カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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関東以西の太平洋側は夏の陽気。静岡で33・3℃,熊谷で32・7℃。

2005-04-29 23:58:36 | インポート

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29日は、北日本では強風となり、青森県三八には、一時、暴風警報が発表されたりもしましたが、一方、28日と同様、本州の南半分では、南海上から張出す高気圧に覆われて、関東より西の太平洋側では夏のような陽気となりました。

特に暖気が周辺の山から吹きおりる際のフェーン現象も加わって、静岡では33・3℃,熊谷では32・7℃の最高気温を観測して、うだるような暑さとなりました。関東地方の内陸部や甲信南部では、広範囲で最高気温が30℃以上となりましたね。

この他、福岡や山口でも最高気温が30℃を超えました。

引用図は、29日15時の天気図(気象庁HPより引用)ですが、本州の南半分では南海上から張出す高気圧に覆われていますが、北から寒冷前線が弱まりながら南下してきている様子がわかります。
静岡市付近の高温は、こう言った気圧配置に現れるもので、静岡では高温になる場合、西~南西風が継続し、上空では西~南西風が幾分強めに吹く(1500メ-トル上空で20ノット以上)ものです。これから夏季にかけて、静岡市付近では、このような条件が重なると、著しい高温となりますから、この点、静岡市付近の皆様は留意頂きたいものですね。


本州各地で真夏の陽気。米子33・7℃,富山で31・8℃。関東でも内陸部で32℃を超す。

2005-04-28 18:05:58 | インポート

SPAS-GG
28日の本州各地では、気温が上がり、北陸から山陰のかけての日本海側と関東地方では、南海上から張出す高気圧から暖かい空気が流れ込んだのと、フェーンが重なって、所々で真夏のような暑い1日なりました。米子で33・7℃と、4月としては観測史上最高の気温となったのをはしめ、富山で31・8℃の最高気温を観測致しました。

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関東地方でも、内陸部を中心に最高気温が32℃以上となり、八王子で4月としては観測史上最高の32・1℃を観測し、東京都心(大手町の気象庁)でも、今年初の夏日となる27・9℃の最高気温となりました。

引用図の28日15時のアメダス関東周辺の気温分布図を見ると、この時間でも関東地方の内陸部では所々で30℃以上となっています。また,、富士山や箱根、丹沢山地から見ると風上になる静岡県御殿場では気温が17・9℃となっているのに対し、山を超えて風下となる山梨県の山中湖では、御殿場より標高がだいぶ高いにもかかわらず、気温が25℃台となっています。

このことより、4月6日で紹介した富士山周辺を迂回する気流が、山梨県東部から富士五湖東部に下降気流による昇温を発生させている様子がわかりますが、28日は6日より静岡県東部に吹きつける南西の風がだいぶ強い為、丹沢周辺でも富士山周辺と同様な気流特性となって、東京多摩地方あたりに下降気流による昇温を発生させていることが推測されます。
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さらに、28日15時のアメダス関東周辺の風向風速分布図より、関東地方の沿岸部では、28日のように南海上から張出す高気圧の縁に入る場合は、日中になると南西風が以外に強まるものです。とくにこれからの時期、関東沿岸でのマリンレジャーは、この特性を念頭に置いて、天気図や気象情報に注意して下さい。

※引用図は、全て気象庁HPより引用致しました。


上空寒気を伴った気圧の谷に伴う雷雲について

2005-04-26 23:54:41 | インポート

26日は、上空に寒気を伴った低気圧が本州上を通過したため、各地でにわか雨や雷となり、埼玉県の一部には大雨洪水警報が出されるほどの短時間強雨となりました。また、突風やひょうを観測したところもありました。

引用図の26日12時の天気図には、この上空寒気を伴った気圧の谷は表現されていませんが、26日12時の雲画像図(赤外)を見ると北陸地方に当該気圧に谷に伴う雲のかたまりがあります。2005042612gmsasia-2005042612-l

そして26日15時には,雲画像図(赤外)より、この雲のかたまりは衰えずに、東進して関東甲信地方に達して、26日15時のレーダーアメダズ図より、関東地方を中心に強い雨を降らせている様子がわかります。
gmsasia-2005042615-l
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このように、上空寒気を伴った気圧の谷に伴う雷雲は、当該気圧の谷の上昇流域に対応して発生し、帯状に分布して、当該気圧の谷に対応して勢力を保ちながら移動するものです。雷雲の活動としては活発なものが多く、短時間強雨や落雷はさることながら、春先など、ひょうが発生することもあります。そして、当該雷雲の周辺では突風を伴なった強風が発生し易く、26日も山梨県の甲府では、雷雲通過時に13時には、北北西の風が平均で15メートルの強風を観測しました。

※引用図は全て気象庁HPより引用いたしました。


日本列島の北で低気圧停滞は、不安定な天気に注意。

2005-04-21 23:44:12 | インポート

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20日から21日明け方にかけて、本州の南岸を低気圧が東進して、21日15時には三陸沖に達しました。また、この低気圧とは別に、シベリアのハバロフスク付近に低気圧が停滞しています。

このように、日本列島の北で低気圧が停滞する時は、本州付近の上空に寒気が流れ込むパターンとなります。こうなると、晴れていても、急なにわか雨や、雷、さらには突風が発生し易くなるもので、特に、今ごろの時期ですと、ひょうがふることも珍しくありません。現に21日も本州上では、あちこちでにわか雨や雷が発生しました。

22日も、本州の所々でにわか雨や雷が発生しやすいですね

日本の北で低気圧停滞イコール不安定な天気に注意。!これは、農業関係や防災関係の方々は定石とするべきと私は考えます。

※引用図は4月21日15時の天気図です。(気象庁HPより引用致しました。)


この時期の雨上がりの夜間から朝方は、晩霜や濃霧に注意

2005-04-14 00:06:16 | インポート

SPAS-GG

関東地方では、3日続けて愚図ついた空模様となってしまい、気温も低めでしたが、14日になると晴天となり、日中は春の陽気が戻ってきそうです。

この時期、雨上がりの夜間から朝方にかけては、晩霜や濃霧に注意が必要ですね。

まず、晩霜になるときは、雨があがったあと、上空に寒気が流れ込み、冷え込みが予想される時です。
まさに、13日夜間から14日朝方がこれにあてはまるでしょう。東京あたりでも多摩地方では、14日の最低気温が2℃以下となる地域がありそうです。一般に、最低気温が3℃から4℃以下になると、地表では0℃近くまで気温が低下するもので、霜が発生します。すでに、本州の各地には、霜注意報が発表されています。晩霜にはくれぐれもご注意下さい。

また、夜間から朝方濃霧となるときは、地表付近は風が弱めで気温が低下しているが、1500メートル上空の風向が南分が入って気温が高く、更に気温が上昇している状態の時ですね。本州中部の盆地や関東平野内陸部や千葉県、茨城県などは、この手の濃霧が発生し易いものです。

※引用図は、4月13日18時の天気図です。(気象庁HPより引用致しました。)