かぶれの世界(新)

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高橋真梨子

2005-04-21 10:11:23 | 音楽
昨夜久しぶりに高橋真梨子の歌を聞いた。ゲストと音楽にまつわるトークをして彼女の歌を聴く「ソングフォユー」というNHKBS2の新音楽番組だった。相変わらず暖かくて艶がある声が心地よい。ゲストの西田敏行が85年に「植村直己物語」の撮影のため1ヶ月半チベットに滞在したとき、いつも彼女の歌を聴いて心の安らぎを得たという。長い間外国にいるとしっかりした日本語の歌を聴きたくなったという。私も全くその通りだったと共感した。

いろいろな音楽テープ・CDを持っていったが95年米国に行き落ち着いた時、通勤の車の中で彼女の歌を聴くことが多かった。住む所によって聴きたい音楽が変わった。1年もたつとカントリーが肌に合ってきてリアン・ライムやシャナイア・トウェインなどの女性ボーカルを良く聴いたが、高橋真梨子を混ぜて聞いても何の違和感も感じなかった。カントリーはまさにアメリカの演歌で声質や歌唱力が絶対的に求められるが、高橋真梨子にもそれを上回る歌唱力と迫力があるということであろう。彼女自身ニューヨークが好きで5番街のマリーなど歌のスタイルも共通するところがかなりあるように思う。

日本に戻りしばらくすると高橋真梨子を聴かなくなった。テレビは各局ともお笑いとカワイコちゃんにフォーカスした番組なので滅多に高橋真梨子の出番はない。彼女もそんな番組への出演を避けているのかもしれない。リサイタルに一度行ったがテレビの露出度が少なくなると忘れていった。そのうち米国にいるときは聴かなかったのになぜかジャズを聴くようになった。今の私にはBGMとして重くないものが好きである。ジャネット・サイデルは聴いてて気持ちが良い。ダイアナ・クラールのパリ公演ライブは素晴らしい。住む場所でテイストが変わるというのは本当らしい。しかしこれからは少なくとも週一度は高橋真梨子を聴くことになりそうである。 

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横峯パパに思う

2005-04-19 18:49:00 | 日記・エッセイ・コラム
横峯さくらちゃんが遂にプロ初優勝した。弱冠19歳である。目標を公言して注目を受けプレッシャーの中でしっかり目標達成するとは凄い。キャディ役の父親の良郎氏のとぼけた味が、又、すばらしい。仕事をやめ財産をすべて娘のゴルフにつぎ込んだのはギャンブルだが、インタビューで「始めたら途中で止めるわけには行かなくなった」と言われたのを聞いて成る程と思った。最初からすべて計画してやったわけではないようだ。さくらちゃんには姉がいて、まだプロとして芽が出ずに苦労しているということを聞き、良郎氏が今日の日が必ず来るという確信が持てない苦悩の時があったと思う。当時の心境を一度聞いてみたいものである。

さくらちゃんのゴルフは自己流だそうで、注目されるまでは周囲からはプロとして成功するのは難しいと見られていたようである。しかし良郎氏は練習嫌いの姉妹をゲーム感覚で楽しませながらプロが驚くような高い技術レベルにまで到達させた。全財産をつぎ込みながら悲壮感がなく(少なくとも外見は)子供をのびのびと育てた。親子の会話を聞いているとさくらちゃんはそういうことが全て分かって父親を信頼しているようである。誰もが親子の会話を聞いて心地よくなりゴルフ以前に人間として人気が出たのだろう。

私も子供が楽しかった事が何時までも記憶に残るような育て方をしたいと思っていた。しかし、口では言えてもそれを貫き通すことができなかった。仕事第一になり余裕が無くなっていた。たまにできた家族と一緒にすごせる時間を自分の楽しみのために優先することが多かった。たまに正気に戻り子供と過ごす時、子供への期待が大きいため楽しみを与えるより困難な目標を与え、その結果楽しみを奪ってしまうことも多々あった。子供達は私との楽しい思い出と聞かれても答に窮するかもしれないと思うとつらい。

99年に米国から帰任して以来、良郎氏みたいに子供を育てることができなかったことを後悔することが多くなった。上司に何度も頼んで帰任させてもらったのは子供が独立する前に家族との時間を作ることにあったが、彼らは既に大人になっておりある意味手遅れだった。実は私の父親との関係も同じように希薄でほとんど思い出がない。父は私以上に仕事一筋でありまともに会話をした記憶がない。それでも父が死んで20年くらいたった後、ある日突然父が私を愛していてくれたことを感じたことがある。子供が同じように感じてくれる日がいつか来ることを祈りたい。


