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樹皮衣や木綿衣に施された美しい刺繍や

2021-07-28 | アイヌ民族関連
装飾品で触れるアイヌの美意識
アートアジェンダ2021/07/27
《色置裂紋木綿衣(ルウンペ)》 早稲田大学會津八一記念博物館蔵
渋谷区立松濤美術館で開催中の「アイヌの装いとハレの日の着物」展覧会レポート
初夏の東京・渋谷。道玄坂を上り喧騒を抜けると、落ち着いた松濤エリアに渋谷区立松濤美術館が姿を現す。現在、「アイヌの装いとハレの日の着物」展 が開催されている。同館の設計を手掛けた建築家の白井晟一によって紅雲石(こううんせき)と名付けられた花崗岩による重厚なファサードが印象的なエントランスに足を踏み入れた。
副題に「国立アイヌ民族博物館の開館によせて」とあるように、北海道・白老町にある民族共生象徴空間「ウポポイ」、そして、国立アイヌ民族博物館 が2020年7月に開館してから、ちょうど1年が経つ。コロナ禍による影響はあるものの、入場者数は既に25万人を超えている。
今回の展示は、国立アイヌ民族博物館のほか、東京国立博物館、日本民藝館等の収蔵品も含むアイヌの衣装を一堂に会した貴重な展示である。普段あまり公開されない早稲田大学會津八一記念博物館のコレクションが見られることも魅力の一つである。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ 展覧会情報
アイヌの装いとハレの日の着物 ―国立アイヌ民族博物館の開館によせて
開催美術館:渋谷区立松濤美術館
開催期間:2021年6月26日(土)〜2021年8月9日(月・振)
アイヌ文化は、大きく3つの地域別に語られることが多い。
北海道及び東北に居住した「北海道アイヌ」、サハリン南部を中心とした「樺太アイヌ」、クリル列島北部周辺の「千島アイヌ」に分けられる。
地域ごとに植生も異なり、それが衣服の文化にも大きく影響した。イラクサなどを使用したテタラペという草皮衣は主に樺太アイヌ、オヒョウニレやシナノキなどを使用した樹皮衣であるアットゥㇱ(厚司)は主に北海道アイヌを中心として広く根付いていった。今でも北海道の地名に厚別、厚田、厚床など、オヒョウニレの樹皮を表すアイヌ語「アッ」(樹木はアッニ)に由来する地名が多く残っており、各地に自生していたことが分かる(地名の由来について諸説ある地域もある)。
古くはシカやクマなどの獣皮衣のほか、サケなどの魚皮衣(主に樺太)、ワシなどの鳥皮衣(主に千島)など地域の自然を反映した様々な生地の衣服も存在するが、本展示では刺繍の美しい樹皮衣や木綿衣、装飾品などを中心に公開されている。
会場入口から進むと、いくつものアイヌの衣装が整然と奥へと続いていく。各々に美しく特徴的な文様に目を惹かれる。寒冷で綿作ができない北方圏においても江戸時代後半には日本などとの交易により木綿の入手が容易になった。そのため、木綿衣の普及によって新たな刺繍文化も拡がりを見せていった。
加飾によって衣服の呼び名が異なるが、今回の展示ではアットゥㇱのほか、特に北海道南部・噴火湾周辺の色裂置文衣と言われるルウンペを多く紹介している。ルウンペは、アイヌ語で直訳すると「道のあるもの」と言われ、まさに「道」のように細い布地を縫い付けて、その上に糸で刺繍を施してある。色合い、意匠も様々で、豊かな美的感覚をその場で比較できるのが今回の展示の醍醐味でもある。
モレウ(渦巻文様)、アイウシ(棘状文様)などのアイヌの文様には魔除けの意味があると紹介されることが多いが、学術的には解明されていない。アイヌの文様は、各家庭の暮らしが紡いできた美学である。そのため、家族間もしくは小さなコミュニティでの言い伝えは否定しないものの、社会共通の意味合いや見解が広く流布していなかった可能性は高い。しかし、芸術的とも言える美しい文様を眺めていると、そこに何らかの物語を感じずにはいられないのもアイヌ文様の魅力と言える。また、一見左右対称に見える意匠も、実は一部が意図的に非対称となっているものがある。この美意識も、完璧な対称物など存在しない自然の中で育まれたアイヌ文化の美学と論じる説がある。衣装を眺めていて、ふと小さな非対称文様を見つけると、なぜかそれが全体的なバランスとしてしっくりとくる意匠に見えてくる。
今回の展示では、日本、中国、ロシアなど、様々な交易品を柔軟に受け入れ、新たな文化として定着させていたことにも驚かされる。カパラミㇷ゚と呼ばれる木綿衣には、扇が描かれた和風の布地が使われており、アイヌ文様と見事に調和したアクセントになっている。また、日本の陣羽織から派生し、ハレの日に羽織ったと言われるチンパオリ。蝦夷錦と呼ばれる山丹交易の中国・清朝の生地なども使われた。
江戸時代後期の蠣崎波響の作画「夷酋列像」では、アイヌの長老らが山丹服やロシアのコートを羽織っているが、実際にこういった着用はしておらず政治的に異文化の誇張として描かれたものと言われる。しかし、展示のチンパオリは実際にアイヌ儀礼などで取り入れられてきたものであり、いわゆる伝統デザインとはまた違った美意識の存在が確認できる。
また、装飾品においても同様である。ニンカリと呼ばれる耳飾りには、ロシアの通貨コペイカが使われているものなど、時代に合わせて新しいものを取り込んできた遊び心が感じられる。
こうした交易の外来品は、アイヌの生活文化に広く根付いており、例えば日本の漆器の一つ行器(ほかい)なども、アイヌ語でシントコと呼ばれ、重要な儀式では必ず用いられるほど定着したものも多い。孤立した北国の厳しい自然の中で独自に発展してきたイメージの強いアイヌ文化だが、実際は交易により異文化を巧みに取り入れ、世界とともに新たな文化を育んできた歴史が、展示からも実感できる。
また、数々の衣装群には、上武やす子氏や貝澤雪子氏など、現代作家の作品も紹介されている。これは、アイヌの服飾文化が過去から連綿と受け継がれていること、そして時代に合わせた新しい色合い、デザインが生まれ続けていることを認識させられる。なお、北海道では、アイヌ文化の礎となる植生や環境を維持するために、イオル(伝統的生活空間)再生事業が進められており、オヒョウニレやヨシなどアイヌ文化に有用な植物等の保護・育成なども行われている。
渋谷という土地柄ゆえファッション関係者も多い中、昨年の日本民藝館のアイヌ工芸展同様に、漫画「ゴールデンカムイ」などからアイヌ文化に惹かれて来た若い来館者も増えていると聞く。一昨年、大英博物館の「マンガ展」では、ゴールデンカムイの主人公の少女アシㇼパが公式Twitterの表紙を飾り話題になった。この作品は緻密なアイヌ民俗描写としてもとても興味深い。今回の衣服の展示でも、例えば背面から展示されている着物を見るときに、漫画から知り得たアイヌの日常の仕草の一つがふと思い出された。主人公アシㇼパのフチ(祖母)が貰い物に感謝をする際に、首の後ろの襟上あたりに触れ、自分のトゥレンペ(憑神)にお供えをするシーンである。実際にアイヌの人々はこのトゥレンペを日常的に意識し大切にしていたと言われる。展示された衣服に袖を通した人も、この襟上あたりに触れていたかも知れないと想像するだけで、美しい文様が暮らしに息づく人々の豊かな日常を思い起こさせる。
こうしたアイヌへの新しいまなざしの中で、アイヌ文化の色々な側面を感じられる展示が増えている。7月17日からは、東京ステーションギャラリーにて、希代のアイヌ彫刻家・藤戸竹喜の大規模な彫刻展が開催されている。木彫り熊だけではない、動物や人物への愛情溢れる芸術作品の数々に息を飲む。晩年の連作「狼と少年の物語」は、親しみやすいストーリーとともに、切なく健気な少年の思い、そして滅びゆく狼の困惑しているような表情一つ一つが胸を打つ必見の作品である。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ 展覧会情報
木彫り熊の申し子 藤戸竹喜 アイヌであればこそ
開催美術館:東京ステーションギャラリー
開催期間:2021年7月17日(土)〜2021年9月26日(日)
国立アイヌ民族博物館の設立によって更に注目されるアイヌ文化。歴史的、社会的にこれまで目が向けられることのなかったものも多くある。
アイヌの伝統文様は美しい。しかし、これはアイヌ文化をイメージする一つのアイコンに過ぎない。ぜひ現在、東京・渋谷で開催中の 展覧会「アイヌの装いとハレの日の着物」で、アイヌの衣装デザインを楽しみながら、刺繍の一針一針に込められたアイヌの人々の思いに触れてほしい。
https://www.artagenda.jp/feature/news/20210727

