JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

出張先ホテル運用

2009年12月02日 | ホテル移動運用
 年に数回、仕事で1~2泊の出張があります。仕事を終えて、ホテルの部屋からQRVするのがささやかな楽しみになりました。夜のみの運用ですが、知らない土地で1局でも交信できると、とても気晴らしになって、疲れも吹き飛びます。こんなときは、アマ無線という趣味があって良かったと、つくづく感じます。先日も、秋田に出張の際、地元の方と2mでお相手いただきました。この方も出張が多く、ホテルからの運用を楽しんでいるとのことで、夜の長話となりました。知らない土地では、特に遠くの局ということではなく地元の方との交信の楽しみもありますね。

 以下、当局なりの、ビジネスホテル運用を記してみます。

1)ホテル
 ホテルは自分で予約することになっているので、高台に位置する、可能な限り上のフロアの部屋を指定します。予算の関係で指定できないこともありますが、「なるべく上の階で見晴らしの良い部屋をお願いします」という感じで予約を入れます。ところが、到着してみると、窓が70センチ四方しかなかったり、高いビルに囲まれている、等ということもありました。ガラスも網線が入った磨りガラスタイプだったり、格子があったりします。また、窓の位置によっては、運用中、無理な姿勢を強いられることやログが記入しにくいなどのケースもあります。ビジネスホテルなので、ベランダというFBなものがあろうはずもなく、お望み通りとはいきません。


2)リグ
 出張先はほとんどが1エリアです。なので、リグは430MHzハンディ機、アルインコのDJ-S47です。仙台では430で普段CQが出ることは少なく、アマチュアとは思えない業務連絡のような交信ばかりが聞こえてくるのですが、1エリアでは普通にCQを出す局が多く、そういうバンド内の雰囲気というものを、いつも羨ましく感じます。VUの状況は、地域によってかなり違いがあるので、出張先によっては2mのDJ-S17の時もあります。


ホテル運用機材一式


3)電源
 ホテルなので、当たり前ですが部屋のコンセントが使えます。秋月電子で購入した「9V 2.5A」の小型スイッチングACアダプターを使っています。ハンディ機なら余裕でOKです。はじめ12Vタイプを使ったのですが、これだとリグがかなり熱くなります。9Vではそれほどでもないです。出力の方も4.5Wフルパワー出ますので、電池切れの心配も無く、安心して交信を続けられます。また、妙な所にコンセントがついている部屋もあるので、念のため、延長コードも持っていきます。


4)アンテナ
 ハンディ付属のホイップアンテナでも、ホテルの立地しだいで、けっこう楽しめたのですが、今は、第一電波のRH770という93センチのロッドアンテナを使うことが多いです。収納が20センチとコンパクトで、利得も5.5dbiあり、性能は格段に上がります。93センチというのが絶妙で、これ以上長いとホテルの窓枠からはみ出してしまう場合が多く、ぎりぎりの長さです。窓が小さい場合は、付属ホイップを使いますが、信号の強い位置を頻繁に探す必要があります。アンテナについては、現状はこんなところです。


5)設置と運用
 窓枠にハンディ機を置き、スピーカーマイクを使って運用しています。まず本体を左右に動かして信号が強くなるところを探します。あとは、転倒防止のため、本体とアンテナを2カ所ほどセロテープでサッシやガラスに止めておきます。セロテープは必需品です。


6)TVI
 次に、部屋のテレビをつけてみて、TVIが出るかどうか確認します。特に地方のホテルだとけっこう出る場合があるのです。自分の部屋だけなら良いのですが、他の部屋まで影響が出ている可能性もなきにしもあらず。パワーを下げたり、アンテナを変えると改善する場合があります。それでも目一杯TVIが出るようであれば、あきらめざるを得ません。
 青森に出張の際、津軽海峡を超えて8エリアとの交信を楽しみにしていたのですが、強力なTVIで運用できませんでした。備え付けのテレビそのものが古いとか、ホテル内のケーブルが劣悪などの要因と思われます。一応、ACアダプターにはパッチンコアを装着しているのですが・・・。1エリアでは、ここまで酷かったことはありません。
 逆にテレビがノイズ源となることがあります。冷蔵庫もノイズ源となります。確認が済んだら電源を切っておいた方が無難です。


ACアダプターには念のためパッチンコア


 実は、先週末、1エリア出張で2泊しました。1泊目は初めて泊まるホテル(新宿区)。10階ということで期待したのですが、周り3面が高層ビルという予想外の環境でした。窓も小さく、部屋に入った瞬間、これはもう無理とあきらめたのですが、ワッチすると何局か入感していました。ビルの隙間からどうやって信号が届くのか不思議なくらいです。土曜日ということで、移動局も多く、丸ビルの高層階から運用の局もみえました。都内、千葉、埼玉各局と交信いただきました。
 2泊目は、既に何度か宿泊してFBなロケーションを確認しているホテルです(文京区)。こちらは9階、窓は大きく北東を向いています。隅田川の花火が遠くに見えたこともあります。「都心の夜景」とまではいきませんが、ビルやマンションの街並を眺めながら、ひととき各局にお相手いただきました。


 さて、冒頭の秋田の方は、モービル機と安定化電源、八木アンテナを持込んでの本格的な運用とのことでした。またマグネット基台+モービルホイップを菓子箱の空缶(蓋)に貼付けて安定させる方法なども教えていただきました。これだと窓から離れて、楽な姿勢で運用できそうです。
 
 いづれにしても、仕事の出張で無線も楽しめるのですから、ありがたいことです。あまり荷物にならない程度で、工夫していきたいと思います。





コメント
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