かぶれの世界(新)

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世の中腹の立つことばかり

2011-11-19 12:03:41 | 社会・経済

昨日から終日雨で気分がむしゃくしゃする。ニュースバラエティ番組流に脈絡無く最近思うことを吐き出して気分転換したい。気分転換を最後まで読んで付き合う必要はありません。

TPP

は国を二分する論争になっていると言う。私は野田首相の言う「国益」がキーワードだと思うのだが、農業や医療などが不利益を被ると強力な反対論が展開されている。首相以外は国全体を考えて判断できないのか、誰も国益と言わない。TPPだけではない、普天間基地移転も沖縄の心が国の安全保障より重要かのような雰囲気もそうだ。愛国主義という言葉は時代遅れで死滅したのかもしれない。だが、昨今のポピュリズム政治は結果的に国を弱らせ付け込まれる。

もう歴史上の言葉になった「全体主義者」とか「国家主義者」では無い。私は民主主義の恩恵を最も受け実感している世代だ。しかし個々の利益ばかり追求し、国を強くしようと考えない傾向が国全体に蔓延している状況を憂う。高度成長時代からバブル破裂、失われた20年を経て日本の浮き沈みを体験してきた。海外との仕事を経験したお陰で、日本丸が沈んでいく「シンキング・フィーリング」をより深刻に感じるようになった。海外の取引先がドンドン大きくなっていくのです。

野党の節度の無さはもっとひどい。自民党はTPPに賛成とも反対とも言わないで、野田首相の例の玉虫発言「参加の協議に入る」という言葉尻を捉え非難に走る。重要なのは、賛否を明確にして与党と議論を深め国のありようを導き出し進めていくことではないのか。自民党政権時代はこんなに酷くはなかったのに全く失望させられる。谷垣氏に比べ小泉進一郎氏の発言が至極筋が通っており、どちらが総裁か疑いたくなる。こんな人に次の総選挙で政権交代して国の舵取りを任せたくない。公明党が気にしているのは選挙ばかり、論じたくも無い。

巨人

の球団代表兼GMの清武氏解任が、昨夜NHKの看板ニュース番組(NW9)のトップで伝えられたのにはいささか驚いた。おいおい、これがNHKが判断するトップニュースかよと。一方民放では扱いがマチマチで、全く触れない局もあったようだ。何がこんなに判断を異ならせたのか、どうせろくでもない理由だろう。今回の騒動が中々オープンにならないメディア自身の意思決定プロセスを明らかにすれば良いと私は密かに期待している。多分週刊誌が真実のどこかに迫るだろう。それとは別に、長嶋氏が激怒したという発言が利用されているようで非常に不愉快だ。

同じNHKの朝の番組「あさイチ」が下半身ネタを扱い批判され、話題になっているそうだ。私はその時の番組を二三度見ている。NHKがここまでやるかと驚き、きっとクレームをつける人がいるだろうと思った。私の予想はよく当る。だが、人には聞けない悩みを厭らしくならないように情報提供する姿勢を保つ限り「あり」と言うのが私の意見だ。朝っぱらからと言うが、他に適当な時間があるのか。私自身この年になって女性の言えない悩みを教わった気がする。余りにも手遅れだが。この件で民放が今回NHK批判をしてないように感じるのは理解できる気がする。

ここまで読んだ人は、私はテレビの見過ぎだと思うだろう。実はその通りです。ガン騒動後は家にいることが多くなりテレビを見る時間が増えた。何故か読書時間が増えない。いつもはNHK連ドラ(今回のは大変面白い)を見ながら朝食をとり、その後マーケット情報、ニュースをチェックし、続いて新聞を読みながらバックで「あさイチ」が流れる。夜もそんな感じでテレビか読書、又はパソコン。こうなると考えが偏ってくるかもしれないと思いつつ思いを吐き出した次第です。■

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訂正・ギリシャ国民への言訳

2011-11-16 12:16:59 | 国際・政治

一向に収まらない欧州危機の元凶の一つとして、私はギリシャ国民を酷評してきた。このブログでも「異説・誰が欧州を救うのか」(10/18)や「どたばたギリシャ新喜劇」(11/5)等で同情できないと言い切った。だが、最近ギリシャ発信用不安の要因の詳細が少しずつ分かってきて、一方的に非難するようなものではないと思うようになってきた。

