先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

「北加伊道」命名 武四郎の絵本 黒松内の有志第3弾発刊

2024-06-04 | アイヌ民族関連

酒井聡平 有料記事

北海道新聞2024年6月3日 22:23(6月3日 22:46更新)

松浦武四郎をほのぼのとしたタッチで描いた絵本の最新刊を紹介する午来睦美代表

 【黒松内】幕末の探検家松浦武四郎(1818~88年)の後志管内などでの足跡を追う有志団体タケシロードツアーグループ(事務局・黒松内町)が、絵本シリーズ「まつうらさんとたびするほん」の第3弾を発刊した。武四郎が「北海道」の基になった「北加伊道(ほっかいどう)」を政府に提案した史実などを柔らかい文と絵で伝える内容。郷土史を学ぶ教育現場などで活用できる1冊として注目されそうだ。

■アイヌ民族と交流「歴史学ぶ教材に」

 武四郎が真ん丸顔で3頭身の「まつうらさん」として描かれ、大人も子供も楽しく探検家の功績を学べるシリーズ。昨年9月の第1弾、同12月の第2弾に続いて、今年4月に発刊した第3弾は「北海道命名の旅」などをテーマに定めた。

 松浦武四郎記念館(三重県)の協力を得て、同館が所蔵する北海道や郡の名称の直筆の提案書を収載。武四郎がアイヌ語の音や地名の意味を残そうとした史実を紹介した。また、北方探検の先駆者の間宮林蔵が記録に残せなかったほどの難所、尻別川の命がけの探検についても「知られざる偉業」として描いた。

 探検に同行したアイヌ全員をアブから守るため自分一人用の蚊帳に何とか入れようとしたことなど、心温まるアイヌとの交流エピソードも紹介。読む人の心を和ませる、ぬくもりに満ちた一冊に仕上がっている。

 道は2017年、武四郎が1869年(明治2年)に「北加伊道」を提案した日にちなみ、7月17日を「北海道みんなの日(愛称・道みんの日)」に制定した。・・・・・・

 

 A5判40ページ、1650円。石田製本(札幌市西区)のホームページやネット通販大手アマゾンで購入できる。問い合わせは午来代表、電話090・2694・0227へ。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1020212/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボールペン画、コラージュ多彩に 稚内で吉沢さん作品展

2024-06-04 | アイヌ民族関連

菊池真理子 有料記事

北海道新聞2024年6月3日 17:48

太さや濃さの異なるボールペンを使って描いた「テントウムシのオーケストラ」をはじめ、多彩な作品を手掛ける吉沢富男さん(右)

 【稚内】朔北(さくほく)美術協会会長の吉沢富男さん(71)の作品展が稚内信用金庫北支店(市恵比寿1)で開かれている。ボールペンで描いた絵画をはじめ、版画やコラージュなど多彩な8点を展示している。

 縦約80センチ、横約1メートルの絵画「テントウムシのオーケストラ」は、たくさんのテントウムシが楽器を奏でる様子を描いた一枚。太さやインクの濃さの異なる5種類のボールペンを使い分け、バイオリンやホルンのほか、アイヌ民族伝統の「トンコリ」や雅楽器も精緻に表現した。

 ・・・・・・

 入場無料。28日までの平日午前9時~午後3時。午前11時半からの1時間は昼休憩のため、入場できない。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1019971/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

阿久留王伝説と縄文文化に迫る アイヌ民族の苦難…人権問題重ね 君津で9日、フォーラム

2024-06-04 | アイヌ民族関連

東京新聞2024年6月4日 07時55分

鹿野山にある阿久留王塚=君津市鬼泪で

 千葉県君津市の鹿野山に「阿久留王塚」がある。この阿久留王に着目する「アクル王を蘇生させる会」が9日、「奥房総阿久留王伝説と縄文文化 アテルイとアイヌが縄文文化を語る ハーモニーフォーラム」を君津市民文化ホールで開く。先住民族である縄文人の文化、人権に光を当てる試みだ。(山本哲正)

 同会を主宰するのは袖ケ浦市在住の露崎清美さん(78)。古代伝説を研究し、2020年には歴史ロマン小説「失われた英雄 新・阿久留王伝説」(22世紀アート)を著した。

