①4月26日9時の天気図 気象庁HPより引用
②4月26日9時気象庁発表AXFE578図(上側・・・上空5500m付近の渦度分布図と等高度線分布図 下側・・・上空3000m付近の鉛直方向気流分布図と上空1500m付近気温分布図と風向風速分布図) 日本気象予報士会HPより引用
昨日の記事の検証版のような内容となりますが、本日4月26日は、三陸沖と日本海中部で低気圧が発達したため、各地で強風や海上では高波となり、北日本の太平洋側では大雨、北海道の内陸や東部では、時ならぬ大雪となりました。
北海道のえりも岬では、最大瞬間風速が45・7mを観測したのをはじめ、10分間の最大風速でも34・3mと、強い台風並の暴風を観測しました。ほかにも、ほぼ全国に渡って、あちこちで、25m以上の最大瞬間風速を観測しています。
この強い風のため、交通機関には北日本や東日本を中心にあちこちで乱れて、26日9時36分に、23・7mの最大瞬間風速を観測した成田国際空港では、地表付近が乱流となって航空機の離着陸に支障が出てましたね。
雨ですが、東北地方の太平洋側では、24時間降水量が軒並み100㎜を超えて、寒気が流れ込んで時ならぬ大雪となった北海道の内陸部や東部では、あちことで24時間降雪量が30cmを超えて、北海道十勝支庁上札内では、実に55cmも、24時間に積もりました。
今回のように、悪天をもたらした低気圧が東に去っても、上空1500m付近で局地的に前線帯が残っていると(引用図②の下側関東付近参照)、当該前線帯の通過と相まって、風速が以外に強まりやすくなります。今回の事例ですと、関東地方周辺がそれにあたります。風速が特に強まる箇所の周辺では、上空3000m付近に目を向けると、下降流と上昇流が局地的に顕著になっていて、当該前線帯のすぐ後ろ側にあたる地域では下降流が特に顕著となっていることも特徴です。
このため、関東地方周辺でも、鉄道の運休や、前記した、成田国際空港での航空機の離着陸の乱れに繫がりました。