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台湾の郭が金 五輪記録更新 重量挙げ女子59キロ級

2021-07-28 | 先住民族関連
中央フォーカス台湾 7/27(火) 16:45
台湾に今大会初の金メダルをもたらす郭婞淳
(台北中央社)東京五輪は27日、重量挙げ女子59キロ級が行われ、台湾の郭婞淳(27)がトータル236キロで金メダルに輝いた。台湾にとって今大会初の金メダル。
スナッチ103キロ、ジャーク133キロ。トータルも含めていずれも五輪記録を更新した。ジャーク1本目で125キロに成功し、金メダルが確定。3本目では141キロに挑戦したが失敗した。日本の安藤美希子は銅メダルだった。
台湾原住民(先住民)族アミ族の血を引く郭。中学の時にはバスケや陸上にも接していたが中学3年のとき、重量挙げで全国1位の座に就いた。高校からは重量挙げ一本に絞り、2012年のロンドン大会で五輪初出場。16年のリオ大会では58キロ級で銅メダルを獲得した。今年4月のアジア選手権、女子59キロ級で世界新記録トータル247キロを打ち立て、東京五輪への出場を決めていた。
今大会で台湾が手にしたメダルは金1、銀2、銅2。
(編集:楊千慧)
https://news.yahoo.co.jp/articles/e49609e62484664c869a53d21720da0e6beeef47

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【8月】シドニー・キャンベライベント/ビビッド・シドニー、シドニー映画祭、シドニー桜祭り2021ほか

2021-07-28 | 先住民族関連
日豪プレス 2021年7月28日
■料金には記載金額に発券料が加算されることもありますのでご注意ください。
■当ページは執筆時点の情報を掲載。最新情報は各イベントの公式サイトで確認を。
掲載情報は7月1日時点のもの。Covid-19の影響による中止・延期の可能性があるため、最新情報はイベント公式サイトで確認を。
FESTIVAL
ビビッド・シドニー
Vivid Sydney
 オーストラリアの冬の代名詞といえば「ビビッド・シドニー」。ザ・ロックスやダーリング・ハーバーでの光のショーやオブジェの鑑賞、音楽ライブ、講演など、記憶に残る色鮮やかな体験を楽しもう。
●会場:シドニー市内各所
●日程:8月6日(金)~28日(土)
●時間・料金:プログラムにより異なる
●Web: vividsydney.com
FILM
Sydney Film Festival
シドニー映画祭
国内外の注目映画の祭典に、今年も新作がずらり。ベルリン国際映画祭で銀熊賞受賞のオムニバス日本映画『偶然と想像(Wheel of Fortune and Fantasy)』、そしてオーストラリアの2人組ファッション・デザイナーが題材の『Step into Paradise』(写真)や、先住民族出身のミュージシャンで近年自伝も出版したアーチー・ローチとルビー・ハンターのライブを描く『Wash My Soul in the River’s Flow』などのドキュメンタリーも。
●会場:シドニー市内外の映画館など各所
●日程:8月18日(水)~29日(日)
●時間・料金:作品により異なる(10フレキシパス/10回分$165など各種割引チケットあり)
●Web: sff.org.au
EXHIBITION
War and Peace: The atomic bombing of Hiroshima and Nagasaki
戦争と平和:広島・長崎の原子爆弾
 1945年8月の広島と長崎への原爆投下から76年。放射線による原爆症で同年に亡くなった約20万人の犠牲者や、折り鶴に込められた祈りの記録が、海を越えシドニーの海洋博物館で展示中だ。核兵器の脅威や平和の意味について、考え話し合う機会にしてみては。
●会場:Australian National Maritime Museum(2 Murray St., Sydney NSW)
●日時:開催中~8月29日(日)10:30AM~4PM
●料金:無料
●Web: sea.museum/whats-on/exhibitions/war-and-peace
EXHIBITION
Archibald, Wynne and Sulman Prizes 2021
展覧会:アーチボルド、ウィン、サルマン賞
 オーストラリアの優れた肖像画に贈られるアーチボルド賞、風景画と彫刻のウィン賞、風俗画や壁画のサルマン賞のファイナリスト作品の展覧会。一般投票にもぜひ参加してみよう。アーチボルド賞の創設100周年を祝い、過去の受賞作展にも同チケットで入場可。
●会場:Art Gallery of NSW(Art Gallery Rd., Sydney NSW)
●日時:開催中~9月26日(日)10AM~5PM
●料金:大人$22、他
●Web: artgallery.nsw.gov.au/whats-on/exhibitions/archibald-wynne-sulman-prizes-2021
EXHIBITION
Unsettled
展覧会:アンセトルド
 「unsettled(未解決、不安定)」なオーストラリア先住民史を分かりやすく表現した展覧会。生活用品、写真、アート、アニメーションなど多様な展示品を通して、同化政策で家族を奪われた「盗まれた世代」や現代の先住民の存在などを、一から視覚的に理解できる。
●会場:Australian Museum(1 William St., Darlinghurst NSW)
●日時:開催中~10月10日(日)10AM~5PM
●料金:無料
●Web: australian.museum/exhibition/unsettled
FESTIVAL
Sydney Cherry Blossom Festival 2021
シドニー桜祭り2021
 シドニー西郊のオーバーン植物園で、桜の花の下を歩きながら初春の兆しを感じよう。屋台フードに日本酒、音楽やパフォーマンスのステージ、瞑想のセッションなどもお花見気分を高めてくれる。日本発の人気キャラクター、ハロー・キティに会えるチャンスも。
●会場:Auburn Botanic Gardens(99 Chiswick Rd., Auburn NSW)
●日時:8月21日( 土)~29日(日)9AM~5PM
●料金:$10(要予約)
●Web: cumberland.nsw.gov.au/sydneycherryblossomfestival
https://nichigopress.jp/event/event_syd/208790/