その中でもNHKBS1が先日報じた「ギリシャ 財政破綻への処方箋 ~監査に立ち上がる市民たち~」というドキュメンタリーを見て、私は自分の考えを見直すことにした。まだNHKのサイトで番組を見ることが出来るので、興味のある方はご覧になって頂きたい。
http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/movie111107.html 

私が衝撃を受けたのは、独仏の金融機関が金を貸して(つまり、ギリシャ国債を買って)ギリシャに戦闘機や武器を買わせたという件だった。ギリシャの巨額の借金は国民を潤す為ではなく、独仏の軍事産業を儲けさせる為にも使われた。

ギリシャ国民の3割が公務員・休暇が馬鹿に長い・税金を払わない地下経済等々、借金をして楽に暮らす既得権益を守ろうという、まさに同情に値しないギリシャ国民の姿を描く報道ばかり見たり読んだりしてきた。どうもそれだけではなかったようだ。

もっと欧州全体にわたる一般的な見方として、米コロンビア大サックス教授は「銀行が各国の不動産バブルに乗じて融資を増やした。独政府は自国銀行を上手く規制すべきだった。今回の問題は・・・最大の債権国側の問題でもある。」(日本経済新聞11/16)と断じている。

そういう意味では、G20共同宣言でギリシャ債務の50%を棒引きにする決定は至極当然の決定であったといえる。だが、それでも借金し武器を買ったのはギリシャ国民が選んだ政府なのであり、その結果責任を国民が分担するのはやむをえないと思う。

ただ、一方的にまるで無能で無責任な二流国民呼ばわりしたのは言い過ぎだったと訂正したい。とはいっても、ギリシャ国民は歯を食いしばって緊縮財政を受け入れ、欧州危機を出来るだけ早く脱出する努力をして欲しいという気持ちに変わりはない。■

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昔の人は凄かった

2011-11-15 16:51:14 | 日記・エッセイ・コラム

還暦をとっくに過ぎた私がいうからには、相当前の昔のことだ。第2次世界大戦前後に青春時代を迎えた、つまり母と同年代の大正末期から昭和一桁に生まれた人達のことだ。実家のある集落に昔から住んでいる人達が集まって東屋で食事会をやった。

仕出し弁当をつつきながらお酒を飲んで世間話をするもので、昔農家が数少ない娯楽の一環で農閑期の行事とかお花見が形を変えて続いているものだ。まだ皆が若かった頃は車で遠方に行き1-2泊していたらしい。私の母も参加していたらしい。私以外の参加者は母の年代で、私ともう一人を除いて全員後家さんだ。自然話題は戦中戦後の彼らの青春時代の事になる。

話はNHKの連続ドラマから始まった。オバサン達のガールズトークは省略するとして、ドラマで出てくるダンスホールみたいなものは、戦争直後全国に広がり山奥の田舎にもあちこちにダンスホールが出来たらしい。隣村にダンスに行って来る、みたいな感じだったらしい。

なんと、杖がないと歩けないこの80過ぎの老農夫が、当時ワルツの名人といわれたという。ホンマかいな。本人は否定しないから本当なんだろう。驚いたのはダンスホールに行く時は必ずドス(匕首)を持って行ったそうだ。ドスが無い奴は鑢(ヤスリ)を砥いでいったと彼は言った。

それじゃまるでヤクザじゃないかと聞くと、その頃は世の中全体がそうだったという。彼によれば兵隊から戻った多くの若者達はそんな気分だったという。鑢は刺すと途中で折れるから厄介だったと聞いて、生身に刃物が刺さる瞬間を想像して気持ち悪くなった。

大分お酒が回ってきた。そのオジサンと隣に座った後家さんはやたらとお酒を飲む。話はもう亡くなった豪傑の暴露話に移っていった。最近亡くなった近所のオジサンはあちこちの後家さんに次から次へと手を出した。彼のお父さんはもっと凄かった、いやいや誰々さんはそんなものじゃない、あーしたこーした、等等。

いやはや聞くだけで昔の人は凄かった。話半分?それでも信じられない。だが、後家さん達も相槌を打って知っている様子だったから本当なのだろう。それに比べると今の若い人達は何と大人しい品行方正なことか、と思った。何でそうなったのか。

一つには、実家のある集落はこの地方で最も裕福なところと見做されているようだから、多分そうするだけのお資力があったのだろう。それに、特に田舎では酒と女以外に楽しみが無かったから、というのが彼の結論だった。私もスケベ心だけは当地の男達を引き継いでいるかもしれない。

