①2月27日9時の天気図 気象庁HPより引用
②2月27日21時の天気図 気象庁HPより引用
③2月28日9時の予想天気図 気象庁HPより引用
引用図①②より、2月27日は、本州南岸を低気圧が東進して、北から関東平野へ寒気を呼び込んだため、関東地方の広範囲で降雪となりました。
ただ、東地方の広範囲に大雪をもたらすまでには、低気圧や寒気の勢力も弱く、積雪となったのは関東内陸部の一部にとどまりました。まず、一安心 と言ったところでしょうか。
しかし、降雪の後と言うもの、積雪とならなくても、路面の凍結には要注意!であることは知られていますが、もうひとつ 今回のような南岸低気圧通過で降雪となった場合、濃霧にも要注意!と言うことはご存知でしたでしょうか?
特に、降雪をもたらした低気圧が通過後、本州付近上空に強い寒気がやって来ない時で、夜間に降水が止む場合に顕著に濃霧が発生し、寒気を地表付近に滞留させやすい関東平野の各地では、より一層濃霧が発生しやすくなります。
このことは、南岸低気圧通過で降雪になる場合、当該低気圧通過後強い寒気が流れ込んでこない場合、地表付近が低温でも、上空1500m付近より上側では比較的気温が高くなっていることが多く、上空700m~1000m付近に気温の逆転層(高度が上がるのに気温が逆に上昇している気流の層を言います)があるのが通常で、当該逆転層の下側では露点温度と温度との差が殆どない状態となっています。つまり、逆転層があるため、湿っていた気流が澱み、さらに気流自体、湿ってしまうため、濃霧が発生するものですね。
さらに、河川沿いの地域や、地形的に盆地になっている箇所では、地表付近に冷気が滞留やすく、湿度も局地的に高くなっているため、余計に濃霧が見舞われやすくなります。
過去にも、降雪上がりの朝方は、濃霧や凍結のために、大きな自動車事故が高速道路上で発生しています。特に、高架になった箇所では地熱が届かず、路面が一層凍結しやすいもの。すでに27日23時現在、関東地方や甲信越地方の広範囲で湿度90%以上となっていて、伊豆諸島を除く関東地方各地域と甲信越地方の各地域には濃霧注意報が発表されています。
これから28日朝方にかけて、関東地方や甲信越地方では、濃霧や路面凍結が予想されます。交通機関や車の運転はご用心!