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読書の秋と新聞連載小説(土井)

2010年10月07日 15時19分35秒 | Weblog
何年か前にもこのテーマを取り上げたことがありますが、年月も改まっていますので今日版ということで了承賜りたく。

季節こそ読書に適した候となってきましたが、なかなか読書三昧とはいかないのが現状で困ったものです。
歳とともに体力、気力が衰えてボリュームのある本だけでなく、普通の単行本でもじっくり、またはサッと読むことが殆どなくなり、所謂チョイ読み専門になっています。
その典型が雑誌と新聞小説ですが今回は後者についての感想です。

毎日新聞夕刊の諸田玲子「四十八人目の忠臣」は他の3作品に比べられる不利はありますが、テーマも表現もイマイチです。
我慢して読んでいましたが、先週の105回目で読むのを止めました。
毎日新聞朝刊の宮本輝「三十光年の星たち」ははじめの頃はそれ程でもなかったのですが、さすがに実力人気作家だけのことはあり、今日で273回目ですが面白く興味深いものになってきています。

日本経済新聞夕刊の小池真理子「無花果の森」も同様で昨日で268回目ですが、人気作家の筆力を感じさせ面白くなってきました。(特に老画家の科白が良い)
日本経済新聞朝刊の辻原登「韃靼の馬」は今日で332回目ですが、作者の実力が十分に発揮されている感じで文句なしに面白い小説です。
昔司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読んだ時、その取材資料の膨大さに感心させられましたが、この作品も取材が行き届いていて、その点でもそれに次ぐ程のものといった感じです。