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縄文遺跡群が世界文化遺産に登録、北海道の関係者も歓喜

2021-07-28 | アイヌ民族関連
産経新聞 7/27(火) 21:22
北海道や青森県、岩手県、秋田県に点在する17遺跡で構成する「北海道・北東北の縄文遺跡群」が27日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された。札幌市中央区の北海道庁赤レンガ庁舎では、世界遺産登録に向けて活動してきた関係者らが世界遺産委員会の審議の様子をオンラインでライブ視聴。登録決定のアナウンスが会場に流れると、満面の笑顔で喜びを分かち合った。
午後6時半から開かれたライブ視聴の会場には、北の縄文道民会議のメンバーをはじめ、道や道議会の関係者など26人が参加。世界遺産委員会の審議が予定よりも早く進み、午後6時50分すぎに登録決定が伝わると、会場内に「やったー」と歓喜の声が響いた。
遺跡のある函館市や千歳市、胆振(いぶり)管内の伊達市、洞爺湖町、森町の5市町の首長からオンラインで「待ちに待った登録」「ほっとしています」など喜びのメッセージが届けられた後、鈴木直道知事や小畑保則道議会議長らがくす玉を割って登録決定を祝福した。
鈴木直道知事はアイヌ文化や自然、食など北海道の魅力あるコンテンツに「世界文化遺産が加わった」と世界遺産登録の決定を歓迎。コロナ禍にある現在は観光誘客が難しいものの「国内外に向けた動画を制作・公開し、世界文化遺産に登録された北海道の宝を世界に発信したい」などと述べ、コロナの収束後に向けて積極的にPRを進める考えを示した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2d36d72f939df145f81b6ef12e1d269237277e76

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酷暑下の札幌五輪マラソン 市民の冷ややかな声も少なくない

