先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

吉田ルイ子さん死去 89歳 フォトジャーナリスト 室蘭出身

2024-06-07 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2024年6月6日 21:24(6月6日 21:36更新)

吉田ルイ子さん

 著書「ハーレムの熱い日々」などで知られるフォトジャーナリストの吉田ルイ子(よしだ・るいこ、本名類子=るいこ)さんが5月31日、胆管がんのため死去した。89歳。室蘭市出身。葬儀は友人らで行った。

 日本製鋼所室蘭製作所に勤めていた父親の転勤に伴って上京、慶応大法学部に進んだ。朝日放送アナウンサーなどを経てフルブライト留学生として渡米し、フォトジャーナリズムを学んだ。ニューヨークの黒人らが暮らす貧しい地区での交流を写真に収め、文章でつづった「ハーレムの熱い日々」を1972年に刊行し、注目された。

 アイヌ民族の文化や生活も撮影。・・・・・

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1021634/


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共生社会の実現目指す アイヌ民族文化財団「宣言」発表

2024-06-07 | アイヌ民族関連

木村みなみ 会員限定記事

北海道新聞2024年6月6日 18:58(6月7日 0:11更新)

 胆振管内白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)を運営するアイヌ民族文化財団(札幌)は6日、差別のない共生社会の実現を目指す「ウアイヌコロ宣言」を発表した。アイヌ民族への心ない言動による差別が後を絶たない中、改めて差別に反対する姿勢を示すことで、同財団の職員が安心して働ける環境づくりにつなげる。

 ウアイヌコロはアイヌ語で「尊敬し合う」の意味。宣言では、人種や民族、国籍を理由にした配慮を欠く言動「レイシャルハラスメント」への反対姿勢を示した上で、アイヌ文化振興を通じてアイヌ民族の誇りが尊重される共生社会の実現を目指すとした。

 同財団は今後、宣言の内容を紹介したポスターをウポポイ内に掲示して周知する。また、差別の実態を共有し、対策を検討するため職員を対象にグループワークも行う。

 アイヌ民族への差別を巡っては、 ・・・・・・

 ※ウアイヌコロのロは小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1021531/


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サロルンリムセ~ピンときた!

2024-06-07 | アイヌ民族関連

十勝毎日新聞2024/06/06 11:06

 道内でアイヌ民族の文化を伝承する4団体(帯広カムイトウウポポ保存会、阿寒アイヌ民族文化保存会、札幌ウポポ保存会、千歳アイヌ文化伝承保存会)による古式舞踊「第6回十勝川サロルンリムセ」(鶴の舞)を...

●この記事は会員限定です。

https://kachimai.jp/article/index.php?no=610328


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なぜ、いま「先住民の現代アート」なのか?『美術手帖』7月号は、「先住民の現代アート」特集。

2024-06-07 | アイヌ民族関連

美術出版社2024年6月6日 09時00分

株式会社美術出版社(東京都 品川区)は、『美術手帖』7月号「先住民の現代アート」特集を2024年6月7日(金)に発売します。

特集|「先住民の現代アート」 / Contemporary Indigenous Art

「先住民の現代アート」特集は、巻頭にジェフリー・ギブソン、ジョーン・クイック=トゥ=シー・スミス、レイヴェン・チャコン、ニコラス・ガラニン、マユンキキのインタビューを掲載。「先住民の現代アーティスト」では、ケント・モンクマン、リチャード・ベル、レベッカ・ベルモア、ブルック・アンドリュー、ブレット・グラハム、マタアホ・コレクティブなど、20名を超える作家を紹介する。

さらに、「『先住民の現代アート』を知るための基礎知識」や「先住民のアートと文化に関する世界の施設・団体」。アメリカ先住民芸術教育機関(IAIA)で教鞭を執るマリオ・A・カロ、アイヌ文化研究者の北原モコットゥナㇱ(ㇱは小文字表記)という各氏の論考、コラム等を掲載。

本特集で監修を務めた原田真千子の巻頭言から、「今回のヴェネチア・ビエンナーレならびに近年の国際的なアートシーンにおける先住民のアーティストの存在感を、私を含む非先住民の人々は、一過性のトレンドだと思ってはならない。先住民たちが何十年にもわたって闘い続けている直接的な運動に始まり、アートの表現と実践を通して行動の先陣を切ってきた、数多の先住民のアーティストとキュレーターたちの持続的な努力と築き上げたネットワークによって、点が線となり、線が重なり、先住民たちを疎外し、周縁化してきたマジョリティが無視できないステージへと、その扉を開いてきたのだ」。

