カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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ついに 東京では真夏日年間日数史上最多記録樹立!! でも、これで猛暑は終わり

2010-09-22 23:40:23 | インポート

①9月22日15時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月22日15時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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③9月23日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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9月22日は、日本海から本州を前線がゆっくりと南下してきました。

引用図①②より、水蒸気画像上で、前線を挟んで、、白い映像の部分が帯状に幾重にも連なっているのが解りますが、これは、前線を挟んでの暖気と寒気の勢力が拮抗している証拠。さらに、当該、前線を挟んでの白い映像の部分が帯状に幾重にも連なっている箇所が広範囲に及んでいますが、このことは、暖気と寒気の勢力は強いものであります。(本ブログ昨日の記事をも参照ください。)

さらに、引用図③より、前線は、明日9月23日9時には、本州南岸まで南下する予想です。前記したように、この前線の北側には、優勢な寒気が広範囲に分布していると思われますから、関東以西の季節外れの猛暑は今日まで。と言えそうですね。

ただ、本ブログの昨日の記事で述べましたように、今回のように、前線の進行方向前面に勢力の強い暖気が広範囲に分布している場合、当該前線付近には、暖湿流がより一層流れ込んでいるものですが、この、前線に向かって大量に流れ込む暖湿流というもの、所処で強い雨をもたらすばかりでなく、当該暖湿流が流れ込んで来る方向に山地がある地形(関東地方や山梨県、静岡県静清平野等が代表的です。)の所では、暖湿流が山越えする際にフェーン現象をは発生させて、気温を相当上昇させるものです。(本ブログの昨日の記事でも紹介しました。)

9月22日は、東北地方や北陸地方を中心として、本州の所処で強い雨が降りましたが、前記した、暖湿流が山越えする際にフェーン現象をは発生させたため、関東地方や山梨県、静岡県中部では気温がかなり上昇しました。

日中の最高気温は、千葉県茂原で36・7℃ 静岡県静岡で36・3℃ 山梨県大月で36・1と猛烈な暑さを観測したほか、東京(気象庁のある千代田区大手町でも、最高気温が32・7℃と、本年になって71日目の真夏日となり、これまでの、平成16年に観測した、真夏日年間日数最多記録の70日を超え、史上最多真夏日年間最多日数となりました。

それにしても、本年の夏は、まさに、記録ずくめ でした。

9月22日までに

真夏日年間日数 71日・・・・・史上最多記録

熱帯夜年間日数 56日・・・・・史上最多記録

猛暑日年間日数 13日・・・・・史上最多記録(平成7年)タイ

となっています。


最後の〇あがきか 季節はずれの猛暑 東京では最高気温31・7℃で真夏日日数70日目年間最多タイ記録大

2010-09-21 23:52:45 | インポート

①9月21日15時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月21日15時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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9月21日は、南海上の夏の太平洋高気圧の勢力が盛り返し、関東以西の各地では各地で真夏の暑さとなりました。

東京(気象庁のある千代田区大手町)では、最高気温は31・7℃を観測して、本年70日目の真夏日となり、平成16年の真夏日日数最多記録と並びました。

引用図①より、寒冷前線が北海道の南海上へ延びていますが、引用図②より、さらに、東北地方を通過して、日本海中部から朝鮮半島へと前線が隠されている様子ですね。また、前線(が隠されている地域)を境にして、南側(暖気側)と北側(寒気側)には、白い映像の部分(中層以下で水蒸気が相対的に多くなっている部分、上昇流域となっている部分ですね。)が帯状に幾重にも連なっている様子が解りますね。

水蒸気画像で、前線を挟んで、、白い映像の部分が帯状に幾重にも連なっているのは、前線を挟んでの暖気と寒気の勢力が拮抗している証拠。さらに、当該、前線を挟んでの白い映像の部分が帯状に幾重にも連なっている箇所が広範囲に及ぶほど、暖気と寒気の勢力は強いものであります。

引用図にはありませんが、引用図①②での前線(隠されている部分もそうですが)は、少しずつ、南下してきています。

関東以西の季節外れの暑さは、せいぜい、あすまで。ザ・エンド がようやく見えてきました。

ただ、前線が接近するほど、その暖気側では、暖湿流が大量に流れ込むもの。さらに、関東地方や東海地方など、前線が南下する際には、前面の暖湿流が山越えのフェーン現象を引き起こし、気温が相当上昇しやすい癖があります。

東京では、あす、本年71回目の真夏日(年間最多記録)となる可能性大ですね。


台風11号 八重山諸島へ次第に接近 以外と知られていない台風の素性についてPart12 台風の進路予

2010-09-18 12:53:06 | インポート

①9月18日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月18日9時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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台風11号は、18日9時現在、沖縄県宮古島の南東海上を西北西へ進んでいます。

