気象庁は、今日30日、関東から九州北部までの地域で、梅雨があけたとみられるとの発表(俗に言う梅雨明け宣言)がありました。
これで、梅雨がある地域では、東北地方だけをのぞき、全ての地域で梅雨が明けたわけです。
梅雨明けには2つのパターンがあります。①南の太平洋高気圧の勢力が増して、梅雨前線を押しあげて梅雨明けとなるもの と ②梅雨前線の活動が弱まり、天気図上から梅雨前線が消滅して梅雨明けとなるもの との2種類あります。
本年は、どのパターンか?それがもうお解かりですよね。前記の②のパターンです。引用図の天気図を見てわかるように、天気図上から梅雨前線は消えています。もうひとつ、気象庁HPより引用の、30日12時の雲画像図(赤外)を見ても、梅雨前線は本州上にその残骸と言えるべき雲はほとんとありません。
ただ、この雲画像図をみると、大陸から日本のすぐ北側にかけて、大きな雲の集団がいくつか見られます。と言うことは、大陸から日本のすぐ北側では、偏西風が蛇行している様子を示していますね。
日本のすぐ北側で偏西風が蛇行していると、北日本中心にして上空に寒気が入りこみやすく、本州付近では大気が不安定になり、にわか雨や雷が発生しやすくなります。
まあ、梅雨明けと言っても、本年は、前記のような日本のすぐ北側で偏西風が蛇行している状態であるかぎり、本州各地とも、にわか雨や雷の多い、不安定な空模様が起こりやすいと言えそうです。