 露崎さんによると、神話上の英雄ヤマトタケルの伝説に現れる征服される側の先住民族の様子を追うと、ほとんどが無条件降伏している中で、房総半島では徹底的にあらがったケースが浮かび上がった。それが阿久留王だという。戦いに敗れて八つ裂きにされたとされ、鹿野山の阿久留王塚には胴が眠るという。

 縄文人の遺伝情報(ゲノム)の解読により、現代日本人のゲノムの12%は縄文人から伝わっていたとされることにも触れ、「私は反骨精神旺盛で縄文人に親近感がある」と語る。今回のフォーラムでは、征服された先住民族の苦しみを、1899(明治32)年制定の「北海道旧土人保護法」(1997年廃止)で民族の伝統を否定され苦しんだアイヌ民族の苦難に重ねる。

 午後1時に開演し、第1部では、ドキュメンタリー「大地よ アイヌとして生きる」出演の宇梶静江さん、ミュージカル「アテルイ」を上演した劇団わらび座(秋田県)の栗城宏さんらによるシンポジウム。第2部で「大地よ」を上映する。参加費は電話予約=電0438(75)4308=で2千円、当日は2500円。

 露崎さんは「自然との共生が先進的として縄文文化が注目される一方で、差別的言動が国会議員によってまでアイヌに向けられる。文化と共に、人権も見直され尊重されるよう訴え、アイヌを支援する組織を立ち上げたい」と語る。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/331392


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「世界海洋デー」(6/8)

2024-06-04 | 先住民族関連

ユネスコ 2024年6月4日

*** 国際デーに関するユネスコからのお知らせです(事務局による要約・仮訳)***

海は人類及び地球上のすべての生命を支えています。私たちは、海に完全に依存しているにもかかわらず、その10%ほどしか探査していません。海の広大さに比べ、私たちの知っていることはほんのわずかですが、わかっていることは私たちの行動の結果が海の至るところで明らかになっていることです。私たちは早急に海との関係を改善しなければなりませんが、私たちの努力はこれまでのところ表面をかすっただけにすぎません。海に関する機運を広めるため、私たちは海と海が支えているすべてのものに対して目を向け、新たに理解や思いやりを深め、協力し、尽力しなければなません。

2024年の「世界海洋デー」を記念し、国連は政策立案者、科学者、民間企業経営者、先住民族コミュニティ、著名人や青少年の活動家と手を組み、地球がどれほど大切なものかを強調し、いよいよ海を最優先に考えます。

グローバルセレブレーションへの参加はこちら(英)

  • Ocean Literacy World Conferenceについてはこちら(英)
  • State of the Ocean Report 2024についてはこちら(英)

ユネスコHP「世界海洋デー」(英):https://en.unesco.org/commemorations/oceansday 
ユネスコHP「国際デー」一覧(英):https://www.unesco.org/en/days

https://unesco-sdgs.mext.go.jp/archives/5139


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【主張】ニューカレドニア 仏は政情の安定に尽力を

2024-06-04 | 先住民族関連

産経新聞 Published 4 hours ago on June 4, 2024

By Editorial Board, The Sankei Shimbun

記者会見するフランスのマクロン大統領=5月23日、フランス領ニューカレドニア・ヌメア(ロイター)

南太平洋のフランス領ニューカレドニアで、地方参政権をめぐる憲法改正反対を理由にした暴動が起きた。ニューカレドニアは日本では映画などで「天国にいちばん近い島」として知られる。 

混乱が長引けば影響力拡大を狙う中国の干渉を呼びかねない。仏政府は事態の沈静化に努めるべきだ。 

先住民族は人口の4割を占める。選挙での彼らの比率を下げないよう、地方参政権は1998年以前に住んでいた人々などに限られていた。

仏本国の議会が、ニューカレドニアに10年以上居住する住民にも地方参政権を拡大する憲法改正案をつくったところ先住民の独立派が撤回を求めて暴動が始まった。建物や車への放火が相次ぎ、複数の死者が出た。在留邦人は航空機で退避した。

