かぶれの世界(新)

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ああ勘違い

2017-06-03 21:14:54 | ニュース
パリ協定脱退宣言をしたトランプ大統領の自爆後の世界のリーダーをメルケル独首相が秘かに狙っていると一昨日投稿した。だが、米国の気が狂っている間に世界の耳目が向かったのは中国だった。誰が世界をリードしていくか。それは中国だと、ワシントンポスト(WP)など幾つかの世界の有力メディアはそう見做しているようだ。

今朝の日本経済新聞もパリ協定の主導役として中国の存在を報じている。米中の連携で成立したパリ協定が今後欧州先進国だけが引っ張る協定になるのか、或いは世界的な動きになるのかは中国の積極的な取り組みにかかっている。正に中国が「責任ある大国」として温暖化対策で世界を主導し米国と対抗する絶好のチャンスである。中国は願ってもない絶好の舞台を見逃すはずがない。

この役割はドイツには役不足で中国の力を借りるしかないのは明らかだっだ。メルケル首相が世界のリーダーを目指しても、パリ協定の舞台では「ああ勘違い」で片付けられるだろう。勿論、メルケル氏とドイツ人に深く刻まれた大戦後の教訓はDNAといってもよく、今後も舞台を選んで慎重で用心深くやって行くだろう。別の見方をすると欧州は欧州で巧妙に中国を利用していると思う。互いに利用される関係にもあるというのが現実だ。

とするともう一つの「ああ勘違い」がある。それは中国だ。中国は勘違いと言われれば不満だろう。だが、世界最大の二酸化炭素の排出国である中国が主導的な役割を果たすといっても、30億ドルの支援金を出す予定だった米国と違って1銭も出さないのだ。中国はリーダーとその他大勢の二役を兼ねている。いまだに多くの場面で状況に応じて大国と新興国扱いを都合よく使い分けしている。真のリーダーならあるまじき振る舞いだ。

中国が今後世界が認めるリーダーになって行くか、焦点は新興国と先進国の都合の良い使い分けをいつ止めるかだと思う。仮にそうなれば、かつての米国の様にリーダーとしての責任を果たす為に価値観と裏付けとなる巨額の資金が必須だ。日本の建前にとっては根本的な価値観の違いが重要だが、世界全体で見ると中国とのビジネスを優先する国が多数になるだろう。終いに日本も割り切って壁を乗り越えざるを得なくなるだろう。

それが中国の狙いだ。現実的なシナリオは、当面米国の気が狂っている間は中国は頼りにされるが、米国が正気に戻った時に中国がリーダーに相応しい国になっているかにより異なる。米国はいつ正気に戻るか、大統領を取り換える弾劾手続きを成立させるには結構時間がかかると言われている。

何れにしろその時に大きな「ああ勘違い」だったのか、それとも「嘘から出たまこと」になるかが決まるだろう。メルケル首相の出番があるとすればその時だろう。そこまで長期間にわたって首相でいる可能性も又大きくない。4年後は習主席のみ残っているだろう。中国の存在感が大きくなりそうな予感がこの記事を書くきっかけになりました。相変わらず根拠不明の大風呂敷ですが、時々当たることもあります。■
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