。標高は200mほど。けっして高くはありませんが、小さな独立峰となって、電波の飛びも悪くなさそうです。


本丸跡

坂の途中から見た温泉街

HB9CV(145MHz 上)とスイスクワッド(430MHz 下)


 さっそく、HB9CV(145MHz)を設置。受信してみると、宮城県塩釜市の移動局の信号が聞こえてきました。41程度。Sメーターは振りません。信号自体は安定しており、内容はすべて了解可能。アンテナを回したところ、なぜが、塩釜方向ではなく、正反対の南西に向けると安定して入感。たぶん吾妻反射。パイルというほどではありませんが、途切れなく呼ばれているようで、こちらが何度呼んでも負けてしまいます。交信ならず。その後、福島市周辺の各局に交信いただきQRT。特に遠方の交信はできませんでしたが、高い山に囲まれた盆地ならではの飛びの面白さもあるのでは?との感触もありました。次回を楽しみにしたいと思います。




帰路、医王寺に立ち寄りました。境内のシラカシ 推定樹齢300年


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