2021-07-28 | アイヌ民族関連
ニュースポストセブン 7/27(火) 7:05
 新型コロナの感染者急増に加え、開会式スタッフの辞任、解任というトラブル続きで開幕した東京五輪。8月には東京から800km以上離れた札幌を舞台に、五輪の花形種目であるマラソンのほか競歩も実施される。しかし、盛り上がりはいまひとつ。さらに熱中症やコロナ感染拡大の重大リスクも懸念されている。ジャーナリストの山田稔氏がレポートする。
 札幌・大通公園の西10丁目にある芝生広場に開幕直前の7月19日、五輪シンボルのモニュメントが登場した。五輪ムードを高めようと市が875万円かけて制作したものだ。競技開催地の自治体を飾り、大会を盛り上げるシティドレッシングの一環だという。
開幕直前に政治家が続々と札幌入り
 政治家も続々と北海道を訪れた。加藤勝信官房長官は7月17日、開業1周年(7月12日)を迎えたアイヌ文化の発信拠点「ウポポイ」を視察後、「札幌でのマラソン、競歩の際にアイヌ舞踊を行い、国内外に広く発信することにより、アイヌ文化とウポポイの普及啓発を図る」と語った。大会盛り上げの演出か。
 7月19日午後、急遽、札幌を訪問したのは丸川珠代オリンピック担当大臣だ。マラソンと競歩会場の視察のためということだが、マラソンにはIOCのバッハ会長が視察する予定で、そのための事前視察だった。
 市や政府は札幌の競技を盛り上げようと必死だが、その一方で、7月17日、札幌市内で約100人(主催者発表)が五輪反対を訴えるデモを行い、シュプレヒコールなしに「五輪よりも生活」などと訴えた。また、その前日には北海道大学大学院生らが「東京五輪マラソン・競歩の札幌開催に関する反対署名」5214筆を秋元克広市長あてに提出するといった動きもあった。
「盛り上がるわけがない」
 コロナ感染が再拡大する中での競技実施に、北の大地の住民たちは歓迎一色とはほど遠いようだ。札幌市民はどう受け止めているのだろうか。
「今は札幌の夏は非常に暑く、リスクがある中でわざわざ札幌に来てマラソンや競歩をやるなんて冗談としか思えませんね。周囲のスポーツ好きの一部の人たちはサッカーの予選のチケットを競って入手していましたが、急遽無観客となってがっかりしているようです。
 コロナ感染が拡大しているときにマラソンなんて迷惑だという人もいますが、私の周りに関しては大半が無関心ですね。マラソンやサッカーというよりも、開催意義を見出せない五輪そのものに関心がなくなってしまったようです」(札幌市内の大学に勤務する60代の教員)
 ネット上などで市民らの声をピックアップしてみると、冷ややかなものが多い。
「市民も楽しみにしていた札幌マラソンは2年連続で中止が決まったのに、オリンピックのマラソンだけ強行されるなんて納得がいかない」
「マラソンの開催がIOCの一方的な決定で札幌に変更されたとき、メディアは札幌のコースをボロカスに言っていた。そのうえコロナ拡大状況下での強行開催でしょ。今からでもやめてほしい」
「市民が沿道での応援を自粛しても、道外からの観光客はどうだろうか。心配だ」
「ラグビーワールドカップのときはドーム近隣の店は暴動の予防策としてシャッターを下ろしていましたが、今回のサッカー予選は無観客だったからひっそり。盛り上がるわけないですよ」
不自由を強いられる市民たち
 市内ではマラソン、競歩に向けて厳しい交通規制が敷かれる。駅前通りの大通公園3丁目と4丁目の間は、なんと13日間通行止めになるという。この規制には悲鳴が上がっている。
「夏休みシーズンの書き入れ時に商業地で何日も交通規制されては商売になりません」
「配送トラックの荷物運搬どうするのか。コンビニ、スーパー、デパートみんな困ってしまう。郵便や宅急便も遅れそう。交通規制だけでもすごい迷惑」
 さらに、SNS上には日よけテントが撤去された果物店の画像がアップされていた。投稿主は「景観が悪いと強制撤去されたそうです。2時間のために50年を。ひどい」と書き込んでいた。この投稿はかなりの反響を呼んでいるようだ。
 札幌でのマラソン、競歩は、一般市民らの沿道応援を締め出し、市民生活に大きな不自由を押し付けての開催となる。
21年ぶりに猛暑日を記録
 大会組織員会、北海道、札幌市はマラソン・競歩について、沿道での「観戦自粛」を呼びかけている。そのほか、スタート、フィニッシュ地点の大通公園周辺のほか、マラソンコース途中の道庁赤れんが庁舎の前庭を立ち入り禁止区域にするなどの対策を発表している。
 マラソンの会場がIOCの判断で東京から札幌に一方的に変更されたのは、熱中症対策のためだった。東京よりも涼しい札幌なら大丈夫だろうという判断だったのだろう。
 ところが、今年の札幌は猛烈に暑い。7月19日は最高気温35.0℃に達し、21年ぶりに猛暑日となった。この日、市内では午後5時までに9人が熱中症で搬送されたという。本番当日はどうなるのだろうか。
 ちなみにマラソンのスタート時刻は朝7時である。参考までに7月19日のスタートからゴールまでの時間帯の気温は次の通りだ。
・7時/26.2℃、8時/27.9℃、9時/29.9℃、10時/30.9℃(気象庁のデータ)
五輪史上最大の猛暑に
 あまりの暑さで棄権者が4割を超えた2019年の陸上の世界選手権ドーハ大会の女子マラソンはスタート時間が深夜0時だったにもかかわらず、スタート時の気温は32.7℃だった。さすがに、札幌ではそこまでの悪条件にはならないだろうが、今年の暑さを考えると不安だ。
 競歩・マラソンの開催は8月5日~8月8日だが、例年の最高気温はどうなっているだろうか。
【2019年(最高気温)】8月5日/32.0℃、6日32.4℃、7日/30.4℃、8日/25.0℃
【2020年(最高気温)】8月5日/30.2℃、6日/27.3℃、7日/27.2℃、8日/23.9℃(気象庁データ)
 暑さに加え、両年ともこの間の平均湿度は軒並み70%を超え、90%の日もあったほどだ。このように札幌の8月上旬は意外と蒸し暑いのである。米国のCNNは7月19日、「東京五輪、五輪史上最大級の猛暑に警戒」と報じ、札幌の暑さにも言及していた。
 連日30℃を超える「酷暑五輪」には、選手も不満を隠さない。ロシアのテニス選手ダニル・メドベージェフ選手は「今までで最悪の暑さだ」として試合開始時間の変更を提案し、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ選手(セルビア)も「彼に100%同意する」と発言したと報じられた。
 42kmや50kmの長丁場を戦うマラソンや競歩では、選手だけでなく、沿道を訪れてしまう観客や警備スタッフらの熱中症の懸念が高まるばかりだ。
まん延防止の再要請も受け入れられず
 コロナ感染拡大も大きなリスクである。北海道は7月17日以降、新規感染者数が再び100人超の日が続いている。7月26日には札幌市だけの感染者数が約1か月半ぶりに100人を超え、緊急事態宣言解除後で最多となるなど、増加傾向が顕著になっている。
 鈴木直道・北海道知事は札幌での感染再拡大に対し「まん延防止等重点措置」の再適用を国に要請している。夏の観光シーズンに突入したことで、道外からの観光客が増え、感染拡大懸念は高まる一方だ。ところが政府は「今の時点で直ちに必要だとは見えない」(西村康稔経済再生担当相/7月20日)とつれない対応だ。
 組織委員会は大通公園など人が集まりやすいスポットへの立ち入り禁止など人流対策を発表しているが、いざマラソンや競歩が始まったら、コースの沿道に人が集まるのは目に見えている。
「5月に行われた五輪テスト大会(ハーフマラソン)でも観戦自粛を呼びかけていましたが、沿道にはそれなりに人が集まっていました。場所によっては密になっているところもありました。
 7月24日に行われた自転車ロードレースでも都内のスタート会場周辺の沿道はスマホを手にした観客が群がっていましたし、観戦自粛といったところで本番になれば、やはり相当数の観戦者が集まってしまうでしょう。札幌ではマラソン目当ての観光客もかなりやって来るでしょうから、人流を止めるのは無理です」(五輪を取材するジャーナリスト)
 マラソンのレース当日は、沿道にスタッフ約2000人を配置して、観戦者が密集するのを防ぐ予定だが、スタッフの数だけでも十分に密になる規模だ。
懸念される沿道での反対活動や抗議行動
 さらに、もうひとつ懸念材料がある。五輪開催に反対する一部の人による競技実施中の反対活動や抗議行動である。マラソンにはバッハ会長が視察に訪れるというから、なおさら心配である。
 茨城県で行われた聖火リレーでは、沿道にいた50代女性がランナーに水鉄砲で液体を発射するという事件があった。マラソンや競歩は距離が長いだけに、完全に警備するのは至難の業だ。
 2030年冬季五輪誘致に向け、札幌市や北海道は今大会のマラソン・競歩、サッカー予選を成功裏に終えたいだろうが、コロナ感染拡大と熱中症という重大なリスクを抱えての競技実施となる。「安全・安心」な大会が看板倒れにならないといいのだが。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c4f5dc643b378332f4f0325781f0f3cf08581124?page=1

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日テレ「スッキリ」最悪打ち切り危機 小林賢太郎氏の解任騒動で「差別問題」飛び火

