カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
講演依頼等連絡先は、tenki@air.ocn.ne.jpへどうぞ

これから東北、北陸中心に大荒れ。

2005-12-30 23:52:58 | インポート

05123021 20051230210000 引用図は30日21時の天気図と東北南部新潟周辺のアメダス風向風速図です。気象庁HPより引用。

30日は、冬型気圧配置もいったん緩み、日本海側の雪も小康状態となりましたが、日本海から前線を伴った低気圧が発達しながら東北南部に接近してきました。

天気図をご覧になるとわかりますが、この低気圧の西側は、等圧線の幅が大変狭まっています。ということは、特に、この低気圧が通過した直後から風(北西から西よりですが)がぐっと強まることが予想されます。

現に、30日21時現在、低気圧が通過した新潟県では沿岸部を中心に風が強まっており、佐渡では、風速20メートルを超す暴風となっている所もあります。

これから、明日31日午前中にかけて、東北、関東、北陸、東海を中心に、北~北西もしくは西よりの風が強まりそうです。とくに、低気圧が通過する、東北南部から新潟県付近では、31日朝にかけて風速20メートルを超す非常に強い風が吹き、雪も伴い所も多くなりますのでで、警戒が必要ですね。

羽越線の事故現場周辺も、これから明日朝にかけて再び暴風雪となってしまいそうです。


関東北部、東北南部で震度4

2005-12-28 22:44:28 | インポート

28185100391 ※引用図は各地の震度分布図です。気象庁HPより引用。 28日18時46分頃地、関東、東北を中心にやや強い地震がありました。 栃木県、福島県の一部では震度4を観測する、やや強い地震でした。このため、東北新幹線が一時ストップしたりしましたが、大きな混乱はありませんでしたね。 気象庁発表ですと、震源地は茨城県南部 ( 北緯36.2°、東経140.0°)で震源の深さは約50km、地震の規模(マグニチュード)は4.8と推定されます。 この地震は、関東地方が載っている北米プレートとその下に沈み込むフィリピン海プレートとの境界付近で発生した地震と思われます。 この地震が起きた地域は、もともと地震の発生が多く、いわば「地震の巣」として有名ですが、時々、間儀にマグニチュード6前後のやや規模の大きい地震も発生しています。㍻8年12月23日には、今回発生した地震の発生区域付近で、マグニチュード6・0の地震が発生して、茨城県、栃木県の一部では震度5弱を観測しています。


26日は再び冬型強まる。北日本では大荒れ。

2005-12-25 17:52:58 | インポート

05122512 ※引用図は25日12時の天気図です。気象庁HPより引用。

25日は、冬型気圧配置はいったん緩みましたが、日本海を低気圧が発達しながら東進中で、明日26日9時には北海道付近に達して台風並みに発達しそうです。

※引用図は26日9時の予想天気図です。気象庁HPより引用。 05122509

こうなりますと、北日本では、非常に強い風や海上の高波、それに、北海道から北陸にかけては、山沿いを中心に大雪となりそうです。

ここで、本日は、ふぶき について説明しましょう。

ふぶき とは、降った雪の結晶が、強い風に吹き散らされて空中に舞っている状態ですが、降雪の強さ、風の強さと、気温の低下のよって、ふぶき の程度は左右されます。 風が強いほど、気温が低いほど、ふぶき は顕著になってきます。 ですので、仮に、降雪となっていなくても、強い風が吹いていて、気温が低下している場合、地面付近に残っている雪の結晶は空中に舞い上がり、ふぶき 状態となります。この状態を、地ふぶき と呼んでいます。

一般に、雪の結晶が、空中に浮遊して ふぶき 状態になるためには、気温0℃で風速10メートル以上、気温-3℃で風速7メートル程度以上となります。これに、降雪が強まれば、空中に浮遊する雪の結晶は多くなりますので、いっそう、ふぶき は強まるわけです。 低気圧が発達して、上空に強い寒気が流れ込んでくる予想の場合、強風や高波、大雪に警戒することは勿論ですが、ふぶき についても警戒しましょう。