仏政府には、旧ソ連のアゼルバイジャンがソーシャルメディアなどを通じて暴動を煽(あお)ったとの見方がある。フランスが、アゼルバイジャンと犬猿の仲のアルメニアを軍事支援しているからだ。

マクロン仏大統領はニューカレドニアを訪問し、憲法改正を強行しないと約束した。非常事態宣言は解除された。

こうした中、仏政府が警戒するのは中国だ。ニューカレドニアでは、フランスからの独立を問う住民投票が2018年以来3度実施され、いずれも否決された。だが独立派は活動を続けている。仏国防省傘下の研究機関は「独立派は中国の影響下にある」と指摘した。

ニューカレドニアは重要鉱物ニッケルの生産で世界3位だ。ニッケルは電気自動車(EV)のリチウムイオン電池などの材料で需要増が見込まれている。日本も多くのニッケル鉱石をニューカレドニアから輸入している。独立派はニッケル資源があるため独立可能と算盤(そろばん)をはじいている。

 ニューカレドニアが独立して親中政策をとれば、ニッケルの国際供給網や軍事バランスが崩れる。オーストラリア東方に位置するため、中国海空軍による情報収集や米豪の交通遮断の根拠地になる恐れがある。

フランスが太平洋国家の性格を失って、インド太平洋への関心が揺らげば対中抑止が弱まる。日米豪は仏と連携し、ニューカレドニアの安定に協力していくべきだ。

2024年5月30日付産経新聞【主張】を転載しています

この記事の英文記事を読む

https://japan-forward.com/japanese/172075/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「択捉島」の“読みの区切り”が意外! 謎が解けた瞬間に「へえええ納得」「目から鱗」

2024-06-04 | アイヌ民族関連

ねとらぼ 2024年06月04日 11時15分 公開 深戸進路

 小学校で使うテキストブックに載っていたという「択捉(えとろふ)島」の正しい“読みの区切り”が、X(旧Twitter)で「へえええ納得」「目から鱗」などと話題になっています。

「えと」「ろふ」だと思っていた人が多数

 話題になっているのは、小学生の娘を持つXユーザーのMasato Konishi(@yalwai)さんの投稿。「長い間、『択捉』でどうして『えと ろふ』と読むのか謎だったのですが、娘の『わたしたちの札幌』を見て超腑に落ちました」と、娘が使用している札幌市の社会科副読本『わたしたちの札幌』(北海道社会科教育連盟)から北方領土に関するページの一部を紹介しています。

 同書には1文字ごとにルビを振る“モノルビ”が採用されており、「択捉」には「え」「とろふ」とそれぞれ読み方が示されています。択捉島の名前の由来は、アイヌ語で「エトゥ・ヲロ・プ(岬の・ある・所)」とされており、「択捉」は当て字。「え」「とろふ」と読むことを分かった上で漢字を見てみると、「択ぶ(えらぶ)」「捉ふ(とらふ)」となり、「えとろふ」という読み方にも納得感が生まれてきます。なるほどな~!

 無意識に「えと」「ろふ」と2文字ずつに分けて認識していた人が多かったようで、Xでは「これは知らなんだ」「なるほどー!」「択(えらぶ)と捉(とらえる)なので、言われてみれば確かに『え/とろふ』!」「択捉か捉択かで迷うことがあったけど、もう迷わないゾ」「我々日本人は借音当て字であっても漢字で二文字なら二拍+二拍で読んじゃう癖がありますからね」などの反応が寄せられています。

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2406/04/news045.html


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大阪人権博物館→大阪公立大 所蔵資料3万点 来年度中寄贈目指す

2024-06-04 | アイヌ民族関連

読売新聞 2024/06/04 05:00

移管費2億円 寄付募る

 2020年5月に休館した人権啓発施設「大阪人権博物館」(リバティおおさか)の所蔵資料約3万点を、大阪公立大に寄贈する計画が進められている。25年度中の実現を目指しているが、資料の移管費用として見込んでいる約2億円を確保するため、同博物館関係者が寄付を募っている。(石見江莉加)

 国内では珍しい人権をテーマにした同博物館は、大阪人権歴史資料館として1985年にオープンした。最大で8人の学芸員を雇用し、被差別部落に生まれた主人公を描いた島崎藤村の小説「破戒」の初版本など被差別部落やアイヌ、ハンセン病患者など幅広い人権問題の資料を集めた。