2021-07-28 | アイヌ民族関連
東スポ 7/27(火) 5:15
 東京五輪の開会式前日、演出を担当する元「ラーメンズ」の小林賢太郎氏(48)が、過去にユダヤ人大虐殺(ホロコースト)をコントのネタにして解任された問題で、情報番組「スッキリ」(日本テレビ系)が〝番組存続のピンチ〟を迎えそうだ。同番組はアイヌ民族に対する差別問題を抱えている。それだけに今回ホロコーストがクローズアップされたことで「打ち切りの可能性が高まった」との見方が浮上している。
 日本人選手の活躍で、現在は大いに盛り上がっている東京五輪だが、開幕直前はゴタゴタ続きだった。開会式の音楽担当だったミュージシャン小山田圭吾は、過去に〝障がい者いじめ〟を自慢げに話していたことが分かり、19日に辞任。翌20日には、大会の文化フェスティバルに出演予定だった絵本作家のぶみ氏が、過去の不適切発言が発覚し辞退した。さらに開幕前日の22日には、過去にホロコーストをコントのネタにした小林氏が解任された。
 これにより22日午後から23日に放送されたワイドショーでは、小林氏解任の話題一色と言えるほど、この問題を取り上げたが、唯一積極的に報じようとしなかったのが「スッキリ」だ。
「大会組織委員会が、小林氏の解任を発表したのは22日午前11時過ぎ。その日の『スッキリ』はもう終わっていた。だから23日の放送でやるのかと思ったが、そんなに詳しくやらなかった」(芸能プロ関係者)
 小林氏の解任について、23日の「スッキリ」は、事実関係を淡々と説明しただけで、MCの加藤浩次やコメンテーターなど、一人もこの件についてコメントすることはなかった。
「スッキリ」が日テレ制作、「ミヤネ屋」は読売テレビ制作という違いはあるものの、同じ系列局でこんなに扱い方が違うのは不自然だ。
「『スッキリ』が小林氏の解任を正面から取り上げなかったのは、アイヌ民族への差別問題を抱えているからですよ」と指摘するのはテレビ関係者。
「スッキリ」では、3月12日の放送でアイヌ民族の女性を描いたドキュメンタリー作品を紹介した際、お笑い芸人・脳みそ夫が「この作品とかけまして動物を見つけた時ととく。その心は『あ、犬』」となぞかけを行い、これが「アイヌ民族への差別」と批判された。
 この問題について放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は、今月21日に「放送倫理違反があった」とする意見を発表したばかり。翌22日の放送で加藤は「しっかり検証し、今後どのようにできるのか考えたうえで番組の中で報告したい」と神妙に話した。この番組終了直後に小林氏の解任が発表されたのだ。
「こんなことを言った次の日に加藤やコメンテーターが、ホロコーストをネタにした小林氏を批判できるわけがない。『自分たちの差別問題はどうなるんだ!』と言われてしまう。だからこの件について、一切コメントしなかったのでしょう」(同)
 さらに今回、ホロコーストの問題がクローズアップされたことで、「スッキリ」は番組存続の大ピンチを迎えた、との見方も浮上。別のテレビ局関係者は「差別の問題を笑いのネタにするのは絶対に許されない。アイヌ民族に対する差別的な発言は、それだけで番組打ち切りとなっても仕方がない案件。番組できちんと検証したうえで謝罪しないと、『スッキリ』は近いうちに打ち切りになる可能性が高いのでは」と指摘している。
 26日に行われた日本テレビの定例社長会見で、杉山美邦社長は「心からおわびしたい。BPOの意見を真摯(しんし)に受け止め、再発防止に努めて参ります」と謝罪。8月26日の同番組の枠内や、同28日深夜に検証番組を放送するという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/74293c4b861380a2652eb29a3e5aa776a7b021bd

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日テレのアイヌ民族差別表現 8月26日「スッキリ」で検証内容放送へ

2021-07-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞 07/26 19:38
 日本テレビ系列の情報番組「スッキリ」でアイヌ民族への差別表現があった問題で、同局は26日の社長定例会見で、8月26日朝の同番組内で検証内容を放送することを明らかにした。
 福田博之取締役執行役員は「なぜこういう差別表現を放送してしまったのか、チェック体制が至らなかったかという観点から検証する」と述べた。8月30日午前2時5分から、系列の札幌テレビ放送(STV)で日本テレビが制作した特別番組を放送することも明らかにした。
 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会がこの問題について「放送倫理違反があった」とする意見書を公表したことについて、杉山美邦社長は「痛恨の極み。再発防止に全力を挙げていきたい」と述べた。(能正明)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/571215

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知られざるマカダミアナッツの真実 ~世界で最も興味深いナッツ

