JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

ヘンテナ持って「高山」へ

2009年09月17日 | 奥山 移動運用
 その名も「高山」、吾妻連峰の南端に位置する独立峰で、標高1805m(福島市)。南に連なる安達太良連峰よりも100mほど高く、1エリア方向には遮るものがないというロケーションです。磐梯吾妻スカイラインの浄土平をそのまま進み、鳥子平の標識のあるところが登山口となります。駐車スペースは3台分しかありません。ここから北に東吾妻山コースもあります。高山へは南の登山道に入ります。まもなく木道と小さな湿原が現れ、そのまま樹林帯を30分程登るとなんなく山頂に到着です。

 実は、この山の山頂には巨大な反射板が2枚設置してあります。これによって山頂の雰囲気を著しく損ねているのですが、独立峰だけあって、眺望はすばらしいものがあります。高度感という点では東吾妻山を凌ぎます。申し分のないロケーションなのですが、反射板がどういう作用をするのか、逆にこれを利用する方法もあるのではないか、などと思ったりもします。里山の山頂付近にも時々こういう反射板を見かけるのですが、何をどう反射しているのか?地元テレビ局が使っているという話も聞くのですが・・・。


山頂の反射板 巨大すぎて写りません


 さて、9月中旬のこの日、日本海側は雨、太平洋側は晴れの天気で、会津地方もまずまずの予報となっていました。暗いうちに仙台を出発、スカイラインのゲートは午前6時前でしたので、無料で通過することができました。浄土平に着いてみると、少しガスがかかり、猛烈な風が吹き荒れていました。立って歩くのも難儀する有様で、40分ほど車内で待機しました。前回の箕輪山同様、厳しい運用になりそうです。

 山頂には午前8時過ぎに到着。激しい風が反射板に当たって、不気味な音を発しています。反射板を利用しての実験どころか、アンテナが三脚ごと吹き飛ばされそうです。他にもう一組10人ほどのパーティがいたのですが、早々に引き上げていきました。山頂での運用は困難と判断し、少し下ったところで準備を始めることにしました。

 今回のアンテナは、作ったばかりの2/3λヘンテナです。設営は2,3分で完了。念のためSWRを計ってみると145.00MHz付近で1.1、バンド内ほぼフラットで、ベランダで計った時と同じでした。1エリアの信号がちらほらと聞こえています。仙台の信号も入っていました。岩手の移動局の信号も聞こえます。1エリア局が強く入る方角に回して、145.180でCQを出してみました。


2/3λヘンテナ  激しい風雨に耐えてくれました

 はじめに東京都練馬区局からコールバック。驚くほどパワフルな信号で、とっさに東京とは思えませんでした。距離にして238キロとのこと。続いて埼玉市岩槻区、新座市、伊奈町、北川辺町と埼玉県各局と交信。いずれも安定した信号です。どうして埼玉県のみ続くのか不思議な感じがしました。栃木県下野市局からは0.6Wとのこと。こちらも0.8Wにパワーを落として59-59。さらに練馬区から3局交信いただきました。こんなに続けて1エリアから声がかかったのは初めての経験でした。ホームに帰ってから地図で調べてみると、ほぼ一直線状に交信局が位置していました。せっかくのヘンテナなので、いろいろ方向を変えて試してみようなどと考えていたのですが、天候がこんな状態でそれどころではなく、方向は変えずじまいだったのです。このヘンテナ、意外とビーム範囲が狭く、その分、ゲインが高いように感じます。多くが固定局でFBな八木をお使いのようでしたが、GPやモービル移動局とも問題なく交信できました。これまでのアンテナとは何か違う感触です。

 結局、1時間半ほどで13局と交信。途中からは横殴りの雨となり、ハンディ機もアンテナもずぶ濡れ、メモも取れない状態で、さすがに撤収となりました。終止、余裕のない運用で、考えていた実験も何もできませんでしたが、初めてのヘンテナに少しだけ手応えを感じることができました。


湿原からの高山


コメント (2)
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