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驚きの米大統領選(分析その1)

2016-11-10 11:42:47 | ニュース
「もしトラ」が本物になったのには心底驚いた。驚きは事前に報道された予測と真逆の結果が出たからだ。昨日の投稿で「一体何が起こった?何故だ?」と書いたが、今日時点の報道で分かったことを整理しておきたい。特に出口調査は非常に面白い。何故ヒラリーが負けたのかという視点で見ると、従来の見方に反する興味あるデータが散見された。

1)先ずトランプの女性蔑視発言連発にもかかわらず、ヒラリーの女性票は54%しかなく、特に白人女性票に限ると53%がトランプに投票した。ヒラリーは必ずしも女性に支持されていた訳ではなかった。

2)年令で層別すると45歳以上はトランプ支持、44歳以下はヒラリー支持と明確な傾向が出ていた。しかし、オバマ大統領を実現した若者票まではいかなかった。今回は女性と若者の支持が不足して敗れたともいえる。英国のEU離脱が老人層に支えられたのと似た傾向だと思われる。

3)学歴別では大卒以上は52%がヒラリー、大卒未満の52%がトランプで報道された通りだったが、以外にも年収の多い方(5万ドル以上)の多数がトランプを支持した。トランプ支持は必ずしもレッドネックだけではなかった。

4)私の大胆占いでは無党派の票が最終的な勝敗を決めるだろうというのは当たったようだ。無党派の48%がトランプ、42%がヒラリーに投票したという。先週に誰に投票するか決めた人が約半数(47%)のは、投票直前のFBI長官の私用メール再捜査発言が影響したのは間違いないようだ。

これ等の表に現れて来たデータをどう解釈するのか、報道の中では「低学歴層白人の既存政治・エリートに対する革命」だというのが私にはピッタリくる。私は反乱といった。だが、それだけだろうか。レッドネックとは対極にある大富豪のトランプを選んだのが今一分からない。

選挙キャンペーンの思いつきの発言に惹かれたとすれば支持者は後悔するかもしれない。トランプの政策で最大の恩恵を受けるのは大幅減税が実施された時の富裕層だ。意外にも株価が上がった。米国は内向きになると、保護貿易で物価は上昇する恐れがある。その現実に直面した時まだトランプ大統領を支持するだろうか。

蛇足
トランプの政策が実は企業に都合いい部分もあるとみて正気に戻った昨日の米国株式市場は大幅上昇した。日本の株式市場の過剰反応と大幅反発とは大違いだ。本当に信用できない。米国のマスコミも反省した方が良い。一つはトランプに乗せられて「トランプ劇場」報道を繰り返し、不確かな手法で世論調査し誤った支持率を報じた。大統領選の驚きの責任は彼等にもある。■

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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2016-11-21 05:27:59
まあ、世代が下になるほど人口構成で白人比率がさがっていってますからね。特に30代以下になると白人の少子化とヒスパニックの流入で顕著になっていますし。

2000年時の18歳未満の人口構成で白人が61%、現在の18歳未満では白人は49%までさがってますからね。
50代以上だと白人比率は8割あたりですから

世代で考え方が違うというより人口構成の違いなんじゃないのかとおもいます。
むしろ20代でのトランプ票がこれだけ入るんだから、白人のトランプ支持者がかなりいるんじゃないかと思う
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Unknown (sandy)
2016-11-21 21:41:08
そういう視点では見てませんでした。

確かに世代間白人比率の違いは今後間違いなく大きくなる、今回は危機感を持った白人の反発が結果に反映したと思ってます。しかし、4年後8年後はさらにデモグラフィーが変化し流動化すると考えます。
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