かぶれの世界(新)

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失望の民主党政権

2010-08-20 13:56:03 | 国際・政治

「お前ら自民党か、ちっとも変らないじゃないか。」 

最近の民主党議員の志の低さには失望を禁じ得ない。多くの国民もそう思っていると私は思う。参院選に惨敗後、菅政権は唐突感はあったが不利を承知で提案した消費税論議など重要課題に触れること無く引きこもりに入った。そこまで覚悟したのじゃなかったのかと思わずにはいられない。世界が二番底の懸念で対策に大わらわの中、日本は逡巡し的確な対策を打てないでいる。

政権が無策なのは、9月の民主党代表選を全てに優先して政治が機能していないことに尽きる。鳩山前首相がグループ研修会を開き、小沢グループをあわせ総勢160人が参加、代表選に向け影響力を誇示したと昨日報じられた。小沢氏側近から小沢氏の代表選出馬期待が表明され、小鳩両氏からは党内結束の重要性が語られたという。だが、傍から見れば影響力の誇示でしかない。

全くあきれたとしか言えない。これが国民から期待され政権をとった民主党のやることか。数ヶ月前に普天間基地移転で迷走し日米関係を危うくさせ、何時までたっても「政治と金」にけじめをつけない小鳩両氏がまたぞろ影響力を行使しようとする。彼等は何も変っていない。党内支持はあるかもしれないが、国民は二人をとっくに見限っていることが分からないのだろうか。

先の衆院選に勝って政権をとった時、小泉チルドレンとは違う経験を積んでいると期待した民主党新人議員達は一体どこに行ったのか。彼らも又次の選挙で消え行く存在なのか。あの時に感じた政治理想は幻だったのか。今回軽井沢で声高に唱えられた小沢氏を含めた挙党体制というのが、何をしたいか具体的な政策が感じ取れない。政権内で影響力のあるポジションをとりたいという姿勢がミエミエだ。

それが、果して国民の求める答えだろうか。そう思いながら参院選後の新聞テレビの政局報道を注目してきた。メディアによって多少の差があるが、大雑把に言うと政策不在だと嘆く一方で政局を伝えている。だが、今はそんな生易しい状況ではない。民主党だけのことではない、我国は今クロスロードに立っている。

要なのは代表で誰を選ぶかではなく、党が掲げた理想と現実の狭間で我国が歩むべき道を定め、足を踏み出す礎を作ることだ。私は振り出しに戻って衆院選に勝った時感じた新人議員の理想とエネルギーに期待したい。メディアは政局を政局として伝えるだけでなく、議員一人ひとりが何を考えて責任を果し行動しているか浮き彫りにすべきだ。

今となっても私はそれほど楽観的ではない。代表選が政策論争ではなくポジション獲得の為の勢力争いに終る可能性もある。それを世間が許すとは思えないが、楽観的にはなれない。民意は育ってきたが一票の重みの不公平は一向に解消されず、組織の利益を優先する力が働いており、低次元で目先優先の報道と合わせ、民意を歪ませ国政を左右する仕組は温存されている。その仕組を改革する総論は賛成、だが各論になると立派なことを言う与野党も急にやる気を失う。日本の政治はそこから脱却できないでいる。■

コメント
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