2021-07-27 | 先住民族関連
ニューズウィーク 2021/07/26
カリっとした歯触りとクリーミーな味わいで他のナッツにはない独特の風味のマカダミアナッツ。(Credit:Diana Taliun-iStock)
ハワイ土産として定番の「マカダミアナッツ」をくるんだチョコレート。カリッとした歯触りと甘いナッツの風味は、チョコレートとの相性が抜群で、好きな人も多いはず。ハワイに行けば、チョコレートだけでなく、粒がそのまま入った缶入りのものなど、どこの土産店にもマカダミアナッツ製品がずらりと並ぶ。
でも・・・マカダミアナッツがハワイの名産かのようになっていることに、オーストラリア人はモヤモヤしている。
なぜかというと、マカダミアナッツはオーストラリアが原産だからだ。
昔はこの事実を日本で知る人は少なく、「マカダミアナッツはオーストラリアが原産」だというと、かなりの割合で驚く人がいた。最近では割と浸透しつつあるようで、「そんなことは知っているよ!」という人も結構いるかもしれない。
しかし、すっかりお馴染みになったナッツ「マカダミア」には、これ以外にも興味深い逸話がいくつもある。
海を渡ったマカダミアナッツのルーツや豪先住民の伝説、オーストラリア数千年の知恵が詰まった『世界で最も好奇心をそそる魅力的なナッツ』でもあるのだ。
マカダミアナッツのふるさと
マカダミアナッツは、オーストラリア大陸東部を南北に走るグレートディバイディング山脈に沿ってできた多雨林に自生するオーストラリア固有の植物だ。
主な自生地区は、ニューサウスウェールズ州北東部からクイーンズランド州東部にかけての温暖な地域だが、ほとんどがクイーンズランド州に入るため、「クイーンズランド・ナッツ」とも呼ばれる。
「マカダミア」という名称は、1857年に植物学者フェルディナンド・ヴォン・ミューラーとウォルター・ヒルがオーストラリア探索で発見した際に、友人であった著名な化学者ジョン・マカダムの名をとったことに由来するという。
野生種は、4種あるが、商業生産品として「マカダミアナッツ」を収穫しているのは2種。そのうちの1種は、先住民の人々が「ジンドル」または「ジンディリ」などと呼んできたもので、後にヨーロッパからの入植者が入ってきてから、「キンダル・キンダル」と名付けられ、これを品種改良してきたものが、現在の主な商業用品種となっているそうだ。(参照)
先住民伝説にも登場するオーストラリア数千年の知恵が詰まった万能植物
オーストラリア・マカダミアナッツ協会によると、マカダミアナッツは6千万年前頃からオーストラリア大陸に存在した植物だという。
そのため、このマカダミアナッツも、以前のコラム「先住民の知恵に学ぶ、森の恵みのスーパーフード」で紹介したオーストラリアのブッシュフード(何千年も前から豪先住民が食べてきた食料)のひとつだ。先住民の人々は、ナッツをそのまま食べるだけでなく、ナッツから油を搾り出して様々なシーンで利用してきた。
油をそのまま塗布して、肌の再生と活性化を促す化粧品のような使用法のほか、他の植物の抽出物と混ぜてキャリアオイルとして使用し、薬品を作っていたという。また、黄土や粘土で顔や体に図柄を描くためのバインダーとしても使用していたそうだ。食料としては、主食ではなく、儀式の際の贈り物やごちそうであったというから、楽に採取できない貴重な食べ物であったことがうかがえる。
先住民の人々が語り継いできた伝説のなかに、マカダミアナッツが登場するものがある。
クイーンズランド州フレーザー島の先住民族には、山の見張りをするために出かけた男が怪我をして動けなくなってしまったところ、友達のトカゲと途中で出会ったワラビーやオウムが知恵を絞り、助けが来るまでの間、男が食べられるようにと、マカダミアナッツを近くに撒いた...という話が伝わっている。小さくても栄養豊富であることが、この時からわかっていたのだろう。
現代の研究により、実際に栄養価が高く、植物由来のオメガ3脂肪酸や一価不飽和脂肪酸、マンガンなど抗酸化物質が多く含まれ、数々の効能が期待できることが明らかになっている。(主な栄養成分)
マカダミアナッツが、現代のスキンケアやヘアケア製品などにも使われていることをご存知の方も多いと思うが、先住民の人々が、何千年も前から今とほとんど変わらない使い方をしていたことに、驚嘆するばかりだ。
人間にとってはベネフィットの多いマカダミアナッツだが、犬にとっては有毒なので、犬を飼っている人は、誤って食べさせたりしないようご注意を。(参照)
たった1本の木から世界へ
マカダミアナッツは、1800年代初頭にオーストラリアから種子が持ち出され、ハワイへと渡り、当初はサトウキビの防風林として植林されたという。後に食用として注目され、冒頭で触れたようなハワイの大ヒット土産となった。
食用として最初に目をつけたのが、有名なハワイ土産チョコレート「ハワイアンホースト」の創業者マモル・タキタニ氏という日系3世であることも興味深い話だが、それよりも好奇心をそそられるのは、世界生産量の大半を占めるマカダミアナッツの木のルーツだ。
2019年に行われたDNA調査によると、世界の7割を占める生産量を誇るハワイのすべてのマカダミアナッツの木は、クイーンズランド州のギンピー周辺に自生していた1本の木に由来するということがわかったという。
つまり、ハワイにあるマカダミアナッツの木はすべて、ギンピーの1本の木のクローンであるというのだ。(参照)
ギンピーに自生していた1本の野生マカダミアナッツの子供たちが、海の向こうで根付いている ───
そう思うと、なんとも感慨深い。
ギンピーは、クイーンズランド州でゴールド・コーストと対をなす、美しい海岸線が続くサンシャイン・コーストの北西内陸部にある小さな町。上で紹介した先住民の伝説が伝わるフレーザー島へも近い。町の近くのキャラバン・パークに滞在したこともあり、オーストラリア東部を南北に移動する際に、何度となく通っているため、なにやらやたらと親近感がわく。
ただ、野生種のマカダミアナッツは、絶滅の危機にあるという。種を絶やさぬよう、なんとしても守っていかなければならないと強く思うとともに、これからは、マカダミアナッツをカリっと噛むたびに、ギンピーの温暖な気候とどこまでも広がる青い空のことを思い出すことになりそうだ。〈了〉
https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/hirano/2021/07/post-27.php

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米国サウスダコタ州の祭典「ブラックヒルズ・パウワウ」

2021-07-27 | 先住民族関連
リスヴェル 2021年07月26日公開

アメリカ合衆国サウスダコタ州ブラックヒルズ地区では、毎年5月から11月にかけて多くの「パウワウ(Powwow)」が開催されている。パウワウとは、北米先住民族の言葉で「集会」を意味する。
2021年10月8日から10月10日の3日間開催される「ブラックヒルズ・パウワウ」には、何百もの部族が集い、3日間にわたるアートショー、太鼓の演奏、歌やダンスで盛り上がり先住民の文化を祝う。毎年10月にラピッドシティで行われるこのパウワウは、先住民文化に関するイベントとしてはアメリカ国内でも最も古いもののひとつとして知られており、インディアンアートやクラフトなどの展示が充実している事でも有名である。
ブラックヒルズ・パウワウ(Black Hills Powwow and Expo 2021)
開催期間: 2021年10月8日〜10日
場  所: サミットアリーナ・アット・モニュメント(ラピッドシティ)
料  金: 1日パス18ドル(13歳〜64歳)、12ドル(4歳〜12歳)4歳以下、65歳以上無料
公式サイト: https://www.blackhillspowwow.com
【お問い合わせ】
Travel South Dakota
ホームページ:https://www.travelsouthdakota.com
https://www.risvel.com/news/5834

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アイヌ文様コースター製作体験講座 浦幌

2021-07-26 | アイヌ民族関連
十勝毎日新聞 2021/07/25 7:00

コースター作りに打ち込む受講者
 【浦幌】アイヌ文化の伝承事業「アイヌ文様コースター製作体験講座」が5、6、12、13の4日間、町内の厚内公民館で開かれた。
 アイヌ民族団体「ラポロアイヌネイション」と同館の共催。アイヌ民族文化財団アドバイザーの廣川和子さん(音更町)を講師に迎え、町民7人がコースター作りを体験した。
 受講者は廣川さんの見本を参考に、布地に図案を描いてチェーンステッチを施した。
 図案には「モレウ(渦巻き紋)」や「アイウシ(とげ紋)」など基本形の文様を使い、魔よけの意味があることから新型コロナウイルスの終息も願った。
 「糸の引っ張りをもう少し緩やかに」などと廣川さんからアドバイスを受け、丁寧に縫い上げてコースターを作った。(円子紳一通信員)
https://kachimai.jp/article/index.php?no=538178