 2012年に当時の橋下徹市長が展示内容を批判。府と市は博物館への補助金を停止した。更に博物館の土地は市が無償貸与していたため、15年度からは賃料を払うよう求められたが、博物館を運営する公益財団法人側は支払いに応じず、裁判に発展。20年に市は賃料の支払いを免除し、博物館は退去することで和解が成立した。

 退去後、事務所を大阪市港区のビルの一室に置き、3万点の資料は茨木市内に保管。企画展やセミナーを随時開いている。

 資料の寄贈を検討してきた館長の朝治武さん(68)が22年以降、大阪公立大に働きかけた結果、所蔵品の移管に向けて協議が始まった。寄贈実現にあたっては、博物館側が全資料の目録を作成し、収蔵庫を設置することとなった。

 これらの費用をまかなうため、昨年12月から朝治さんらが移管に向けた寄付の募集を始めた。これまでに来館者を中心に約3000万円が集まったが、全国の人権団体などに働きかけて、さらなる寄付への協力を呼びかけるという。

 開館当初から博物館の学芸員を務めてきた朝治さんは「博物館の所蔵品は共有財産。誰もが資料を活用できるように整理して、研究、教育や展示に生かし、未来へ継承するために移管を成功させたい」と話している。

 被差別部落の歴史に詳しい黒川みどり静岡大名誉教授(日本近現代史)は「歴史研究では当時の地域の営みが分かる文献にあたり、思いをはせることが重要。歴史を裏付ける貴重な資料が失われないよう、長く保管できる場所が必要だ。所蔵品をうまく活用するために個人からの支援を得るだけでなく、行政も関心を持ってほしい」と話す。

 寄付募集の詳細はウェブサイト(https://liberty.or.jp/member/indexkihu.html)へ。

https://www.yomiuri.co.jp/local/kyoto/news/20240603-OYTNT50169/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【全文公開】真田広之がサシ飲みでエール 俳優転身の次男・手塚日南人が明かす“知られざる離婚後の家族関係”

2024-06-04 | アイヌ民族関連

女性セブン2024/06/03 11:15

 ハリウッド映画への初出演から21年、真田広之(63才)は世界的に高く評価され、ついに主演とプロデューサーを兼任するまでになった。渡米以降、プライベートを積極的に明かしてこなかった真田。実は離婚後も子供とは深い親交があり、大きな影響を与えていたようで──。

「似てる!」「かっこいいです!」──5月21日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)。放送終了後、大きな話題を呼んだのが、ゲストの女優・手塚理美(62才)が番組内で公開した一枚の写真だった。

 写真に写る男性は、涼しげながら強い意志を感じる目元、きりりと結んだ唇が印象的な好青年。彼は真田広之と手塚の次男・手塚日南人(28才)だ。

「日南人さんは、母親の付き添いで収録にも来ていたそうで、黒柳徹子さんにも直接挨拶をしていました。黒柳さんは日南人さんの顔をまじまじと見て『似てるわねえ』と繰り返していましたよ」(テレビ局関係者)

 手塚が突然テレビで、次男の“顔出し”をした理由。それは彼の新しい人生を応援するためでもあった。

「真田広之が父、手塚理美が母という境遇のもとに生まれた以上、ぼくには使命があると思うんです」

 本誌・女性セブンの取材にこう語るのは日南人本人だ。彼はこれまで、北海道でネイチャーガイドや町おこしに携わっていたが、昨年、俳優への転身を決断。初舞台の際には真田に連絡をしたという。日南人が振り返る。

「父は『自分の道だから、自分のやりたいことをやれ。何かあれば相談に乗るから』と言ってくれました。これまであまり相談というものをしたことはないんですが……。これからは役者をやるわけですから、積極的に頼りたいです。

 直接会う機会は多くないですが、父とはよくチャットで話しています。この間も『SHOGUN』の感想を送りました。大好きで、全部見ましたよ」

『SHOGUN 将軍』は今年2月27日からディズニープラスで配信されている戦国ドラマだ。真田が主演のみならずプロデューサーを兼任し、ハリウッドの制作陣が「日本」を細部まで伝えることにこだわり、配信前から注目を集めた。