与太話は何時までたっても尽きなく日が山の端に陰り、風が冷たく感じる頃になってお開きになった。残り物をお重に片付けて帰っていく丸い背中を見ると、今までの元気さが嘘のような老いを感じて少し寂しくなった。私の病気が万が一の事態になっても、何時でも東屋を使ってくれと言い残した。いずれにしろ夕食は残り物とお酒で済ませられる。これが今日の結論。■

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不健康な「言わぬが花」

2011-11-13 22:26:38 | 国際・政治

TPP交渉参加

野田首相はTPP交渉参加表明を1日延期し、一昨夜APEC首脳会議の直前に交渉参加を表明した。しかし党内反対派に配慮して「交渉参加に向けて関係国と協議に入る」という表現に留めた。反対派にとれば交渉参加ではないと解釈する一方で、関係国の承認を待って交渉参加するのは事実なので、野田首相はこの玉虫色発言で事実上の交渉参加宣言となった。

野田首相は安倍首相以来続いた短命政権をよく研究した結果、不用意な発言で窮地に陥ることのないよう政権運営をして来たと思う。その裏返しで反対派やメディアは情報不足と指摘し、TPPが惹き起こす問題を推測して交渉参加の反対論が展開された。交渉事に臨んで手の内を明かせないという外交の常識的な理由がある。だが、私の目には不健康な状況を感じた。

巧妙な「言わぬが花」作戦

野田首相は就任以来「反対派を刺激しない、マスコミに言葉尻を捉えられない」に徹している。ぶら下がり取材を止め不用意な発言の機会を減らした。小泉首相以降の5首相は政治的・非政治的発言をする度に揚げ足を取られ支持率を下げ苦境に追い込まれていった。対して野田首相の慎重な物言いは説明責任を果たしてないと指摘されても、結果的に支持率を下げる致命的なミスになっていない。一方で何も言わなくとも政策や信念は偏見抜きで紹介されている。

総合すると、今までの野田首相の「言わぬが花」作戦は巧妙に機能している、トータルでプラスになっている。だが、これが一国のリーダーとして果たしてあるべき姿だろうか、これで良いのだろうか。国民の間で議論を深め最善の意思決定に導くことが出来るだろうか。首相はそんな事は端から期待してないようだ。不用意な発言で揚げ足を取られ支持率を下げ、政策以外の問題で退陣を迫られる事態を避ける方が大事なようだ。

議論が深まらない

首相に限らず我国では「言わぬが花」作戦の成功率はかなり高い。最近では小沢一郎氏が記者クラブに代表されるマスコミを相手にせず、ニコニコ動画のようなネットメディアのインタビューを受けている。発言の一部をつまみ食いされ、趣旨が伝わらないことに不満を持っているからと伝えられている。直近の鉢呂大臣の辞任といい近年の報道を振り返ると、つまみ食いされるのを避けるのはマスコミ対策として極めて重要であるようだ。

何かおかしい。だが、そうなったのは我国のマスコミ報道に大きな責任がある。中立を保ち不偏不党の報道姿勢を守るというのを言い訳にして、物事の本質を捉えあるべき姿を報じるより声の大きな主張を報じる傾向もある。珍しく主張が感じられる時は海外メディアの記事を参照して代弁させる。私はTPP賛成論者だが、ただ賛否を言い合うだけでそこから議論が深まらないことにメディアが手を貸していると感じる。今回のTPP論議には苛立ちを覚える。

不健康なルールメーカー?

それを可とする読者(民意)の未熟さにも問題がある。特に米国に良いようにやられてしまうという被害者意識が、農業団体や議員達から一般市民まで広がっているのが気になる。よく引き合いに出されるカラー柔道着の決定経緯を私は思い出す。交渉に参加しなくとも日本抜きでルールは決まり、世界に広がっていくことになる。日本だけじっと国内にこもっているのが国益になるとはとても思えない。マスコミはTPPの貿易自由化を詳細に伝え始めたように感じるが、遅すぎた。

被害者意識を捨て日本はルールを作る側になるべきだ。新興国が急速に台頭している今、GDP3位の影響力を行使して世界貿易のルール作りに積極貢献できる時間はそう残されていない。野田首相に強い決意があるとしても、「言わぬが花」では国民に共有され議論を深めることにならず、二項対立になっているのは誠に不健康な状況だ。■

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高齢化の時計(9)