第2特集は、第60回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館の毛利悠子「Compose」展をリポート。動きと音を伴う音響彫刻的な作品で国内外から高く評価される毛利悠子。そして毛利からの指名により、イ・スッキョンが日本館初の外国人キュレーターを務めた。この2人が「Compose」展で意図したこととは? 飯田真美が迫る。

アーティスト・インタビューは、様々な土地で人と関わりながら、人間の想像力や物語創造を探求するエレナ・トゥタッチコワ。国立西洋美術館での展覧会へ参加した作家に、世界の道づくりとしてとらえている「歩行」や、多様なメディアによる表現方法、そしてその根底に流れる思考について、崔敬華が話を聞いた。

【目次】

特集「先住民の現代アート」

Contemporary Indigenous Art

原田真千子=監修

なぜ、いま「先住民の現代アート」なのか?

原田真千子=文

INTERVIEW

ジェフリー・ギブソン

ジョーン・クイック=トゥ=シー・スミス

レイヴェン・チャコン

ニコラス・ガラニン

原田真千子=聞き手・構成

マユンキキ

田村かのこ=聞き手・構成

「先住民の現代アート」を知るための基礎知識

岸上伸啓+山本浩貴=文

ARTISTS

ケント・モンクマン / リチャード・ベル / レベッカ・ベルモア / ブルック・アンドリュー / ブレット・グラハム / マタアホ・コレクティブ / デニウソン・バニワ / タニヤ・ルキン・リンクレイター / ダーナ・クラクストン / カーラ・ロメロ / チャヌーパ・ハンスカ・ルガー / ウィル・ウィルソン / マーカス・アマーマン ほか

第60回ヴェネチア・ビエンナーレ

Hãhãwpuá パビリオン

原田真千子=取材・文

藤戸康平

五十嵐聡美=取材・文

宇梶静江

永峰美佳=取材・文

COLUMN

Va Fealoa’ i

木原雪=文 村上佳代=翻訳

「台湾原住民族」が「台湾原住民族」である所以

―文化闘争とマクタアイ生態芸術村

栖来ひかり=文

世界の潮流と交流に見るアイヌのアート

鵜澤加那子=文

アイヌのアートと共存のための感覚哲学

田村ゆりか=文

先住民のアートと文化に関する世界の施設・団体

神道朝子=文

[論考]

先住民の現代アートの到来!

マリオ・A・カロ=文 村上佳代=翻訳

隠された傷を照らす─表現を通じたアイヌの解放と快方

北原モコットゥナㇱ(ㇱは小文字表記)=文

SPECIAL FEATURE

第60回ヴェネチア・ビエンナーレ 日本館

毛利悠子「Compose」展

危機に直面する世界で、循環する「共生」を奏でる

飯田真美=取材・文

========

ARTIST IN FOCUS

OPEN GROUP

鴻野わか菜=取材・文

ケイト・ニュービー

三木あき子=取材・文

横山奈美

近藤健一=取材・文

WORLD REPORT

New York/London/Berlin/Sharjah/Chiang Rai

ARTIST INTERVIEW

エレナ・トゥタッチコワ

崔敬華=聞き手

REVIEWS

池田一憲、本田健二人展「霧のふるさと」

椹木野衣=文

長谷川繁、城戸保「ペイン天狗とホト愚裸夫」展

清水穣=文

書誌情報

美術手帖2024年7月号 6月7日(金)発売
特別定価|2000円+税
発行|カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
発売|美術出版社
『美術手帖』公式サイト 

https://bijutsu.press/books/5481/

Amazonサイト 

https://amzn.asia/d/gBWytnu

【お得な定期購読のご案内】

雑誌『美術手帖』の定期購読は、3号連続50%OFFにくわえて、4号目以降もずっと10%OFF。 定期購読のお申し込みをされた方に、いまならオリジナルステッカーをプレゼント!