ふぶき が強まると、視界が悪化して交通障害を引き起こします。このようなときは、最寄の気象台から暴風雪警報が出されます。 特に、平地で風が強まってなくても、山間部を走る道路などでは要注意!一般的に視界が50メートル未満になると、高速道路や鉄道は不通となってしまいます。


寒波新たに流れ込む。鹿児島でも11cm・京都、 大阪、神戸でも積雪。

2005-12-22 22:55:40 | インポート

05122215 20051222150000

※引用図は22日15時の天気図とレーダーアメダス図です。気象庁HPより引用。

21日夜から冬型気圧配置が再び強まり。上空には非常に強い寒気が流れ込んできました。

このため、日本海側では全般的に雪が強まりましたが、寒気が西日本上空にも流れ込んだ為、西日本では普段あまり雪が積もらない平野部でも、軒並み積雪となりました。

鹿児島で11cm、京都で10cm雪が積もったほか、大阪や神戸でも積雪となりました。

このため、近畿地方の広い範囲で、また、新潟市内では、暴風雪の影響でしょうか、広範囲で停電となり、各方面大きな混乱となりました。

ところで、冬型気圧配置の場合、日本海側では雪や雨、太平洋側では晴天というのが基本的な天気分布パターンですが、今回の場合を見てわかるように、本州付近の等圧線が込んでおり、上空の寒気が強い場合は、太平洋側でも積雪となることです。

実際に、太平洋側の何処で雪雲が流れ込んでくるかは、日本海側と太平洋側とを分ける山脈部分の標高が低いか、地形的に鞍部となっているかで決まってきます。

東北地方など、前記した山脈部分の標高が2000メートル以下の部分がほとんどで、比較的低いため、容易に太平洋側に流れ込んできやすいですね。仙台では、冬型気圧配置の際に、以外に雪が降りやすいのはこのためです。

また、西日本の各地も前記した山脈部分の標高が同様に2000メートル以下と、比較的標高がないため、実は、太平洋側でも、冬型気圧配置時に、雪が降ること多いです。(まあ、今回のような積雪となるのはめずらしいですが。)

それに、地形的な鞍部(周囲より標高が低くなっている箇所)を選んで、雪雲は太平洋側に流れ込んできます。

津軽海峡や、若狭湾から関が原を通って伊勢湾にかけてと、関門海峡がこの地形的鞍部の代表的ですが、東北地方では、いたるところで、この地形的鞍部があります。

西日本では、京都北部から京都盆地や、島根県西部から広島付近も地形的鞍部になっている代表的な箇所と言えるでしょう。


強い寒気再び本州上に襲来。名古屋でも58年ぶりの大雪で積雪23センチ、東京都心でも本シーズン初の冬日。

2005-12-19 09:07:31 | インポート
05121906
200512190600-00
※引用図は19日6時の天気図と中部地方周辺のレーダーアメダス合成図です。気象庁HPより引用。

17日より、本州付近の上空には強い寒気が大陸から流れ込み、日本海側の各地で大雪と全国的に厳しい冷え込みとなっています。

特に、若狭湾付近から関が原を通過して、濃尾平野に流れ込む雪雲も発達しているため(前回の原稿も参考してください)、名古屋でも昨日から大雪となり、19日8時現在、23cmの積雪を観測しています。

名古屋の積雪23cmは、1947年以来58年ぶりの大雪です。

また、東京都心(気象庁のある大手町)でも、19日5時には-0・7℃と本シーズン初の冬日となりました。
東京都心でも12月の冬日は、㍻7年以来10年ぶりのことです。

今後、この寒波は、本日がピークで、いったん緩むそうですが、本週末には、別の強い寒気が、再び本州上に流れ込んできそうです。

こうなると、大雪には閉口ですが、熱燗をぐいっとやるのが、ますますこたえられなくなりましたな。

でも、左党のみなさん。飲みすぎて風邪を引かないように。東京都心でも午後から風邪??いや、が再び強まりますので。・・・・・