引用図は、6月28日15時の天気図とアメダス気温分布図です。ともに気象庁HPより引用。
28日は、本州上に気温の高い空気が流れ込み(北海道の西にい動きの遅い低気圧、そうです。寒冷低気圧があります。寒冷低気圧の南側の下層では、気温の高い気流が流れこんでいるものです。)、東北以南の各地では気温が上がりました。
特に、山の東側に当る各地では特に気温が上がり、東京では最高気温30・0℃と、本年初の真夏日を観測しました。仙台でも最高気温が30℃を超えました。
東京や仙台など、山の東側に位置する地域で気温が上がりましたが、これは、前記したように気温の高い気流が本州上に流れ込んだこともさることながら、南西から西よりの気流が山を越える際に、フェーンを起こしたことも原因のひとつであると言えますね。
では、茨城県館野と仙台の6月28日9時のエマグラム図(米国ワイオミング州立大学HPより引用)をご覧いただきましょう。(左側が館野、右側が仙台です。)
館野も仙台も、おおむね1500~1600メートルより下方に気温の逆転層(エマグラムの右側の実線に注目です。)があり、左側の露点温度の実線との幅が広がっています。フェーン発生時の典型的なパターンですね。
このように、寒冷低気圧は、東から南東側は、強い雨に注意と言うことは以前述べましたが(本ブログで本年4月20日の記事)、南側から南西側は下層には気温の高い気流が流れ込み、山の東側ではフェーンによる昇温を覚悟する必要があるでしょう。