お申し込みはこちら。

https://www.fujisan.co.jp/product/2196/campaign/bijutsutecho-web/ap-pub-web-bjtc

美術出版社

1905年の創業以来、一貫して良質な美術図書の出版を手掛けてきました。『美術手帖』『ワイナート』などの定期雑誌、『カラー版美術史シリーズ』をはじめとする美術・デザイン・建築などの芸術全般にわたる書籍の出版、美術展のカタログ制作のほか、アートと人々をつなぐ多彩な事業を行っています。
https://bijutsu.press/

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000275.000010983.html


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仏領ニューカレドニア、独立を巡り暴動 先住民が締め付けに反発

2024-06-07 | 先住民族関連

中日新聞2024年6月6日 16時00分 (6月6日 16時00分更新)

南太平洋のフランス領ニューカレドニアで、分離独立を目指すデモが引き金で発生した大規模な暴動。背景には、「自治」を認めてきた先住民カナクに対し、地方参政権を移住者に広げる改憲案を可決するなど本国が強める締め付けへの反発がある。非常事態宣言は解除されたが、対立の火種はくすぶり続ける。 (西田直晃)

大規模暴動が起きたニューカレドニア・ヌメア=5月下旬(勝俣誠氏提供)

 暴動は5月中旬に発生。仏政府は15日夜(現地時間16日朝)に非常事態宣言を発令し、軍を派遣。これまでに憲兵2人を含む計7人が死亡、280人以上が逮捕された。宣言は現地時間28日朝に解除された。

 だが、現地の教員アミド・モカデム氏のウェブサイトが「実際は20人ほど死んだ」と発信するなど、仏政府の情報統制...

この記事は会員限定です。

https://www.chunichi.co.jp/article/909305


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アマゾン先住部族が!あっという間にスマホ依存に!人命救助のためネット接続したら…

2024-06-07 | 先住民族関連

東スポ2024年6月6日

アマゾンの辺境部族を助けるためにインターネット接続できる環境をつくる試みが昨年に行われていた。しかし、ネットに接続したところ、部族の人たちが結局はポルノやSNSにハマってしまったというてん末を米紙ニューヨーク・タイムズが先日、報道。欧米メディアが続々と大きく伝えている。

アマゾンのマルボ族は9か月前、イーロン・マスク氏が立ち上げた衛星インターネットサービス「スターリンク」のおかげでインターネットに接続できるようになった。2000人ほどの部族だ。

先住民族とともに活動するブラジルの活動家フローラ・デュトラさんがマルボ族をインターネットに接続させるのに尽力した。必要なアンテナは、米起業家アリソン・ルノー氏によって部族に寄贈された。

当初、ネット接続は、ヘビにかまれるなどの緊急時にすぐに助けを求めることができるようになるなど、辺境の部族にとってプラスになるはずと期待されていた。ヘリコプターなどの緊急医療援助はネット接続以前なら数日かかっていたが、今ではすぐに現場に到着できるようになった。それで助かった命もあるという。

また、マルボの若者たちにとって、いろいろな可能性が開かれることになった。ある10代の少女はニューヨーク・タイムズ紙に「今は世界を旅することが夢だ」と言い、別の10代の少女は「サンパウロで歯科医になることを夢見ている」と明かした。

しかし、部族のツァイナマ・マルボさんは同紙に「それが届いた時、みんな喜んでいました。今では状況は悪化しています。若者はネットのせいで怠惰になり、白人のやり方をマネしています」と語る。

マルボ族は貞淑な部族で、公共の場でキスをすることさえ嫌うという。アルフレド・マルボ(マルボ族は全員同じ姓)さんは、マルボの若い男性の多くがグループチャットでエロ動画を共有しているとして、「若者が突然スマホの画面で見ることになった生々しい変態的な性行為をマネしてみたくなるのではないかと心配している」と話す。

さらにリーダーのエノク・マルボさんは「日常生活が大きく変わり、悪影響が出ている。村では狩りをしたり、魚を釣ったり、植物を植えたりしなければ、食べることができません」と不満を述べた。

ネット接続によって暴力的なシューティングゲームをプレーする子供から、オンラインで見知らぬ人とチャットする子供、一日中ずっとスマホをいじり続ける子供もいるという。

若者たちのネット依存が深刻になったため、マルボ族のリーダーたちは現在、毎朝2時間、毎晩5時間、日曜日は終日、ネットへのアクセスを禁じている。

世界でネットは数十年かけて緩やかに浸透したが、マルボ族では瞬時の出来事。特殊なケースとして世界が注目しているのだ。

https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/アマゾン先住部族が-あっという間にスマホ依存に-人命救助のためネット接続したら/ar-BB1nI1cl?ocid=BingNewsSearch


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カナダがNetflixやSpotifyなどのストリーミングサービスに収益の5%を支払うよう命じる