台風自体、引用図②より、目もはっきりしており、台風自体、勢力が強いことを物語っていますね。

台風と言うもの、太平洋高気圧の外縁に沿って移動すると言うことは常識ですが、太平洋高気圧の外縁部に沿って、大雨の基となる、暖湿流が流れ込んでいるわけですね。

そして、台風の反時計回りに回転する気流の渦巻きが、前記した太平洋高気圧の外縁部に流れる暖湿流の流れ込みをさらに加速させる働きをすることにもなります。

よって、台風は、周辺の暖湿流の流れ込みの大きい部分に沿って移動すると言えるわけです。

台風は、水蒸気画像で、台風に隣接して白色表示の部分(中層以下で湿度の高い部分)が帯状に分布する方向(当該帯状表示が長ければ長いほど、その方向へ)へ移動すると考えてください。

引用図②より、今回の台風11号、台風に隣接して西北西から東南東に白色表示の部分が帯状に分布していますね。よって、台風11号は、このまま、進路を西北西へとり、台湾へと進んでいきそうですね。


関東沿岸で大雨

2010-09-16 12:57:02 | インポート

①9月16日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月16日9時の関東周辺レーダーアメダス解析雨量図 気象庁HPより引用

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③9月16日9時の関東周辺アメダス風向風速分布図 気象庁HPより引用

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④9月16日9時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用

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9月16日明け方から、関東地方南部で雨雲が発達し、東京(気象庁のある千代田区大手町)では、午前7時50分までの1時間に32㎜と、非常に激しい降水を観測しました。

この大雨の影響で、千葉県内では、JR成田線が一部区間で運転見合わせ。京成電鉄では、一部区間で速度規制(時速35キロ)となり、列車の運行ダイヤが乱れました。

引用図②③④より、この大雨は、

Ⅰ:下層での暖湿流が収束している(関東付近で上空1000m付近で南東風と南西風とが衝突しています。)

ところへ

Ⅱ;関東の地面付近では、関東東海上から吹き込む気流と、内陸部に滞留したり、吹き渡る気流との間に形成された気流の不連続部分(シアーライン)が発生し、

当該シアーライン付近で強い降水域が形成された。 と思われます。

低気圧や前線を含む気圧の谷は、全体的に見て,南西~北東方向へ進んでいますから、前記したⅠの部分も今後、東北地方へも広がってきそうですから、これからは、東北地方の太平洋側でも大雨の恐れが出てきました。


低気圧は決まった箇所で発生するもの

2010-09-16 09:56:54 | インポート

①9月15日21時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月15日21時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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③9月16日6時の天気図 気象庁HPより引用

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④9月16日6時の天気図 気象庁HPより引用

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昨日9月15日は、前線が東シナ海から西日本の南海上へ延びて、東海道沖から紀伊半島には暖湿流が流れ込んで、三重県南部や和歌山県の一部では24時間で200㎜を超す大雨となった箇所もありました。

天気図を見る際に、まず注目されるのは、低気圧や前線の位置ということになりましょうが、等圧線の走向等や雲画像を対比させると、気圧配置の変化の兆しを読み取れるようになります。

まず、引用図①②を見比べてみましょう。

引用図①より、東シナ海から西日本の南海上まで前線が延びており、前線上の九州の南西沖には低気圧が表現されています。が本州を挟んでその北側、日本海西部~中部地域にかけて、気圧の鞍部となっていますね。そして、当該気圧の鞍部の対応して、四国沖で前線が北側に波打っていますね。さらに、前線や低気圧の伴う雲の集団とは別に、前記した日本海西部~中部地域にかけて、お椀をかぶせたような ⌒型をした雲の集団が現れており、前線や低気圧に伴う雲の集団と重なり合っている様子が解ります。

これら、四国沖で前線が北側に波打っていること や 日本海西部~中部地域にかけて、お椀をかぶせたような ⌒型をした雲の集団が現れていること は、新たな低気圧が発生する兆候をしますことに他なりません。

低気圧や前線を含む気圧の谷が西から本州へ接近して本州を通過する場合、

Ⅰ;低気圧や前線が本州の南海上を通過する場合→前線上のァ四国沖 ィ紀伊半島から東海道沖 ゥ関東南岸 と a 山陰沖 b若狭湾沖 c能登半島沖から佐渡沖 に あらたに低気圧が発生

Ⅱ:低気圧や前線が日本海側を通過する場合→a 四国沖 b紀伊半島から東海道沖 c関東南岸 に あらたに低気圧が発生

する癖があります。

そして、前記地域で、新たに低気圧が発生した場合、低気圧周辺の暖気や寒気の流れ込み具合によっては、当該新たに発生した低気圧が主力となり、以前から存在する低気圧は次第に衰弱する というシナリオを取ることも多いものですね。

引用図①と引用図③とを見比べると、前線上の東海道沖と若狭湾に、新たに別の低気圧がは発生している様子が解ります。が当該 新たに発生する低気圧の周辺でも、雨雲(雪雲)がまとまり、強い降水が見られるようになりますから油断できません。(引用図④)