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こけしで縄文文化PR、青森・黒石の阿保さん制作

2021-07-26 | アイヌ民族関連
北海道新聞 07/25 10:44
 「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録が間近に迫る中、青森県黒石市の津軽系こけし工人・阿保六知秀(むちひで)さん(71)が、青森県の縄文文化をPRしようと「縄文津軽こけし」を制作した。
 同市の津軽こけし館によると、津軽系の体に描かれる独特な柄の「アイヌ模様」は、縄文土器などの文様と似ている部分があり、縄文時代から受け継がれてきた柄をこけしに取り入れた-という説があるという。縄文文化とこけしにこうした縁があることから、今回の制作に至った。
 縄文津軽こけしは、おでこの部分にゴーグルのように描いた遮光器土偶風の目が一番の特徴。青森県らしさを出すため、頭の形はかわいらしいリンゴ形とした。胴体には津軽系でよく描かれるボタンの花と、「縄文柄」により近い感じに仕上げたというアイヌ模様があしらわれている。
 木地にもこだわり、黒基調の男性風は木目の色が濃く、茶色のサクラの木、赤基調の女性風は木肌が白いイタヤカエデを使用した。24日、同館で制作に当たった阿保さんは「縄文津軽こけしが、縄文のロマンに触れるきっかけになってくれれば」と話した。
 津軽こけし館で販売しているほか、同館ホームページでも注文を受け付けている。問い合わせは同館(電話0172-54-8181)へ。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/570748

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<東胆振・日高 歴史を歩く>様似山道 蝦夷地で初の官製道路

2021-07-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞 07/25 05:00
 様似町幌満の幌満川河口に様似山道の東口がある。角張った硬い石が積み重なる沢を登り、尾根へ出て西へ。その後3度ほど沢を登り降りし、最難所の「ルランベツ(ルエランベツ=アイヌ語で『坂・川』=の通称)」の沢では急斜面に張られたロープを伝い歩いた。道幅1メートル弱。険阻というほどではないが、骨の折れる道程である。
 アポイ岳(810メートル)山麓を東西に走る様似山道は延長約7キロ。江戸後期の1799年(寛政11年)、猿留(さるる)山道(えりも町)とともに江戸幕府が開いた蝦夷地(えぞち)初の官製道路だ。両山道の開削により、勇払(苫小牧)など道央と、厚岸、根室など道東を荒天時や冬季に行き来する困難さは緩和されたのだった。
■「第一の難所」
 それより前は、後年「日高耶馬渓(やばけい)」と名付けられた断崖絶壁の海岸線が通り道。箱館奉行・羽太正養(はぶとまさやす)の公務記録「休明光記(きゅうめいこうき)」は、ここを「蝦夷地第一の難所」とし、通行の困難さを伝える。「縄を下げ梯子(はしご)をかけて渉(わた)り、又(また)は巌(いわお)の下をくぐり、或(あるい)は浪の打寄る隙を見て飛び越ゆる所あり」
 旅人が「念仏を唱えつつ登り降りした」とされる絶壁を見下ろす場所が、山道から少し外れた崖の上にある。住民団体「アポイ岳ファンクラブ」事務局長の田村裕之さん(50)の案内でそこに立つ。奇岩「鵜(う)の鳥岩」が屹立(きつりつ)する海面は100メートルも下にある。
 山道はこの難所を山側へ迂回(うかい)する。開削は北方防備の強化と蝦夷地開拓が目的だった。1789年、和人の横暴に抗して国後島と対岸のアイヌ民族が蜂起(クナシリ・メナシの戦い)。ラッコの毛皮などを求め南下するロシアがアイヌ民族を懐柔することを恐れた江戸幕府は1798年、東蝦夷地へ巡察隊を送った。
 そこに加わった幕吏の近藤重蔵や最上徳内が、難所をかわす山道の必要性を説いた。「ロシアの動向などの情報を迅速に伝え、悪天候でも兵を送り込めるルートの確保を狙った」と様似郷土館の高橋美鈴学芸員(34)。細い山道は、北からの脅威に対する幕府の強い危機感の表れと言える。
 一帯の地形は約1300万年前の造山運動でできた。地殻を構成する東側と西側のプレート(岩盤)が衝突し、東側の境界面がめくれ上がって日高山脈となった。アポイ岳はその南端付近にある。地下深部の硬い岩石が突き上げられて急峻(きゅうしゅん)な地形となり、波浪に侵食され絶壁となった。
■プレートの境
 様似山道は、このダイナミックな地球の動きを実感できる道でもある。行路の途中で、足元の石の色が暗色から明色に変わるのだ。「東西のプレートの境で色が変わると考えられています」と田村さん。知らぬ間にその境をまたいでいた。
 山道沿いに明治初期、「原田宿」という宿屋があり、今も礎石が残る。宿の主の末裔(まつえい)で様似町の画商、原田恭宏さん(84)は1980年、山道の調査に加わり、宿の跡地を確かめた。「山道の存在を知る町民は少なく、原田宿も知られていなかった」と振り返る。
 調査を主導したのは様似町郷土史研究会。79年から調査を重ねて山道の全容を解明し、ササ刈りなど整備に取り組んだ。取り組みは官民に継承され、今は「アポイ岳ジオパーク」のフットパス(歩行用の通路)として維持されている。住民らの努力に感謝しつつ、5時間かけて同町冬島の山道西口にたどり着いた。(中川大介)
<ことば>様似山道 江戸幕府が1799年に東蝦夷地を松前藩から取り上げ、直轄領化した上で1年間の突貫工事で完成させた。3年後に南部藩士が補修。探検家の松浦武四郎や測量家の伊能忠敬も通ったが、明治期以降、海岸に道路が敷かれて廃れた。1985年に様似町が文化財に指定。一部は2018年に国史跡に指定され、19年には猿留山道とともに文化庁の「歴史の道百選」に選ばれた。原田宿は1873年(明治6年)から12年間、淡路島から渡道した原田安太郎が営んだ。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/570639

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アイヌ文化伝承へ「ウポポイ」1年 歴史受け継ぎベテランや若手活躍