2024-06-07 | 先住民族関連

GIGAZINE 2024年6月6日

カナダ政府がSpotifyやNetflixといった大手ストリーミングサービスに対して、カナダ国内での収益の5%を政府に納めるよう命じました。これはカナダの地元メディアや国産コンテンツを支援するための施策で、年間2億カナダドル(約230億円)程度を調達し、地元メディアに還元するそうです。 CRTC requires online streaming services to contribute to Canada’s broadcasting system - Canada.ca https://www.canada.ca/en/radio-television-telecommunications/news/2024/06/crtc-requires-online-streaming-services-to-contribute-to-canadas-broadcasting-system.html Canada demands 5% of revenue from Netflix, Spotify, and other streamers | Ars Technica https://arstechnica.com/tech-policy/2024/06/canada-demands-5-of-revenue-from-netflix-spotify-and-other-streamers/

カナダにおける放送・通信事業者を規制する政府機関のカナダ・ラジオテレビ通信委員会(CRTC)が、大手ストリーミングサービスに対してカナダ国内の収益の5%を政府に納めることを義務付けるオンラインストリーミング法を発表しました。 CRTCはオンラインストリーミング法について、「公開記録に基づき、CRTCはオンラインストリーミングサービスに対して、カナダの放送システムを支えるためにカナダ国内の収益の5%を拠出することを義務付けます。この義務は2024~2025年の放送年度から開始され、推定で年間2億カナダドルの新しい資金が生まれることになります」と説明しています。 オンラインストリーミング法は映像ストリーミングサービスと音楽ストリーミングサービスの両方に適用されます。CRTCのオンラインストリーミング法に対しては、AmazonやApple、ディズニー、Google、Netflix、パラマウント、Spotifyといった大手ストリーミングサービスの運営元から反対の声が上がっていました。 オンラインストリーミング法に対する支払い義務が発生するのは2024年9月で、カナダ国内で年間2500万カナダドル(約28億円)以上の収益を上げているストリーミングサービスに対してのみ適用されます。なお、オンラインストリーミング法ではオーディオブック、ポッドキャスト、ゲームストリーミングサービス、ユーザー生成コンテンツ(YouTubeなど)は除外されます。 オンラインストリーミング法による支払い義務が発生することになれば、ストリーミングサービスがカナダでの利用料金を値上げする可能性があるとCBCは指摘。なお、Netflixは2023年10月に値上げを実施しており、Spotifyは2024年6月に値上げを実施したばかりです。 ストリーミングサービスのサブスクはなぜ値上げが止まらないのか? - GIGAZINE

CRTCによると、オンラインストリーミング法により集められた資金は地元ラジオやテレビ、フランス語コンテンツ、先住民コンテンツ、公用語の少数派コミュニティなどに提供され、コンテンツ制作を支援するために利用されるそうです。なお、これらのコミュニティは「カナダの放送システムにおいて緊急に必要とされている分野」であるとCRTCは言及しています。 CRTCのヴィッキー・イートライズ委員長はオンラインストリーミング法について、「オンラインストリーミングサービスがカナダと先住民のコンテンツに有意義な貢献をすることを保証するのに役立つこととなるでしょう。寄付金の一部をカナダのテレビコンテンツを直接支援するために振り分ける柔軟性を持つことになります」と語りました。 一方で、映画業界団体のカナダ映画協会は、オンラインストリーミング法について「ケーブル会社向けに設計された何十年前の規制アプローチを強化さるもの」であり「差別的」であり「世界中のストリーミングサービスがカナダのクリエイターと直接協力し、カナダ国内および世界中の視聴者に向けてカナダで制作された世界クラスのコンテンツに投資することが難しくなります」と批判。 さらに、カナダ映画協会は「世界的なスタジオやストリーミングサービスは、カナダ国内および海外の視聴者向けに質の高いコンテンツを制作するため、年間67億カナダドル(約7600億円)以上を費やしており、2023年にカナダの制作会社が制作したコンテンツへの投資額を上回ります」と述べました。 また、Amazon MusicやApple Music、Spotifyといった音楽ストリーミングサービスを代表するデジタルメディア協会も、「音楽ストリーミングサービスに対する差別的な課税は、事実上ラジオに対する保護主義的な補助金であり、カナダにおける手頃な価格でサービスを提供することが危機にさらされています」と述べました。 一方で、カナダメディアプロデューサー協会は、オンラインストリーミング法を「我々の業界をより公平な競争の場へと導いてくれます」と称賛しています。

https://www.msn.com/ja-jp/money/other/カナダがnetflixやspotifyなどのストリーミングサービスに収益の5-を支払うよう命じる/ar-BB1nI9zv?ocid=BingNewsSearch


