日本人写真家、元兵士撮影 「捨て石」の過去に共感
山陰中央新報 2024/6/19 10:08
沖縄は23日、沖縄戦で亡くなった犠牲者らを悼む「慰霊の日」を迎える。沖縄戦では米先住民族ナバホの若者も、民族の言葉を活用した暗号を使う特殊部隊として、米海兵隊に従軍。在米写真家の河野謙児さん(74)は「米政府に虐げられた先住民が、大戦の局面で都合良く使われた歴史を伝えたい」と元兵士らを撮ってきた。「本土防衛の捨て石にされた沖縄の境遇も似たところがある」と共感、日本での写真集の出版も目指している。
「沖縄」、「琉球列島」、「昭和二十年」。白黒の写真の中で、高齢の元兵士の男性が広げた日の丸に、日本語が手書きされている。男性はこの絹製の布を米西部のナバホの居留地へ持ち帰り、大切に保管していた。
河野さんがこの写真...
残り924文字(全文:1232文字)
続きを読むには会員登録が必要です