「真田さんは日本の描き方について、ハリウッドの制作陣に積極的にアドバイスしてきました。ただ、役者という立場では関与できる部分に限界があるという歯がゆさもあったそうです。

 彼にとって、プロデューサーとして日本を描く作品にかかわることは悲願といえます。ハリウッドでの二十数年にわたる彼の孤軍奮闘が認められたともいえるでしょう」(映画関係者)

 同作は第1話の配信開始から6日間で全世界900万回再生を記録するという歴史的快挙を達成し、5月17日、続編のシーズン2、3の制作決定が発表された。

「いまや真田さんはハリウッドを中心に活躍する日本を代表する俳優です。ただ、1997年に手塚さんと離婚してアメリカに拠点を移して以来、家族関係は秘されてきた」(芸能関係者)

 真田は1990年に手塚と結婚。翌年、長男が生まれたが、夫婦生活はやがて暗転する。1995年、手塚が日南人を妊娠しているさなか、真田に不倫騒動が持ち上がり、離婚に至ったのだ。

 ほどなくして真田はアメリカへ。それでも、子供たちとは継続的にかかわっていたという。日南人が語る。

「両親はぼくと兄のために、年に数回、家族4人がそろう機会を作ってくれていたんです。定期的に会っていたおかげで、特に幼少期には、離婚の実感はまったくなかったです。

 小学生の頃から父には憧れていて、国際的な俳優になりたいという思いはありました」

 ついに27才で両親と同じ俳優の道を選んだ日南人だが、そこに至るまでには紆余曲折があった。

倉本聰氏が評価した

 日南人の生活拠点は、いまも北海道美瑛町にあるという。大学時代は東京で生活していた彼が北海道に移住したきっかけは、アイヌの文化や精神に強い興味関心を持ったことだった。日南人が明かす。

「早稲田大学国際教養学部に進学後、スペイン留学、休学を経て中退しまして。ペンキ屋で働きながら音楽活動をしていたんですが、縁あってアイヌの歴史に触れる機会があり、真剣に学びたいと思ったんです。

 その半年ほど後かな。アイヌ民族博物館(当時)が北海道白老町でリニューアルオープンするのを機に、ネイチャーガイドを募集していると知りまして。こんなチャンスはないと移住を即決しました」

 白老町に移住し、ガイドとして勤めながらも、日南人は機を見て真田と会っていたという。

「数年前、ぼくが白老から東京に帰省したタイミングで会ったときのことはよく覚えています。ぼくと父、2人で食事をしてお酒を飲んだんです。それがいちばん最近かな‥‥頻繁に連絡は取っているんですけどね」(日南人)

 時に真田からサシ飲みでエールを受けたこともある彼の運命を変えたのは、昨年6月、北海道在住の“巨匠”倉本聰氏が監修する劇団のオーディションへの応募だった。劇団「富良野GROUP」のプロデューサー・谷山一也さんが明かす。

「応募時点での手塚くんの肩書は『会社員』。残念ながら不合格で当初は照明係でしたが、彼の脚本を読む姿を見た倉本が『いいんじゃないの』と言い出し、役者に抜擢された形です。倉本は、手塚くんのご両親のことは知らなかったんですよ」

 2023年12月に富良野市で幕を開けた舞台には、母の手塚も駆けつけ、前出の『徹子の部屋』で、「実際見に行きましたけど、まぁ滑舌は悪いし(笑い)。親目線ですけど。でも、次男が楽しんでいる姿が見られたので、応援しようかなとは思ってます」と感想を述べていた。

 この6月に東京での新たな舞台を控える日南人に今後の抱負を聞いた。

「初舞台で苦労したのは発声です。まだまだ未熟なので、これから多くの場数を踏みたいと思っています。

 父のような国際的な俳優になりたいという夢はいまも持ち続けています。世界平和と言うと仰々しいかもしれませんが、父のように表現を通してメッセージを伝えられるよう、頑張っていきたいです」

 新たな才能が花開こうとしている。

※女性セブン2024年6月13日号

https://news.goo.ne.jp/article/postseven/entertainment/postseven-1967295.html


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする