本日3月30日より、気象庁予報部と東京都建設局合同で、東京都内神田川で、洪水予報が開始される運びとなりました。
神田川はじめ、石神井川や目黒川など、東京都内を流れる中小河川は改修が進み、氾濫が起こりにくくなりつつありますが、特に神田川は、河川幅が都内の他中小河川と比較すると狭く、うねうねと蛇行しながら流れていますので、氾濫の危険性は、他都内中小河川と比較すると高くなっているのも事実です。
予報の手順は
①気象庁の1時間先までの雨量予測を基に→②東京都が水位の変動を予測して→③神田川が氾濫する恐れのあるときは、東京都を通じて、各報道機関、関係区市へ、洪水予報(氾濫危険情報・・・・・避難行動をとる目安となるもの を発表する と言うものです。
このように、3月30日開始の神田川洪水予報もさることながら、降水予報と言うと、河川の水位予報にウエートがかかっている(語弊承知で言いますけど)ように感じますが、実は、洪水の中には、内水氾濫 と呼ばれるものがあり、この、内水氾濫が、洪水被害原因の中でウエートが大きいものですね。
内水氾濫というのは→河川等に流れる下水道や各用水などが、流れ行く先の河川の水量が上がると、当該下水道や各用水に河川等の流水が逆流し、河川等の氾濫する以前に、当該河川等に流れる下水道や各用水が一足先に氾濫してしまう。と言うものです。
下水道や各用水等は、流量のキャパシテイーが小さいので、少しの増水でも氾濫しやすいものです。
他、洪水対策には、地形的・建造物の特性に留意することも看過することは出来ません。周囲より地底的に低くなっている箇所は降水の危険性が高く、当該箇所の面積が狭まるほど、短時間強雨で、あっという間に水が堪って被害を起こすようになります。
道路では、陸橋のアンダーパスになっている箇所は要注意!昨今、道路が鉄道と交差する箇所は、陸橋にして踏切をなくす箇所が多くなっていますが、このような箇所で、アンダーパスになっている部分は、大雨の際に、確実に水が出水するものとして対策を講ずるべきです。
これから、暖かくなるとともに、大雨に遭遇する機会が増えてきますが、以上の事項に留意されて、少しでも洪水の被害が軽減されることを祈ります。