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書評:「日本美術史」を書き換える100年単位の挑戦。『この国(近代日本)の芸術──〈日本美術史〉を脱帝国主義化する』

2024-06-07 | アイヌ民族関連

美術手帖6/6(木) 10:29

「日本美術史」を書き換える100年単位の挑戦

 2020年1月、イェール大学で「西洋美術史概説」の授業が廃止されるというニュースが話題を呼んだ。「白人、異性愛者、ヨーロッパ人、男性の芸術家の作品ばかり」の内容に対して当惑する学生たちの声に応えた結果だ。

 日本美術史もまた普遍的なものではない。まさしく本書は、「日本美術史」という枠組みを「脱帝国」の観点から再検証することが企図された総勢22名による論集である。北澤憲昭や佐藤道信らの制度論によって、「日本美術史」が近代につくられた構築物、いわば虚構であることはすでに論じられてきた。だが、本書はさらにその先を目指す。すなわち、帝国主義の論理によって歴史が形成される過程でそこから排除されてきた存在に注目し、それらを含み込むかたちで「日本美術史」を再構築することである。本書では、ナショナルな美術史の枠組みからはほとんど言及されてこなかった沖縄、アイヌ、在日コリアン等の美術が語られている。また、ナショナルな美術史の軸であるにもかかわらず、これまで扱われることの少なかった「天皇(制)」についても議論の俎上に載せている。

 編者である小田原のどかは、『近代を彫刻/超克する』(講談社、2021)で日本の近代化の所産である「彫刻」を「思想的課題」として提示した。他方、もうひとりの編者である山本浩貴は、その書評(『群像』2021年12月号)で、小田原が近代日本の帝国主義と植民地主義の暴力的プロセスがもたらした歪みを彫刻の「思想的課題」として浮かび上がらせたことに対して「パンドラの箱」を開けたと表現しつつも、「『エール』にとどめておくつもりは毛頭ない。(…)私もできるかぎりのことをしよう」と締めくくっていた。

 本書の企画は、言説上の問題にとどまるものではなく、ひとつの運動と言える。飯山由貴の映像作品《In-Mates》(2021)が1923年の関東大震災直後に起きた朝鮮人虐殺事件にふれる内容のため、主催の国際交流基金から発表を中止とされたことに対して、小田原が問題視し、山本に声をかけたことが契機のひとつとなっている。批評がいま問うべきこととは何か。本書にはその切実さがある。これまで是正されず先延ばしにされ続けてきた美術における制度的な課題や不正義を本書は直視する。岡倉覚三(天心)の時代から連綿と続いてきた「日本美術史」を切断し、脱帝国主義的に再構築するという100年単位の美術の制度改革に挑む確かな意志を感じさせる。

 (『美術手帖』2024年4月号、「BOOK」より)

https://news.yahoo.co.jp/articles/4bb1c07675facb5ec5d69d802ce80bb0b22b8feb


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【天理市】今、話題の富雄丸山古墳から出土した本物の三角縁神獣鏡が見れる!見応えたっぷり「天理参考館」

2024-06-07 | アイヌ民族関連

きんぎょ地域情報発信ライター(大和郡山市・天理市)6/6(木) 10:47

近頃、驚異的な円安で海外旅行も夢のまた夢となりつつあります。地元にいながらちょっぴりレアな海外旅行気分を味わえる場所をご紹介します。世界の生活文化と考古美術を展示している博物館「天理大学附属天理参考館」天理教を海外に広めるために、諸外国の生活文化や歴史などの知識を深めようと創設されました。

音声ガイドの貸し出しがあります

館内の展示コーナーや展示物を案内する音声ガイドが無料で借りれます。イヤホンは110円で購入してください。

入館してまず目についたのが巨大な石頭像!

今から3000年ほど前のメキシコのオルメカ文明が栄えていた頃に作られた石頭像。モデルは当時の支配者、スポーツ選手といわれています。

「世界の生活文化」の展示

アイヌの人々の手技

魔除けの意味があるともいわれるアイヌ文様が描かれた着物。独特で迫力があり、自然と共に生きるアイヌの人々の生命力を感じます。

台湾の糸あやつり人形

人形と言うにはリアルでちょっと怖い。

中国のお店の「看板」

現在は文字でお店の名前が記されていますが、かつてはお店の軒先に何を売っているかひと目でわかる物が吊るされていました。弦楽器が吊るされ、楽器屋さんとわかりますね。

バリ舞踏の仮面と神の鳥にまたがる神様

バリ島の仮面舞踏劇に登場する仮面・魔女「チャロナラン」こっけいにあっかんべーをしているベロに装飾が施されています。邪悪な力を追い払うために、呪文が書かれているものもあります。お隣の神様「ヴィシュヌ」は神の鳥「ガルーダ」にまたがり、魚やライオンなど10の姿に変身できます。

衝撃的だった羊の皮を利用して作られたイカダ!