2021-07-25 | アイヌ民族関連
産経新聞 7/24(土) 20:30

北海道白老(しらおい)町にアイヌ民族の文化復興拠点「民族共生象徴空間」(通称ウポポイ)が開業して7月12日で1年を迎えた。アイヌの歴史・文化を学び伝えるナショナルセンターとして国が整備したもので、ウポポイの前身ともいえる施設の歴史も受け継ぎながら、伝承者や若手職員らが文化を次代につなげるための歩みを進めている。
■運営の土台は前身施設
ウポポイは白老町にあるポロト湖畔に整備された。敷地面積は約10万平方メートル。東京以北で初の国立博物館「国立アイヌ民族博物館」や体験型のフィールドミュージアム「国立民族共生公園」、体験交流ホール、伝統的な集落(コタン)などからなる。約1・2キロ離れた高台には慰霊施設も整備された。
この地には平成30年まで、ウポポイの前身ともいえる民間の一般財団法人アイヌ民族博物館があった。愛称の「ポロトコタン」はアイヌ語で「大きい湖の集落」を意味する。昭和40年に開業、長年にわたりアイヌ文化の発信活動などに取り組んできたが、ウポポイの開業準備に伴う運営団体の合併で、平成30年3月末に閉館した。
職員の多くはウポポイへと移籍し、培ってきた経験と歴史はウポポイ運営の土台につながっている。
■踊りと歌で伝承41年
ウポポイ唯一の伝承者、高橋志保子さん(71)=白老町出身=は今年で活動41年目を迎えた。19歳でポロトコタンに就職し、古式舞踊や歌などを来館者らに披露。今もウポポイ内の「チセ」(伝統家屋)で民族楽器の「ムックリ(口琴)」や踊り、歌などの定時公演を担当する。
「来てくれた人に楽しんで帰ってもらいたいと思いながら続けていたら、こんなに長くなっていた」
気さくな人柄が来館者から人気で、談笑しながらムックリの鳴らし方や昔のアイヌ民族の暮らしなどを説明。「楽しく交流できればそのことを誰かに伝えてくれるかもしれない。そうやって関心を持つ人が増えるとうれしい」と地道に伝えることの大切さを語る。
ムックリは新型コロナウイルス感染防止用のアクリル板を隔てても、独特の音色が美しく響き、演奏を終えるたびに来館者から大きな拍手が沸き起こる。
平成27年には、長年の伝承活動が評価され、地元の白老町から指定無形民俗文化財・伝統文化継承者に選ばれた。開業からの1年を振り返り「これからも来てくれた人たちを楽しませるために歌と踊りを続けたい」と語る。
■エカシの父の後を継ぎ
「父がいたポロトコタンにはよく遊びに行っていた」。ウポポイでアイヌ文化を伝える仕事を始めて7年目の山丸賢雄(けんゆう)さん(27)=白老町出身=は、そう幼少期を語る。アイヌ文化に携わるきっかけは伝承者人材育成プログラムへの参加。父の山丸郁夫さんに紹介してもらったという。
郁夫さんは「エカシ」と呼ばれる集落の長老だった。ポロトコタンでは、来館者に伝統舞踊を披露するなど文化振興を担当していたが、山丸さんが19歳の時に57歳で急逝した。
研修は父が亡くなって間もなく始まったが、「あちこちで『お前が郁夫さんの息子か』と声をかけてもらった。それがありがたかった」と振り返る。
第3期生として平成24年から3年の研修を受け、修了後にポロトコタンへ就職。今はウポポイでアイヌ語の体験教育を担当する。
アイヌ民族は文字を持たず口承で文化をつないできた歴史があり、そのことを分かりやすく伝えようと、「赤ずきん」など手作りの紙芝居で童話などを和訳しながら朗読。アイヌ語をカタカナ表記したカードを使うなど工夫を凝らす。
自身もアイヌ語を学ぶのが楽しいといい、「日常会話で使える環境にしたい」と話す。
ウポポイ運営本部の野本正博文化振興部長(58)は「これからは文化の創造が必要」と次のステージに向けた目標を語る。
今に伝わる古式舞踊などはかつての映像や音源などを参考に現代へ継承されてきた。野本さんは「先人たちも工夫を重ねて、これらの踊りを作りあげてきたはず。過去のものの再現だけではなく、今の時代に自分たちで生み出し、示すことも大切」と強調。人材育成プログラムの見直しなどを進めながら、新たな文化発信のあり方を探っている。(坂本隆浩)
https://news.yahoo.co.jp/articles/cdd115fb5db96ddd1ef023a0561ad8935172444f

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先住民の楊勇緯が銀、今大会台湾勢で初メダル=柔道男子

2021-07-25 | 先住民族関連
中央フォーカス台湾 7/24(土) 19:15
初出場の五輪で銀メダルを獲得した楊勇緯
(東京中央社)東京五輪は24日、柔道男子60キロ級が日本武道館であり、五輪初出場の楊勇緯(23)が銀メダルを取った。今大会台湾勢初のメダル獲得となった。
台湾原住民(先住民)パイワン族の血を引く楊。小学3年生の時から柔道を始めた。2018年アジア大会(ジャカルタ)で銅メダル、20年グランドスラム(独デュッセルドルフ)では銀メダルに輝いた。
今大会ではブルガリア、オランダ、フランスの選手を次々に破る快進撃を見せた。決勝では、日本の高藤直寿に負けて念願の金メダルを逃したが、台湾の柔道選手としては史上最高の成績を残した。(謝静雯/編集:羅友辰)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a1f9455b5a5abbcf8a6eb3bc6a99340006cf8891

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柔道60キロ級決勝で高藤に敗れた台湾選手に日本国内から好意的なメッセージが続々!【東京五輪】

2021-07-25 | 先住民族関連
THE DIGEST 2021/07/25 06:00
決勝では敗れたものの五輪柔道競技で初めて台湾にメダルをもたらした楊勇緯が、日本のSNS上でも人気を集めている。(C)Getty Images(THE DIGEST)
 7月24日に行なわれた柔道の男子60キロ級決勝で、指導3回の反則によって高藤直寿に敗れた台湾の楊勇緯(ヨウ・ユウイ)。残念ながら金メダルには手が届かなかったが、それでも台湾柔道界に初めてメダルをもたらす快挙を達成した。
 この結果を受けて試合後、台湾の行政院長はすぐさまSNSを通じて「過去40年間の台湾の柔道の最高記録を更新しました。 チームを祝福するとともに、今後も台湾の選手たちに声援を送り続けてほしい」とコメント。
 その他にも台湾外交部や市長などからも「日本のチャンピオンは強かったが、ヨーロッパの強豪を倒して決勝進出は立派だ」といった、お祝いのメッセージが複数発信されるなど、台湾では大きな盛り上がりを見せている。
 そして楊を巡る盛り上がりは、日本のネット上でもグングン上昇している。その理由は様々だ。
「試合直後に日本語で高藤選手に“おめでとう”と祝福していて姿を見てすごく感動した」「台湾にとっては残念な結果だったけど、彼の戦う姿は勇ましかった」「カッコいいだけじゃなくて、可愛さがある」「とっても爽やかで、どっちを応援していいのか迷った」「表彰式で手にしたメダルをスリスリする姿がたまらない」といった楊に向けた好意的なコメントが数多くアップされたのである。
 台湾の先住民族であるパイワン族にルーツを持つ楊。台湾といえば今まではテコンドーを得意とする選手が多かったようだが、今回の東京五輪で楊が初出場ながら披露した活躍ぶりを見て、今後台湾で柔道に目覚める子どもたちが増えるかもしれない。
https://news.goo.ne.jp/article/thedigestweb/sports/thedigestweb-44192.html

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