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日中宣伝合戦

2005-04-19 10:59:26 | 国際・政治
町村外相の中国訪問後も日中関係は明確な改善の方向に向かっておらず当事者国での解決は容易ではなさそうである。この間海外の報道をずっとフォロウして来たが、どこの国の新聞記事でも必ず中国の歴史認識問題の主張が繰り返され世界中に認知された。一方、日本が戦争を放棄した平和主義国で、何度も中国に謝罪し中国に巨額のODA支援してきたことを書いたのは米英等の限られた報道機関だけである。記事の殆どは日本の主張は反日デモに対する謝罪と賠償だけのように見え、反日デモの原因については日本に非があるように理解される可能性が高い。(参考:BBCのサイトが世界中の関連記事にリンクを張っており便利である)

中国が国内向けには一部情報だけ知らせ、その結果中国国民の自然発生した感情でデモが起こったものであり責められるのは日本という情報操作をしているというような見方が記事にはなってない。良くも悪くも全ての情報が公表されてしまう日本とは根本的に違うのである。しかし世界の多くは活字や映像を見て反応する。一連の報道を見ていると政府高官が発言すれば必ず記事になり、世界に発信されている。現在すでにプロパガンダ局面に入っており、「黙っていても知っている人は理解してくれる」ではいけない。第三国の仲介や世界世論をもっと意識して手遅れにならないよう早急に広報戦略を見直さなければならない。

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仮説:中国異変?

2005-04-18 22:21:08 | 国際・政治
中国政府は今後反日デモをかなり抑制する方向に向かうと先週予測したが、現実には先週末むしろ中国各地に反日デモが飛散した。中国のインターネット規制は世界で最も広範で技術的にも高度なものであることが調査報告されている。情報統制をやろうと思えばできたはずである。情報統制をやる気があればできたのか、あってもできなかったか?はじめは情報統制でデモを操ったという論調が主な世界の報道であったが、どうも今ややりたくても携帯電話などの情報機器の普及で情報統制がキチンとできず国民の反発を恐れてできなくなったように思える。共産党一党独裁は完璧な情報統制が存続していくための必須条件であるが、今やその前提条件が崩れ始めた可能性があると私は思う。今は反日デモについての情報ネットワークだけだが、いづれ他の事柄にも展開していくかもしれないと。この仮説が的外れかどうか今後よく見極めて生きたい。

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日中関係改善の第一歩

2005-04-16 14:29:47 | 国際・政治
反日暴動後詳細な情報分析が進むにつれ中国政府がデモを誘導したことが明確になり、世界世論の大勢は中国に自制を求める方向に向かい始めたようである。同時に他の国々は中国政府がデモを抑制できず反日から反外国人に向かう恐れがあるとして注意を呼びかけ始めた。中国人が節度を持ってデモができるほど成熟していると見なされていないという事である。この言い方は厳しすぎるかもしれない。何しろ中国の人口は13億人で、1%の跳ね返りでも東京都の人口以上になってしまうのだから。いずれにしろ、今のところ日本政府の抑制した出方が効果を挙げている。何度も言うようだが日中関係の悪化で得をする国はいない。

昨日書き込みしたように中国では貧富の差が拡大し農村を中心に貧困層の不満が暴動を頻発させる深刻な国内事情を抱えており、反日デモはガス抜き効果があるが暴走すると反政府に向かう両刃の剣になる恐れがあり、結局全てのデモを押さえ込まざるを得なくなると考える。実際のところ中国政府は世界世論の風向きを見てその方向に方向転換したように見える。政府が国民に愛国を訴えるようになった時はどの国においても注意が必要である。経済が急成長しているといっても中国は共産党一党独裁で言論の自由のない国であることを忘れてはいけない。中国人民は与えられた情報で判断し行動するしかない。

このような状況認識の上で日中関係改善を具体的に進めるためには、喉に刺さった棘になっていた歴史問題をこれ以上大きくせず再発させないような恒久措置が必要である。1)両国の教科書を互いに見直す学術レベルの委員会を作り見直し何かにつけて歴史を利用する体質からの脱却、2)何らかの方法で日本のA級戦犯とその他の戦死者を分けて参拝する仕組みを作り、戦争責任を回避するものではないことを明確にすることを第一歩としてやるべきである。

歴史以外のことは両国が純粋に経済問題としてどうやったら双方が発展するやり方かよく考えて実施していけば、両国の繁栄と地域の安定につながり世界最大の経済圏が出来上がる。両国の摩擦はやりようによっては繁栄に繋がる入口となる。世界が注目している今、アジア民族が論理的で建設的な判断ができる一級の民族であることを示す時である。日本国民がまだ冷静で建設的な関係を支持する環境にある今がチャンスではないだろうか。


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