かぶれの世界(新)

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世界マッサージ紀行(6)

2005-08-27 21:16:40 | インポート
2000年の夏、サバチカルを取ってニュージーランド(NZ)に行った。NZもマッサージの人気が高いと聞いていた。パトリシアのやってくれたマリオ・スタイルは勘弁して欲しいと思っていたが、旅行中やってもらったのは全てスウエーデン式だった。マリオ式は多分マイナーなスタイルなんだろう。

南島の小さい町のホテルに止まった時、専用番号でマッサージを頼むと、いつもの通り男か女か、客室かジムのマッサージ室かと時刻を指定、料金を確認して予約した。時刻になって現れたのは折りたたみ式の簡易ベッドを引きずるように抱え持った長身だけどよぼよぼのお爺さんだった。これで大丈夫かと思ったが、始めるとどこから力が出るのか不思議なくらいしっかりとした普通のマッサージだった。終わって帰る時は又、いかにも倒れそうな感じに戻り部屋を出て行った姿を今でも思い出す。 

日本に帰る前日、オークランドに一泊した。チェックインするとすぐコンシェルジュにレストランの予約を頼み、チップを弾んで「最高のマッサージ」を予約してくれと頼んだ。その後家内と港にある有名なレストランでシーフードを味わった。オタゴ地方の白ワイン、特にシャード・ファームのリースリングは魚料理に合っていて最高だった。甲殻類にはうるさい家内とも珍しく意見が一致した。

意気揚々とホテルに戻りしばらくたつと、大柄で厳つい感じの女性が現れた。一見して、「えっ、これが最高かよ」と思ったが今更断われない。骨太で肩幅が広くて手もごつごつした感じで男性と言われればそのまま信じてしまう感じだった。ところが彼女が新聞の切抜きを見せ自己紹介したところでは州代表のラグビーチーム(当然、日本代表より強い)の名の知れたトレーナだった。やり始めるとさすが2mの巨体の若者の鍛えられた筋肉をマッサージするだけのことがあるというか、予想通り相当に力強かった。多分初めて経験するスポーツ・マッサージだと思ったが、後から痛くなると熱が出るとかいうことはなかった。

なるほどこれがコンシェルジュが理解した「最高のマッサージ」かと、暫らく経ってからやっと理解した。もしかしたらもらったチップ分だけしっかり答えようとして彼が必死で考えた結果だったのかもしれないと。でも「これって文字通りだなー、もっと他に解釈のしようがなかったのかなー。」■


コメント
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