羊の頭と四肢を切り取った胴体を利用してイカダが作られています。羊の肉を食べ、皮もイカダに利用し、命を無駄なくいただくチベットの人々の暮らしぶりがうかがえます。

インドの神様・ガネーシャ

日本でもよく知られているゾウの頭に人間の体、腕が4本のユニークな神様。神様なんだけど、見ているとぷっと笑いがこみ上げてきます。

インドの巨大な影絵人形

等身大に近い大型の人形は、なめしたヤギの皮が使われています。染料で染めた薄い皮革は光を当てると人形の色彩が白い幕面に鮮やかに映し出されます。

メキシコ・グアテマラの鮮やかな民族衣装

カラフルで凝ったデザインの民族衣装。

母から娘へ受け継がれる技術。幼少期から手作業で織物を作り、商品化されるそうです。

パプアニューギニアの精霊たちの森

思わず声をあげそうになった暗闇にたたずむ不気味な精霊たち。まるでお化け屋敷のようです。ひとつひとつ手作りで大きいものがあり迫力があります。

世界の考古美術

天理市の布留遺跡から出土した埴輪

参考館周辺の古墳時代に古代豪族物部氏が暮らした集落跡「布留遺跡」発掘調査で旧石器時代や縄文時代、古代から中世の多くの遺構や遺物も見つかりました。

ユニークな土偶

エジプトのスフィンクス

本物です!富雄丸山古墳より出土した三角縁神獣鏡

長さ2.3mの「蛇行剣」や盾の形をした「盾形銅鏡」など驚きの発見が続く、今話題の富雄丸山古墳。そこから出土した三角縁神獣鏡の実物がひっそりと展示されています。空いていたので、じっくりと見ることができました。細かい立体的な文様が、当時の技術の高さを物語っています。

天理参考館では常設展の他にもイベントが開催されています

月ごとにマンデートークやコンサートなどのさまざまなイベントが開催されます。詳細は天理大学附属参考館公式ページよりご確認ください。

6月8日(土)には、エントランスホールで12:10~12:50に天理中学校弦楽部と天理高等学校弦楽部による「参考館メロディユーコンサート」が開催されます。

コンサート会場となるエントランスホール

7月10日(水)~9月9日(月)の期間、企画展「布留遺跡の歴史・物部氏より前から後まで」が開催されます。地元の遺跡を深く知る良い機会になりますね。

ここで紹介できたのは一部で、展示物も多く予想以上に見応えたっぷりの「天理大学附属天理参考館」音声ガイドを聞きながらゆっくり回って全部見終わるまで2時間かかりました。特に、世界の生活文化のレアな展示物を現地からこれだけたくさん集めてこられたことに脱帽です。ぜひ、実物をこの目で見てください!音声ガイドがあって興味がある展示物をより深く学ぶことができます。子供さんでもわかりやすい解説があり、少し早いですが夏休みのの自由研究の題材にも良いのでは?

これから梅雨に入って外に出かける機会も少なくなるこの季節。「天理大学附属天理参考館」でショート・トリップはいかがでしょうか?

天理大学附属 天理参考館
住所:天理市守目堂町250番地
TEL:0743-63-8414
FAX : 0743-63-7721
開館時間:午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)
休館日:火曜日(休日の場合は休日後の最も近い平日。ただし、毎月25日・26日、1月5日~1月7日、4月17日~19日、7月26日~8月2日は開館)
    創立記念日(4月28日)
    夏季休館(8月13日~17日)
    年末年始(12月27日~1月4日)
入館料:大人500円、団体(20名以上)400円
    小・中・高生300円(学校単位の団体は無料、要事前申込)
    障がい者とその介護者各1名は無料(障がい者手帳をご提示ください)
アクセス:(電車)JR桜井線・近鉄天理線天理駅下車南東へ徒歩約20分
     (車)名阪国道天理東インターより南へ約3km
駐車場:有り ※期間により駐車への入場・駐車が規制される場合があります。
※団体見学は事前にご連絡願います。
天理大学附属 天理参考館公式ページ 

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/c3f36013a691c05bda2b274fc099e15d5216b9c3


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