2011-11-10 23:39:19 | 健康・病気

私の高齢化の時計の針がこの1ヶ月半随分と早く回り始めた気がする。新しい状況を理解してワーストケースを見直し、次の事態に驚き慌てふためかないよう心の準備をするよう努めている。今までの展開はワーストケースが毎回現実のものになっているように感じる。表面上は冷静を保っていても弱気の虫があちこちにウロウロしている。

会社務め時代にピンチに陥った時に身につけた対応が今役に立っている。マネージャとして責任を果たす為に自分が常にベストの状態で意思決定できるよう努めた。それでもワーストケースが続くと判断力が落ちて最善手を打てず後悔したことがある。そんな時身につけたワザの一つが、ジョークで周りの人を笑わせ、それが自分に戻ってきて落ち着きを取り戻すよう努めた。

昨日、紹介状を持ってガンセンターに行き先ず問診と検査(尿検査、採血、X線撮影、心電図)を受けた。今まで掛付け医・泌尿器科専門医・医師会検査、今回ガンセンターと何度も同じ検査を受けたことになる。一つの医療システムとみなせば、病院間でデータは殆ど共有されず再検査、付加価値が発生しない患者の受け渡しさえ時間がかかり、生産性が低いシステムと思った。

もっと具体的に説明してみる。下表のように頻尿の症状が現われて(デーX)から、ガン病巣の詳細が分かり治療が始まるまで、尿検査4回、血液検査2回、X線撮影2回、MRI検査1回、心電図1回、生体検査1回やりそうだ。医療機関の受け渡しは、掛付け医から専門医への移行を除くと迅速とはいえなかった。最初は安易に考えたこと、通風で通院が遅れた私自身のロス(+5)も遅れた原因だ。

X-3 (10/9)   バドミントン大会参加後、家内と高知旅行
X-2 (10/10)  高知旅行から戻る
X-1 (10/11)  母を見舞い家内を空港に送る
X-0 (10/12)  頻尿で掛付け医:尿検査、私の申告(腎機能低下)を聞き専門医へ
          →泌尿器科医:前立腺肥大と診断、検査(尿・血液・X線)
X+12(10/24)  泌尿器科医:尿検査、血液検査結果ガンの疑いMRI検査を予約
X+16(10/28)  医師会:MRI検査
X+26(11/7)   泌尿器科医:ガンの疑い濃厚、ガンセンターを希望
X+28(11/9)   ガンセンター:再検査(尿・血液・X線・心電図)
X+42-49(11/23-E) ガンセンター:生体検査(入院検査)

ガンセンターの担当医によれば、他のガンセンターとの間でも患者情報の受け渡しはそれ程進んでないという。今月末の生体検査結果で治療方針が決まった時点で、家族が近くにいるほうが良いのかどうか助言をお願いした。だが、結果として東京の病院に転院すると殆ど再検査になる可能性が高い。可能なら踏みとどまって治療を受けたいと思った。

初診時に遡って考えると、そもそも最初から総合病院に行けば初期の4週間は半分に短縮できたと思われる。その分岐点は掛付け医が、「早く専門医に見てもらったほうが良い、その日は既に市立病院は外来受付をクローズしている」からと、専門医を紹介してくれたところから始まった。

掛付け医の急げと言う判断は正しかったと思うが、私の知識が足りず通院が遅れたのも一因だ。この2週間がどれほどの意味を持つかわからない。次の大事な判断は東京で治療を受けるか否か、先生の助言を第一に置くとしても家族親戚や友人の意見も聞いて判断したいと思う。

病院の中の仕事の流れも気になる。ガンセンターの受付に行ったのが朝10時前で約40分かけて書類手続き等が終り、実際に医者と対面の問診が始まったのが3時頃だった。こうなる事は事前に聞いていたので、その間に最初に病院を紹介してくれた友人と会って昼食をしながら状況を報告し、その後介護施設を訪問し母を見舞った。この時は上手く時間を使えたが、この時間的な緩さがずっと続くかもと不安になった。今後は予約時間に行き待ち時間無しで診てもらえるはずだが。

この記事を書いていると、ガンセンターの看護婦から電話があった。検査入院の為に準備すべきものの補足を聞いているうちに、病院には場違いの美人の顔が浮かんできた。調子に乗りついつい返事に困るような馬鹿な冗談を言った。「又か」とあきれる娘の軽蔑する顔が思い浮かんだが、今とても気分が良い。■

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